メインコンテンツへスキップ
【2025年版】ビデオスイッチャーおすすめ5選|ATEM Mini徹底比較・配信者向けガイド

【2025年版】ビデオスイッチャーおすすめ5選|ATEM Mini徹底比較・配信者向けガイド

公開日
読了目安13

「複数のカメラを使った本格的な配信がしたい」「ゲーム画面とカメラ映像を瞬時に切り替えたい」「テレビ番組のようなスムーズな画面転換を実現したい」

そんな配信者の夢を叶えるのが、ビデオスイッチャーです。

特にBlackmagic DesignのATEM Miniシリーズは、個人配信者からプロの現場まで幅広く支持されている定番機材。この記事では、ATEM Miniシリーズを中心に、2025年おすすめのビデオスイッチャーを徹底比較します。

この記事でわかること - ビデオスイッチャーの役割と必要性 - ATEM Miniシリーズ3モデルの違いと選び方 - 価格帯別おすすめスイッチャー5選 - 配信スタイル別の最適な選択 - 具体的な接続方法とセットアップ手順

ビデオスイッチャーとは?なぜ必要なのか

配信スタジオのイメージ

ビデオスイッチャーは、複数のHDMI映像入力を1つの出力にまとめ、リアルタイムで切り替えられる機器です。テレビ局の副調整室にあるような機材を、個人配信者でも使えるサイズ・価格で実現しています。

ビデオスイッチャーでできること

  • 複数カメラの瞬時切り替え(手元・顔アップなど)
  • ゲーム画面とカメラ映像のスイッチング
  • ピクチャーインピクチャー(PiP)表示
  • トランジション効果(フェード・ワイプなど)
  • グリーンバック合成(クロマキー)
  • テロップ・オーバーレイの挿入
  • カラー補正・映像調整

こんな配信者におすすめ

配信スタイルビデオスイッチャーのメリット
ゲーム実況ゲーム画面とワイプの切り替えがボタン一つ
トーク・雑談複数カメラで飽きさせない映像演出
料理・クラフト手元カメラと顔カメラの切り替え
音楽配信複数アングルでライブ感を演出
企業配信プレゼン資料と登壇者の切り替え

ソフトウェアスイッチャーとの違い

OBSなどの配信ソフトでも「シーン切り替え」機能がありますが、ハードウェアスイッチャーには決定的な違いがあります。

項目ハードウェア(ATEM Mini等)ソフトウェア(OBS等)
遅延ほぼゼロ数フレーム発生
安定性非常に高いPC負荷に依存
操作性物理ボタンで直感的マウス・キーボード
PC負荷軽減できる処理が集中
価格機器購入費用無料〜安価
配信中に画面切り替えをミスすると、視聴者の離脱につながります。物理ボタンによる確実な操作は、ハードウェアスイッチャーならではの強みです。

ATEM Miniシリーズ徹底比較

映像制作機材

Blackmagic DesignのATEM Miniシリーズは、配信用スイッチャーの定番です。2020年の発売以来、配信者・YouTuber・企業の配信担当者から絶大な支持を得ています。3つのモデルの違いを詳しく解説します。

ATEM Mini(エントリーモデル)

最もシンプルなエントリーモデル。4つのHDMI入力と、USBウェブカメラ出力を備えています。PCにはウェブカメラとして認識されるため、ZoomやOBSなど様々なソフトで利用可能です。

ATEM Miniの主な仕様

ATEM Mini 仕様
HDMI入力4系統(1080p対応)
HDMI出力1系統(プログラム出力)
USB出力USB 2.0(ウェブカメラ出力)
オーディオ入力3.5mmステレオミニジャック×2
トランジションカット、ディゾルブ、ディップ、ワイプ等
電源12V ACアダプター
サイズ237.5×103.5×33.5mm
重量約550g
ATEM Miniは直接配信機能がないため、PCを経由して配信する必要があります。シンプルな機能で十分な方、コストを抑えたい方におすすめです。

ATEM Mini Pro(スタンダードモデル)

ATEM Miniの機能に加え、直接配信機能マルチビューが追加されたモデル。イーサネット接続でYouTube・Twitchに直接配信できるため、配信専用PCが不要になります。

ATEM Mini Proで追加される機能

機能説明
直接配信YouTube/Twitch/Facebookへ直接配信可能
マルチビュー全入力+PGM/PVWを1画面で確認
USB-C収録外付けSSDへ直接録画
タイムコード収録ファイルにタイムコード付与
ハードウェアエンコードH.264ハードウェアエンコーダー搭載
ATEM Mini Proの最大の特徴は「マルチビュー」機能。4つの入力映像+プレビュー+プログラム出力を1画面で確認できます。これにより、外部モニター1台で全ての映像を監視可能です。マルチビューがあるかないかで、配信中の安心感が大きく変わります。

ATEM Mini Pro ISO(プロモデル)

Pro ISOは、全入力の同時収録(ISO収録)が可能なプロフェッショナルモデル。4つのHDMI入力+プログラム出力の計5系統を同時に録画できます。

ISO収録とは?

ISO収録(Individual Source Recording)とは、各入力ソースを個別のファイルとして同時に録画する機能です。これにより:

  • 配信後に別のカメラアングルに差し替え可能
  • 失敗したカットを後から修正
  • 複数カメラの素材を最大限活用
  • より質の高い編集済み動画を制作
ISO収録のメリットは、配信後の編集自由度が格段に上がること。各カメラの映像が個別ファイルで残るため、後から別のカットに差し替えることも可能です。DaVinci Resolve用のプロジェクトファイルも自動生成されます。

ATEM Miniシリーズ比較表

機能ATEM MiniATEM Mini ProATEM Mini Pro ISO
価格¥43,800¥65,800¥98,780
HDMI入力4系統4系統4系統
直接配信
マルチビュー
USB-C収録○(1系統)○(5系統ISO)
イーサネット
タイムコード
DaVinci連携
対象ユーザー入門者本格配信者プロ・後編集重視
価格差を考慮すると、ATEM Mini Proが最もコストパフォーマンスに優れています。直接配信とマルチビューがあるだけで、配信の自由度と安心感が大きく向上します。

他社製ビデオスイッチャー

映像制作デスク

ATEM Mini以外の選択肢も紹介します。予算や用途に応じて検討してみてください。

Feelworld LIVEPRO L1

ATEM Miniより約1万円安価ながら、2インチのLCDモニターを本体に内蔵。入力映像の確認が本体だけで完結するのが魅力です。T-Bar操作でトランジションのタイミングを自由にコントロールできます。

Feelworld LIVEPRO L1の特徴

LIVEPRO L1 仕様
HDMI入力4系統(1080p60対応)
内蔵モニター2インチLCD
USB出力USB 3.0(UVC対応)
オーディオ3.5mm入力×2
特殊機能T-Bar、Lumaキー、クロマキー
  • ATEM Miniより安価
  • 内蔵LCDで外部モニター不要
  • T-Barで手動トランジション
  • コンパクト設計
  • ソフトウェア制御の充実度はATEM Miniに劣る
  • 直接配信機能なし
  • コミュニティ・情報量が少ない

Osee GoStream Duet

HDMI入力は2系統ですが、タッチスクリーンによる直感的な操作が特徴。スマホアプリからのリモート操作にも対応しており、1人での配信でも操作しやすい設計です。

こんな人におすすめ

  • 入力ソースが2つで十分(ゲーム+カメラなど)
  • タッチ操作で直感的に使いたい
  • スマホからリモートで切り替えたい
  • コンパクトさを重視したい

用途別おすすめスイッチャー

ゲーム実況メインの場合

おすすめ:ATEM Mini(¥43,800)

ゲーム画面+顔カメラの2ソースなら、ATEM Miniで十分。シンプルな操作で切り替えできます。

使用例接続構成
PS5実況PS5(HDMI1) + Webカメラ(HDMI2)
PC実況キャプチャ(HDMI1) + カメラ(HDMI2)
Switch実況Switch(HDMI1) + カメラ(HDMI2)

本格的なトーク配信の場合

おすすめ:ATEM Mini Pro(¥65,800)

複数カメラ+マルチビュー機能が活躍。直接配信機能でPC負荷も軽減できます。

使用例接続構成
2人トークメインカメラ(1) + サブカメラ(2) + 引き画(3)
料理配信顔カメラ(1) + 手元カメラ(2) + 俯瞰カメラ(3)
楽器配信演奏者(1) + 手元(2) + 楽器アップ(3)

後編集を重視する場合

おすすめ:ATEM Mini Pro ISO(¥98,780)

全カメラのISO収録で、後から自由に編集可能。YouTubeなど後から視聴される配信に最適です。

ISO収録のワークフロー例

1. 配信中:全4カメラ+PGMを同時収録
2. 配信後:DaVinci Resolveでプロジェクトを開く
3. 編集:カット点を変更、アングル差し替え
4. 書き出し:編集済みバージョンをアップロード

ビデオスイッチャーの接続方法

基本的な接続構成

[カメラ1] → HDMI → [ATEM Mini] → USB → [PC/配信ソフト]
[カメラ2] → HDMI →     ↑
[ゲーム機] → HDMI →     ↑
[PC画面]  → HDMI →     ↑
                        ↓
                 [HDMI OUT] → [モニター]

必要な周辺機器

機器用途推奨スペック
HDMIケーブル各入力ソース接続1.5〜3m、HDMI 2.0対応
USBケーブルPC接続USB-C、データ転送対応
外部モニタープレビュー確認1080p以上、HDMI入力
LANケーブル直接配信(Pro以上)Cat6以上推奨
外付けSSD収録用(Pro以上)USB-C接続、500GB以上

セットアップ手順

ステップ1:物理接続

  1. ATEM Miniに電源アダプターを接続
  2. カメラ・ゲーム機をHDMI入力に接続
  3. HDMI OUTをモニターに接続
  4. USB-CをPCに接続

ステップ2:ATEM Software Controlのインストール

  1. Blackmagic Design公式サイトからダウンロード
  2. インストール後、ATEM Miniを接続
  3. ソフトウェアが自動認識

ステップ3:配信ソフトでの設定(OBSの場合)

  1. OBSを起動
  2. ソースの追加 → 「映像キャプチャデバイス」
  3. デバイス選択で「Blackmagic Design」を選択
  4. 解像度を1080pに設定
ATEM Mini用のコントロールソフト「ATEM Software Control」をPCにインストールすると、より細かい設定が可能になります。クロマキーの調整やマクロの設定、オーディオミキサー、メディアプールなどが利用できます。

配信品質を上げるTips

トランジションの使い分け

トランジション用途印象
カット素早い切り替えシャープ、緊張感
ディゾルブフェードで切り替え柔らかい、自然
ワイプ画面を押し出すダイナミック
ディップ黒/白を挟んで切り替え場面転換、区切り

クロマキーの設定

ATEM Miniシリーズはクロマキー(グリーンバック合成)に対応しています。

きれいに抜くコツ

  1. グリーンバックを均一に照明
  2. 被写体とバックの距離を1m以上確保
  3. ATEM Software Controlで細かく調整
  4. フォアグラウンド(前景)の明るさを調整

オーディオミキシング

ATEM Software Controlのオーディオミキサーで、各入力の音量を個別に調整できます。

  • カメラマイク:自動減衰をOFFにして手動調整
  • ゲーム音:BGMと効果音のバランスを調整
  • 外部マイク:3.5mm入力で高音質マイクを追加

よくある質問

ビデオスイッチャーと単なるキャプチャーボードの違いは?
キャプチャーボードは1つの映像ソースをPCに取り込む機器ですが、ビデオスイッチャーは複数の映像ソースを切り替えて1つの映像出力にまとめる機器です。複数カメラやゲーム画面を瞬時に切り替えたい場合はスイッチャーが必要です。
ATEM Miniシリーズでどのモデルがおすすめ?
入門者にはATEM Mini(約4.4万円)、本格的な配信にはATEM Mini Pro(約6.6万円)がおすすめです。ISO収録機能が必要な場合はATEM Mini Pro ISO(約9.9万円)を選びましょう。予算に余裕があれば、マルチビュー付きのProがおすすめです。
ソフトウェアスイッチャーではダメ?
OBSなどのソフトウェアでも映像切り替えは可能ですが、ハードウェアスイッチャーは低遅延・高安定性が強みです。また、物理ボタンによる直感的な操作が可能で、配信中のミスも減らせます。PCの負荷を軽減できる点も大きなメリットです。
ATEM Mini以外の選択肢は?
FeelworldのLIVEPRO L1やOseeのGoStream Duetなど、より安価な選択肢もあります。ただし、機能面や安定性ではATEM Miniシリーズが現状最も評価が高く、情報も豊富です。
ATEM Miniで4K配信はできる?
TEM Miniシリーズは1080pまでの対応です。4Kを扱う場合は、ATEM Mini Extreme(8入力対応)シリーズを検討してください。ただし、現状のライブ配信では1080pが主流のため、多くの用途ではATEM Miniシリーズで十分です。
マイクはどうやって接続する?
TEM Miniには3.5mmステレオミニジャックが2系統あり、外部マイクを直接接続できます。より高音質を求める場合は、オーディオインターフェースを経由するか、カメラ経由(HDMI埋め込み音声)で入力する方法もあります。

まとめ

まとめ

ビデオスイッチャーを導入することで、複数カメラを使った本格的な配信が可能になります。テレビ番組のようなスムーズな画面切り替えで、視聴者を飽きさせない配信を実現しましょう。

おすすめモデル

  • コスパ重視:Feelworld LIVEPRO L1(¥34,990)- 内蔵LCD付き
  • 入門用:ATEM Mini(¥43,800)- シンプルで使いやすい
  • 本格配信:ATEM Mini Pro(¥65,800)- マルチビュー+直接配信
  • 後編集重視:ATEM Mini Pro ISO(¥98,780)- ISO収録対応

選び方のポイント

  1. まず必要な入力数を確認(2系統 or 4系統)
  2. 直接配信機能が必要か検討
  3. 後編集の頻度でISO収録の要否を判断
  4. 予算と相談して最適モデルを選択

まずは配信スタイルと予算を考慮して、最適なモデルを選びましょう。迷ったらATEM Mini Proがバランスが良くおすすめです。

画像クレジット

本記事で使用している画像の一部は Unsplash より提供されています。

  • Video production studio: Photo by Sam McGhee on Unsplash
  • Production equipment: Photo by Jakob Owens on Unsplash
  • Streaming desk setup: Photo by ELLA DON on Unsplash

よくある質問

Qビデオスイッチャーと単なるキャプチャーボードの違いは?
A
キャプチャーボードは1つの映像ソースをPCに取り込む機器ですが、ビデオスイッチャーは複数の映像ソースを切り替えて1つの映像出力にまとめる機器です。複数カメラやゲーム画面を瞬時に切り替えたい場合はスイッチャーが必要です。
QATEM Miniシリーズでどのモデルがおすすめ?
A
入門者にはATEM Mini(約4.4万円)、本格的な配信にはATEM Mini Pro(約6.6万円)がおすすめです。ISO収録機能が必要な場合はATEM Mini Pro ISO(約9.9万円)を選びましょう。
Qソフトウェアスイッチャーではダメ?
A
OBSなどのソフトウェアでも映像切り替えは可能ですが、ハードウェアスイッチャーは低遅延・高安定性が強みです。また、物理ボタンによる直感的な操作が可能で、配信中のミスも減らせます。
QATEM Mini以外の選択肢は?
A
FeelworldのLIVEPRO L1やOseeのGoStream Duetなど、より安価な選択肢もあります。ただし、機能面や安定性ではATEM Miniシリーズが現状最も評価が高いです。

この記事を書いた人

TK

モリミー

Webエンジニア / テクニカルライター / マーケター

都内で働くWebエンジニア。テクニカルライターをしています。 映画やゲームが好きです。

あわせて読みたい

こちらの記事もおすすめ