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【配信者必読】ゲーム配信の著作権完全ガイド|任天堂・カプコン等のガイドライン一覧

【配信者必読】ゲーム配信の著作権完全ガイド|任天堂・カプコン等のガイドライン一覧

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【配信者必読】ゲーム配信の著作権完全ガイド|任天堂・カプコン等のガイドライン一覧

「このゲーム、配信していいのかな?」「収益化しても著作権的に大丈夫?」「配信禁止のゲームってどれ?」

ゲーム配信を始める前に、必ず知っておくべきなのが著作権とガイドラインです。知らないまま配信を続けると、動画削除やアカウント停止、最悪の場合は法的問題に発展する可能性もあります。

この記事では、ゲーム配信における著作権の基礎知識から、主要ゲーム会社のガイドライン一覧、トラブル回避のポイントまで、配信者が知っておくべき情報を網羅的に解説します。

著作権のイメージ 著作権を正しく理解して、安心して配信活動を続けよう(2025年12月現在)

この記事でわかること - ゲーム配信と著作権の基本的な関係 - 主要ゲーム会社17社のガイドライン一覧 - 配信禁止・制限があるゲームの見分け方 - 収益化の可否と条件 - 著作権トラブルを避けるためのチェックリスト - BGM・楽曲の使用に関する注意点
免責事項 本記事は2025年12月時点の情報に基づいています。ガイドラインは随時変更される可能性があるため、配信前に必ず各社の最新のガイドラインを確認してください。

ゲーム配信と著作権の基礎知識

まず、ゲーム配信がどのように著作権と関わるのかを理解しましょう。

ゲームに含まれる著作物

ゲームには、複数の著作物が含まれています。

著作物の種類具体例権利者
映像ゲーム画面、ムービーゲーム会社
音楽BGM、SE、主題歌ゲーム会社・作曲家
キャラクターイラスト、3Dモデルゲーム会社・イラストレーター
ストーリーシナリオ、セリフゲーム会社・ライター
プログラムゲームエンジン、コードゲーム会社

重要なポイント: ゲームをプレイしている映像を配信・公開することは、著作権者の公衆送信権複製権に抵触する可能性があります。そのため、原則として著作権者の許諾が必要です。

「ガイドライン」とは何か

多くのゲーム会社は、配信ガイドラインを公開しています。これは「この条件の範囲内であれば、著作権侵害を主張しません」という許諾の表明です。

ガイドラインの典型的な条件:

  • 個人であること(法人・企業は別途許諾が必要)
  • 収益化の可否・条件
  • 配信禁止区間の遵守
  • ネタバレへの配慮
  • 公序良俗に反しない使用
  • 原則として配信は著作権侵害にあたる可能性がある
  • 個別に許諾を得る必要がある
  • 「他の人がやっているから大丈夫」は通用しない
  • 黙認されているだけで、いつ権利行使されるか分からない

主要ゲーム会社のガイドライン一覧

主要なゲーム会社の配信ガイドラインをまとめました。

任天堂(Nintendo)

任天堂 配信ガイドライン
対象任天堂が著作権を有するゲーム
収益化許可(YouTubeパートナープログラム、Twitchサブスク等)
条件個人・非営利目的、ガイドライン遵守
禁止事項チート・改造の公開、発売前の情報公開
特記サードパーティ製ソフトは各社のガイドラインを確認
公式URLhttps://www.nintendo.co.jp/networkservice_guideline/ja/index.html

ポイント:

  • Switchの任天堂製ソフト(マリオ、ゼルダ、ポケモンなど)は配信OK
  • 収益化も許可されている
  • ただし、ポケモンは株式会社ポケモンのガイドラインも確認が必要

カプコン(CAPCOM)

カプコン 配信ガイドライン
対象カプコン製ゲーム全般
収益化許可
条件個人、ガイドライン遵守
禁止事項発売前配信、ネタバレサムネイル
特記モンハン、バイオ、ストリートファイター等
公式URLhttps://www.capcom.co.jp/game/content/video-policy

ポイント:

  • モンスターハンター、バイオハザード、ストリートファイターなど人気タイトルが配信可能
  • 発売日当日から配信OK(事前情報は禁止)
  • 2025年2月発売の「モンスターハンターワイルズ」も対象

スクウェア・エニックス

スクウェア・エニックス 配信ガイドライン
対象スクエニ製ゲーム
収益化許可(条件あり)
条件個人、非営利目的
禁止事項タイトルごとに異なる
特記FF、ドラクエ、キングダムハーツ等。タイトルごとに確認推奨
公式URLhttps://www.jp.square-enix.com/contents_guideline/

ポイント:

  • タイトルごとに配信可能範囲が異なる
  • ファイナルファンタジーXIVは専用のガイドラインがある
  • ストーリー重視のタイトルは配信禁止区間に注意

セガ

セガ 配信ガイドライン
対象セガ製ゲーム
収益化許可
条件個人
禁止事項公序良俗に反する使用
特記ソニック、龍が如く、ぷよぷよ等
公式URLhttps://www.sega.co.jp/regulation/

ポイント:

  • 比較的寛容なガイドライン
  • 「龍が如く」シリーズも配信可能
  • ソニックシリーズ、ぷよぷよも対象

バンダイナムコエンターテインメント

バンダイナムコ 配信ガイドライン
対象バンナム製ゲーム
収益化許可
条件個人、ガイドライン遵守
禁止事項タイトルごとに確認
特記テイルズ、エースコンバット、アイマス等
公式URLhttps://www.bandainamcoent.co.jp/info/faq/content.php?aid

ポイント:

  • アイドルマスターシリーズは別途ガイドラインあり
  • テイルズシリーズ、ガンダムゲームなども対象
  • タイトルによっては配信禁止区間あり

コナミ

コナミ 配信ガイドライン
対象コナミ製ゲーム
収益化許可(条件あり)
条件個人、非営利目的
禁止事項タイトルごとに確認
特記パワプロ、ウイイレ、MGS、桃鉄等
公式URLhttps://www.konami.com/games/jp/ja/guideline/

ポイント:

  • パワプロ、桃鉄などパーティゲームも配信可能
  • メタルギアソリッドは過去作品に注意(配信禁止の場合あり)
  • eFootballは専用のガイドラインあり

アトラス(ATLUS)

アトラス 配信ガイドライン
対象アトラス製ゲーム
収益化許可(条件あり)
条件個人、配信禁止区間の遵守
禁止事項配信禁止区間の配信
特記ペルソナ、真・女神転生、メタファー等
公式URLタイトルごとに公式サイトで確認

ポイント:

  • 配信禁止区間が設定されていることが多い
  • ペルソナ5は終盤が配信禁止
  • 新作発売時は配信解禁日に注意

フロム・ソフトウェア

フロム・ソフトウェア 配信ガイドライン
対象フロム製ゲーム
収益化許可
条件個人
禁止事項発売前配信
特記エルデンリング、ダークソウル、SEKIRO等
公式URLhttps://www.fromsoftware.jp/jp/guideline.html

ポイント:

  • エルデンリング、ダークソウルなど人気タイトルが配信可能
  • 比較的寛容なガイドライン
  • 収益化も問題なし

miHoYo / HoYoverse

HoYoverse 配信ガイドライン
対象原神、崩壊シリーズ等
収益化許可
条件個人、ガイドライン遵守
禁止事項未公開情報の公開
特記原神、崩壊:スターレイル、ゼンレスゾーンゼロ等
公式URLhttps://www.hoyoverse.com/ja-jp/terms/genshin-content-policy

ポイント:

  • 原神、崩壊:スターレイルなど人気タイトルが対象
  • 二次創作も比較的寛容
  • 新キャラ・ストーリーの先行公開は禁止

その他の主要会社

会社名配信収益化主なタイトル備考
コーエーテクモ無双、三國志、アトリエタイトルごとに確認
日本ファルコム軌跡、イース配信禁止区間あり
スパイク・チュンソフトダンガンロンパ、風来のシレンネタバレ配慮推奨
ディースリー・パブリッシャー地球防衛軍比較的寛容
505 GamesTerraria等寛容
Devolver Digitalインディーゲーム多数配信推奨

配信禁止・制限があるゲームの見分け方

すべてのゲームが自由に配信できるわけではありません。禁止・制限の見分け方を解説します。

配信禁止区間とは

配信禁止区間とは、ゲームの特定のシーンについて配信を禁止している区間です。主にストーリーのネタバレ防止のために設定されます。

配信禁止区間が設定されやすいゲーム:

  • ノベルゲーム・アドベンチャーゲーム
  • ストーリー重視のRPG
  • 推理・ミステリーゲーム
  • エンディング直前のシーン

例:

  • ペルソナ5:ゲーム終盤
  • ダンガンロンパ:各章のクライマックス
  • 逆転裁判:事件の真相部分

配信が禁止されているゲーム

一部のゲームは、配信自体が禁止されています。

配信禁止の例:

  • 一部のノベルゲーム
  • 映像作品のゲーム化(権利関係が複雑)
  • 発売前のゲーム(リーク)
  • 配信ガイドラインで明確に禁止されているもの

確認方法

配信前に以下を確認しましょう。

確認ステップ:

  1. ゲーム会社の公式サイトで「配信ガイドライン」を検索
  2. ゲームの公式サイトで配信に関する記載を確認
  3. ゲーム内の「配信について」「著作権表記」を確認
  4. 不明な場合は会社に問い合わせ
「ガイドラインが見つからない=配信OK」ではありません。ガイドラインがない場合は、配信が許諾されていない可能性があります。

収益化の可否と条件

配信の収益化に関する注意点を解説します。

収益化が許可されている場合

多くのゲーム会社は、以下の収益化を許可しています。

許可されている収益化の例:

  • YouTube広告収益
  • Twitchサブスクリプション
  • スーパーチャット・投げ銭
  • メンバーシップ

収益化が禁止・制限されている場合

一部の会社やタイトルでは、収益化に制限があります。

例:

  • 法人・企業による収益化は別途契約が必要
  • 特定の収益化方法のみ禁止
  • 収益の一部を権利者に還元するプログラムへの参加が条件

法人・企業の場合

重要: ほとんどのガイドラインは個人を対象としています。法人や企業として配信する場合は、別途許諾を得る必要があります。

法人に該当する例:

  • 会社としての活動
  • 事務所所属のVTuber・配信者
  • 企業案件での配信
個人事業主(開業届を出している個人)は、多くの場合「個人」として扱われますが、ガイドラインによって異なります。収入規模が大きい場合は、念のため確認することをおすすめします。

BGM・楽曲の使用に関する注意点

ゲーム配信で注意が必要なのが、音楽・楽曲の著作権です。

ゲーム内BGMの扱い

原則として、ゲーム内BGMはゲーム配信の一部として許可されています。

ただし、以下の場合は注意が必要です。

注意が必要なケース:

  • 有名アーティストの楽曲がBGMとして使用されているゲーム
  • 音楽ゲーム(楽曲がメインコンテンツ)
  • BGMの単体抽出・公開

例:

  • GTAシリーズのラジオ楽曲
  • 音楽ゲームの収録楽曲
  • ゲームサントラの単体配信

ゲーム外の楽曲

ゲーム外の楽曲(J-POP、洋楽など)を配信中に流すことは、原則として著作権侵害です。

対策:

  • 著作権フリーの楽曲を使用する
  • 配信用にライセンスされた楽曲サービスを利用する
  • YouTubeのオーディオライブラリを活用する

Content IDとDMCA

YouTubeにはContent IDというシステムがあり、著作権のある楽曲が使用されていると自動検知されます。

Content ID検知時の対応:

  • 広告収益が権利者に渡る(収益化停止)
  • 一部の国で視聴制限
  • 動画の削除(重大な場合)

DMCA(デジタルミレニアム著作権法)とは:

  • 著作権者が削除要請できる法律
  • 3回のDMCA申請でチャンネル削除
  • 虚偽の申請は法的問題に

著作権トラブルを避けるためのチェックリスト

配信前に確認すべきポイントをチェックリストにまとめました。

配信前のチェックリスト

  • ゲーム会社の配信ガイドラインを確認した
  • 配信禁止区間がないか確認した
  • 収益化の可否を確認した
  • 発売日・配信解禁日を確認した
  • 使用するBGMは著作権フリーか確認した
  • サムネイルに著作権侵害の素材を使用していない
  • ネタバレに配慮した内容・タイトルにしている

配信中の注意点

  • ゲーム外の楽曲を流さない
  • 配信禁止区間に入ったら配信を一時停止する
  • チート・改造の使用・紹介をしない
  • 他者の権利を侵害する発言をしない

トラブル発生時の対応

動画が削除された場合:

  1. 削除理由を確認する
  2. 正当な理由がない場合は異議申立てを検討
  3. 再発防止策を講じる

著作権侵害の警告を受けた場合:

  1. 内容を確認し、該当部分を削除・修正
  2. 異議がある場合は適切な手続きを行う
  3. 3回の警告でアカウント停止のリスク

よくある誤解と正しい理解

著作権に関してよくある誤解を解説します。

誤解1:「みんなやってるから大丈夫」

間違い。 他の人が配信しているからといって、許可されているとは限りません。黙認されているだけで、いつ権利行使されるか分かりません。

誤解2:「収益化しなければ問題ない」

間違い。 収益化の有無に関わらず、著作権侵害は成立します。ガイドラインで「非営利」が条件の場合を除き、収益化しなくても許諾が必要です。

誤解3:「短い時間なら問題ない」

間違い。 使用時間の長さは著作権侵害の成否に直接関係しません。「引用」として認められるのは、ごく限定的な場合です。

誤解4:「出典を書けば問題ない」

間違い。 出典を明記しても、許諾なく使用すれば著作権侵害です。引用の要件を満たさない限り、クレジット表記だけでは不十分です。

誤解5:「日本のゲームを海外でプレイするから関係ない」

間違い。 著作権は国際条約で保護されています。日本のゲームを海外で配信しても、著作権侵害は成立します。

まとめ

まとめ

ゲーム配信の著作権ポイント - 原則:ゲーム配信は著作権者の許諾が必要 - ガイドライン:多くの会社が配信ガイドラインを公開、条件内なら許諾される - 確認必須:配信前に必ず各社のガイドラインを確認 - 配信禁止区間:ストーリー重視のゲームは特に注意 - 収益化:ガイドラインで許可されているか確認 - BGM:ゲーム外の楽曲は著作権フリーを使用 - 法人:個人向けガイドラインは法人には適用されない

著作権を正しく理解し、ルールを守って配信活動を行うことで、トラブルを避け、長く配信を続けることができます。

この記事を参考に、安心・安全なゲーム配信ライフを送ってください!

よくある質問

ゲーム配信は著作権侵害になりますか?
原則として、ゲームの映像や音楽は著作権で保護されています。しかし、多くのゲーム会社が配信ガイドラインを公開しており、その範囲内であれば許諾されています。ガイドラインがない場合は、個別に許可を得る必要があります。
収益化しても大丈夫ですか?
ガイドラインによって異なります。任天堂やカプコンなど多くの会社は収益化を許可していますが、一部のゲームや会社では禁止されている場合があります。必ず各社のガイドラインを確認してください。
配信が禁止されているゲームはありますか?
はい、存在します。アトラス(ペルソナシリーズ等)は配信禁止区間を設けていますし、一部のノベルゲームやストーリー重視のゲームでは配信自体が禁止されていることがあります。発売直後は配信解禁日が設定されている場合もあります。
BGMや楽曲を配信で流しても良いですか?
ゲーム内BGMは通常、ゲーム配信の一部として許可されています。ただし、ゲーム外の楽曲(J-POPなど)を配信で流す場合は、著作権者の許諾が必要です。著作権フリーの音楽や、配信用にライセンスされた楽曲を使用しましょう。
著作権侵害で訴えられることはありますか?
ガイドラインを無視した配信や、明確に禁止されているゲームの配信は、著作権侵害として動画の削除要請(DMCA)や、最悪の場合は法的措置を受ける可能性があります。ただし、ガイドラインを遵守していれば、そのリスクは非常に低いです。

画像クレジット

本記事で使用している画像の一部は Unsplash より提供されています。

  • Copyright Claim image: Photo by Markus Winkler on Unsplash

よくある質問

Qゲーム配信は著作権侵害になりますか?
A
原則として、ゲームの映像や音楽は著作権で保護されています。しかし、多くのゲーム会社が配信ガイドラインを公開しており、その範囲内であれば許諾されています。ガイドラインがない場合は、個別に許可を得る必要があります。
Q収益化しても大丈夫ですか?
A
ガイドラインによって異なります。任天堂やカプコンなど多くの会社は収益化を許可していますが、一部のゲームや会社では禁止されている場合があります。必ず各社のガイドラインを確認してください。
Q配信が禁止されているゲームはありますか?
A
はい、存在します。アトラス(ペルソナシリーズ等)は配信禁止区間を設けていますし、一部のノベルゲームやストーリー重視のゲームでは配信自体が禁止されていることがあります。発売直後は配信解禁日が設定されている場合もあります。
QBGMや楽曲を配信で流しても良いですか?
A
ゲーム内BGMは通常、ゲーム配信の一部として許可されています。ただし、ゲーム外の楽曲(J-POPなど)を配信で流す場合は、著作権者の許諾が必要です。著作権フリーの音楽や、配信用にライセンスされた楽曲を使用しましょう。
Q著作権侵害で訴えられることはありますか?
A
ガイドラインを無視した配信や、明確に禁止されているゲームの配信は、著作権侵害として動画の削除要請(DMCA)や、最悪の場合は法的措置を受ける可能性があります。ただし、ガイドラインを遵守していれば、そのリスクは非常に低いです。

この記事を書いた人

TK

モリミー

Webエンジニア / テクニカルライター / マーケター

都内で働くWebエンジニア。テクニカルライターをしています。 映画やゲームが好きです。

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