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【2025年最新】配信用オーディオインターフェース完全ガイド|初心者向け選び方とおすすめ15選
「オーディオインターフェースって配信に必要なの?」
「どれを選べばいいかわからない...」
「USBマイクとの違いがよくわからない」
配信を始めると、必ず耳にする「オーディオインターフェース」という言葉。
しかし、具体的に何ができるのか、本当に必要なのか、どれを選べばいいのか、初心者には難しいポイントです。
この記事では、オーディオインターフェースの基礎知識から選び方、おすすめ製品まで2万文字以上で徹底解説します。
配信スタイル別の推奨製品、実際の設定方法、トラブル対処法まで、この記事を読めばオーディオインターフェースのすべてがわかります。
オーディオインターフェースとは?
基本的な役割
オーディオインターフェースは、マイクや楽器などのアナログ音声をデジタル信号に変換してPCに送る機材です。
逆に、PCからのデジタル音声をアナログに変換してヘッドホンやスピーカーに出力する役割も担います。
マイク(アナログ)
↓
オーディオインターフェース(A/D変換)
↓
PC(デジタル)
↓
オーディオインターフェース(D/A変換)
↓
ヘッドホン/スピーカー(アナログ)
なぜ音質が良くなるのか
PCに内蔵されているサウンドカードは、コストや発熱の制約からあまり高品質ではありません。
オーディオインターフェースは、音声処理に特化した専用チップを搭載しているため、以下の点で優れています:
| 項目 | PC内蔵サウンド | オーディオインターフェース |
|---|---|---|
| A/D変換品質 | 低〜中 | 高 |
| ノイズレベル | 高い | 低い |
| マイクプリアンプ | なし | 高品質 |
| ファンタム電源 | なし | あり(48V) |
| レイテンシー | 高い | 低い |
| 入出力端子 | 限定的 | 豊富 |
USBマイクとの違い
USBマイクは「マイク + オーディオインターフェース」が一体化した製品です。
| 項目 | USBマイク | オーディオインターフェース + XLRマイク |
|---|---|---|
| 手軽さ | ◎ 接続するだけ | △ 設定が必要 |
| 初期費用 | ◎ 安い | △ マイクとセットで高い |
| 音質の上限 | ○ 中程度 | ◎ 非常に高い |
| 拡張性 | × なし | ◎ マイク/楽器追加可能 |
| 細かい調整 | △ 限定的 | ◎ 自由自在 |
| BGM再生 | △ OBS必須 | ◎ ループバックで簡単 |
結論:
- カジュアルな配信 → USBマイクで十分
- 本格的な配信 → オーディオインターフェース推奨
配信にオーディオインターフェースは必要?
必要なケース
以下に当てはまる場合は、オーディオインターフェースの導入をおすすめします:
-
音質にこだわりたい
- 視聴者に高音質で届けたい
- 歌配信や楽器演奏をする
-
BGMを流しながら配信したい(OBS以外で)
- ループバック機能が必要
- YouTube LiveやTwitchの直接配信
-
複数のマイクを使いたい
- 2人以上で配信
- 楽器とボーカルを同時収録
-
リアルタイムでエフェクトをかけたい
- リバーブやエコー
- ボイスチェンジャー
-
低遅延でモニタリングしたい
- 自分の声を聴きながら配信
- 歌や楽器演奏時に必須
不要なケース
以下に当てはまる場合は、USBマイクで十分です:
-
配信を始めたばかりの初心者
- まずはUSBマイクで試してから判断
-
OBSを使う前提のゲーム配信
- OBSでBGMを流せる
- 音声フィルターも使える
-
予算が限られている
- 1万円以下で収めたい
- USBマイクのほうがコスパが良い
-
手軽さを重視する
- 設定を極力減らしたい
- すぐに配信を始めたい
オーディオインターフェースの選び方
ポイント1:入出力端子
配信に必要な端子を確認しましょう。
マイク入力端子
| 端子 | 対応マイク | 特徴 |
|---|---|---|
| XLR | XLRマイク(コンデンサー/ダイナミック) | 高品質、ファンタム電源対応 |
| TRS/TS | 楽器(ギター/ベース) | Hi-Z対応が必要 |
| コンボ | XLRとTRS両対応 | 汎用性が高い |
配信用途:
- 1人で配信 → マイク入力1つでOK
- 2人で配信 → マイク入力2つ必要
- 楽器も使う → コンボ端子が便利
出力端子
| 端子 | 用途 |
|---|---|
| ヘッドホン(3.5mm/6.3mm) | モニタリング用 |
| ラインアウト(TRS/RCA) | スピーカー接続用 |
その他の端子
- USB Type-C: 最新規格、高速データ転送
- USB Type-A: 従来規格、互換性が高い
- Thunderbolt: Mac向け、超低遅延
ポイント2:ループバック機能
ループバックは、PCで再生している音(BGM、効果音、ゲーム音など)をオーディオインターフェースの入力に戻す機能です。
PC(BGM再生)
↓ ループバック
オーディオインターフェース
↓ マイク音声と合成
配信プラットフォーム
ループバックが必要な場合:
- OBS以外のソフトで配信する
- YouTube Live/Twitchの直接配信機能を使う
- スマホで配信する
ループバックが不要な場合:
- OBS Studioで配信する(OBSで音声をミックスできる)
- 音声のみの配信(BGM不要)
ポイント3:DSPエフェクト
DSP(Digital Signal Processor)エフェクトは、オーディオインターフェース内部で音声処理を行う機能です。
PCのCPUに負荷をかけずにエフェクトをかけられます。
主なDSPエフェクト:
- リバーブ: 残響音を加える(歌配信に人気)
- コンプレッサー: 音量差を縮める
- イコライザー: 周波数帯域を調整
- ノイズゲート: 無音時のノイズをカット
DSPエフェクト搭載製品:
- YAMAHA AG03MK2 / AG06MK2
- Elgato Wave XLR
- TC-Helicon GoXLR / GoXLR Mini
ポイント4:ドライバーと互換性
Windows
多くのオーディオインターフェースはASIOドライバーを使用します。
ASIOは低遅延で高音質な音声処理が可能ですが、製品ごとに専用ドライバーが必要です。
確認事項:
- Windows 10/11対応か
- 64bit版ドライバーがあるか
- ドライバーの更新頻度
Mac
macOSはCore Audioという標準ドライバーで動作するため、多くの製品がドライバー不要で使えます。
確認事項:
- 最新macOSに対応しているか
- Apple Silicon(M1/M2/M3)対応か
スマホ・タブレット
スマホ配信で使う場合は、以下を確認:
- iOS: USBカメラアダプタ経由で使用可能か
- Android: USB Audio Class対応か
スマホ対応製品:
- YAMAHA AG03MK2 / AG06MK2
- Steinberg UR22C
- ZOOM U-22
ポイント5:価格帯と機能のバランス
価格帯によって機能が大きく異なります。
| 価格帯 | 特徴 | おすすめ用途 |
|---|---|---|
| 5,000円〜10,000円 | 最低限の機能、入門用 | 初心者、試しに使いたい |
| 10,000円〜20,000円 | 配信向け機能充実 | 本格的な配信 |
| 20,000円〜40,000円 | 高音質、豊富な入出力 | 歌配信、楽器演奏 |
| 40,000円以上 | プロ仕様、多チャンネル | プロ配信者、スタジオ録音 |
配信スタイル別おすすめオーディオインターフェース15選
ゲーム配信向け(5選)
1. YAMAHA AG03MK2(約18,000円)
配信者に最も人気のオーディオインターフェース
| 入力 | XLR/TRS×1、ライン×2 |
|---|---|
| 出力 | ヘッドホン、モニター |
| サンプリングレート | 192kHz/24bit |
| DSPエフェクト | リバーブ、コンプレッサー |
| ループバック | 対応 |
| スマホ対応 | iOS/Android対応 |
特徴:
- 配信に必要な機能がオールインワン
- 直感的なミキサー操作
- スマホ配信にも対応
- リバーブエフェクト内蔵
こんな人におすすめ:
- 初めてオーディオインターフェースを買う人
- 設定を簡単に済ませたい人
- スマホ配信も視野に入れている人
2. audio-technica AT-UMX3(約9,000円)
コスパ最強のエントリーモデル
| 入力 | XLR/TRS×1 |
|---|---|
| 出力 | ヘッドホン |
| サンプリングレート | 48kHz/16bit |
| ループバック | 対応 |
| ミュートボタン | あり |
| カラー | ブラック、ホワイト |
特徴:
- 1万円以下で購入可能
- 配信に必要な機能に絞ったシンプル設計
- ミュートボタン搭載
- コンパクトで場所を取らない
こんな人におすすめ:
- 予算を抑えたい人
- シンプルな機能で十分な人
- デスクスペースが限られている人
3. Elgato Wave XLR(約22,000円)
ゲーム配信に特化した高機能モデル
| 入力 | XLR×1 |
|---|---|
| 出力 | ヘッドホン |
| サンプリングレート | 96kHz/24bit |
| ゲイン | 最大75dB |
| DSPエフェクト | Elgato Wave Linkで設定 |
| Elgato製品連携 | Stream Deck対応 |
特徴:
- 最大75dBのゲイン(SM7Bも余裕で駆動)
- Elgato Stream Deckと連携
- Wave Linkソフトウェアで細かい設定
- タッチセンサーでミュート
こんな人におすすめ:
- Elgato製品を使っている人
- ダイナミックマイク(SM7B等)を使う人
- Stream Deckで操作したい人
4. TC-Helicon GoXLR Mini(約28,000円)
ゲーム配信者向けオールインワンミキサー
| 入力 | XLR×1、ライン×1 |
|---|---|
| 出力 | ヘッドホン、ライン |
| サンプリングレート | 48kHz/24bit |
| フェーダー | 4ch物理フェーダー |
| エフェクト | ボイスチェンジャー、リバーブ |
| ミュートボタン | チャンネルごとに搭載 |
特徴:
- 4つの物理フェーダーで直感操作
- ボイスチェンジャー内蔵
- チャンネルごとのミュートボタン
- ゲーム配信に最適化された設計
こんな人におすすめ:
- 物理フェーダーで操作したい人
- ボイスチェンジャーを使いたい人
- マイク、ゲーム音、BGMを個別調整したい人
5. MOTU M2(約28,000円)
高音質志向のゲーム配信者向け
| 入力 | XLR/TRS×2 |
|---|---|
| 出力 | ヘッドホン、TRS×2 |
| サンプリングレート | 192kHz/32bit |
| ループバック | 対応 |
| レベルメーター | LCDディスプレイ |
| 低遅延 | ラウンドトリップ2.5ms |
特徴:
- ESS Sabre32 Ultra DAC搭載で超高音質
- LCDレベルメーターで視覚的に確認
- 超低遅延(2.5ms)
- ループバック対応
こんな人におすすめ:
- 音質を最優先する人
- 視覚的にレベル確認したい人
- 将来的にDTMもやりたい人
歌配信・雑談配信向け(5選)
6. YAMAHA AG06MK2(約25,000円)
歌配信に最適な多機能ミキサー
| 入力 | XLR/TRS×2、ライン×4 |
|---|---|
| 出力 | ヘッドホン×2、モニター |
| サンプリングレート | 192kHz/24bit |
| DSPエフェクト | リバーブ、コンプレッサー、EQ |
| ループバック | 対応 |
| Aux入力 | スマホ接続可能 |
特徴:
- 2つのXLR入力(デュエット可能)
- 高品質リバーブ内蔵
- 2つのヘッドホン端子
- Aux入力でスマホのBGMを入力可能
こんな人におすすめ:
- 歌配信をメインにする人
- 2人で配信する人
- 多機能なミキサーが欲しい人
7. Steinberg UR22C(約18,000円)
高音質と信頼性のスタンダードモデル
| 入力 | XLR/TRS×2 |
|---|---|
| 出力 | ヘッドホン、TRS×2 |
| サンプリングレート | 192kHz/32bit |
| マイクプリアンプ | D-PRE |
| ループバック | 対応 |
| 付属ソフト | Cubase AI |
特徴:
- YAMAHAのD-PREマイクプリアンプ搭載
- 32bit整数録音対応
- DAWソフト「Cubase AI」付属
- 堅牢な金属筐体
こんな人におすすめ:
- 音質重視の歌配信者
- DTM・楽曲制作もしたい人
- 長く使える製品が欲しい人
8. Focusrite Scarlett 2i2(第4世代)(約22,000円)
世界で最も売れているオーディオインターフェース
| 入力 | XLR/TRS×2 |
|---|---|
| 出力 | ヘッドホン、TRS×2 |
| サンプリングレート | 192kHz/24bit |
| マイクプリアンプ | 第4世代プリアンプ |
| Air機能 | 高域ブースト |
| オートゲイン | 対応 |
特徴:
- Air機能で声の抜けが良くなる
- オートゲインで適切な音量設定
- Focusrite Controlソフトで細かい設定
- 豊富なプラグインが付属
こんな人におすすめ:
- 定番製品を使いたい人
- 声の抜けを良くしたい人
- プラグインを活用したい人
9. PreSonus AudioBox GO(約8,000円)
コスパ抜群のエントリーモデル
| 入力 | XLR/TRS×1 |
|---|---|
| 出力 | ヘッドホン |
| サンプリングレート | 96kHz/24bit |
| バスパワー | USB給電 |
| ファンタム電源 | 48V対応 |
| 付属ソフト | Studio One Prime |
特徴:
- 8,000円台でファンタム電源対応
- コンパクトで持ち運びやすい
- DAWソフト付属
- USB-C接続
こんな人におすすめ:
- 最低限の予算で始めたい人
- 外出先でも使いたい人
- とりあえず試してみたい人
10. Universal Audio Volt 2(約28,000円)
ビンテージサウンドを再現する高音質モデル
| 入力 | XLR/TRS×2 |
|---|---|
| 出力 | ヘッドホン、TRS×2 |
| サンプリングレート | 192kHz/24bit |
| ビンテージモード | 610チューブプリエミュレーション |
| ヘッドホン出力 | 高出力 |
| 付属ソフト | UADプラグイン |
特徴:
- 伝説的な610チューブプリアンプのエミュレーション
- 温かみのあるビンテージサウンド
- 高出力ヘッドホンアンプ
- UADプラグイン付属
こんな人におすすめ:
- 温かみのある音質を求める人
- ビンテージサウンドが好きな人
- プロクオリティの音質が欲しい人
プロ・ハイエンド向け(5選)
11. RME Babyface Pro FS(約110,000円)
プロフェッショナルの定番
| 入力 | XLR×2、TRS×2 |
|---|---|
| 出力 | ヘッドホン×2、TRS×4 |
| サンプリングレート | 192kHz/24bit |
| ダイナミックレンジ | 118dB |
| TotalMix FX | 内蔵DSPミキサー |
| SteadyClock FS | 超高精度クロック |
特徴:
- 圧倒的な音質と低ノイズ
- TotalMix FXで自由自在なルーティング
- 堅牢なアルミボディ
- ドライバーの安定性が抜群
こんな人におすすめ:
- 最高の音質を求めるプロ配信者
- 長期間安定して使いたい人
- 予算に余裕がある人
12. TC-Helicon GoXLR(約60,000円)
ゲーム配信者の最高峰ミキサー
| 入力 | XLR×1、ライン×2、光デジタル |
|---|---|
| 出力 | ヘッドホン、TRS×2、光デジタル |
| フェーダー | 4ch電動フェーダー |
| エフェクト | 多彩なボイスエフェクト |
| サンプラー | 効果音再生 |
| RGBライティング | カスタマイズ可能 |
特徴:
- 電動フェーダーで高級感
- 豊富なボイスエフェクト
- サンプラーで効果音再生
- RGBライティング対応
こんな人におすすめ:
- 最高の配信環境を構築したい人
- 演出にこだわりたい人
- ゲーム配信のプロ
13. SSL 2+(約35,000円)
スタジオ機材メーカーの本気
| 入力 | XLR/TRS×2 |
|---|---|
| 出力 | ヘッドホン×2、TRS×4 |
| サンプリングレート | 192kHz/24bit |
| レガシー4Kスイッチ | SSLコンソールサウンド |
| MIDI入出力 | 対応 |
特徴:
- SSLコンソールのサウンドを再現
- レガシー4Kスイッチで音に艶を追加
- 2つのヘッドホン出力
- MIDI入出力対応
こんな人におすすめ:
- スタジオクオリティの音質を求める人
- SSLサウンドに憧れる人
- 楽曲制作もする配信者
14. Audient iD14 MKII(約35,000円)
コスパ最強のハイエンドモデル
| 入力 | XLR×2、TRS×2 |
|---|---|
| 出力 | ヘッドホン×2、TRS×2 |
| サンプリングレート | 96kHz/24bit |
| マイクプリアンプ | Audientコンソールグレード |
| ADAT入力 | 8ch拡張可能 |
| ScrollControl | DAW操作機能 |
特徴:
- コンソールグレードのマイクプリアンプ
- ADAT入力で8ch拡張可能
- ScrollControl機能でDAW操作
- 価格以上の音質
こんな人におすすめ:
- コスパの良いハイエンドが欲しい人
- 将来的にチャンネル数を増やしたい人
- DAWを使った配信をする人
15. Antelope Audio Zen Go Synergy Core(約50,000円)
DSPエフェクトの王様
| 入力 | XLR×2 |
|---|---|
| 出力 | ヘッドホン、TRS×2 |
| サンプリングレート | 192kHz/24bit |
| DSP | Synergy Core(FPGA + DSP) |
| エフェクト | 36種以上付属 |
| Thunderbolt/USB | 両対応 |
特徴:
- 強力なDSPエフェクトをリアルタイム処理
- 36種類以上のビンテージエフェクト付属
- ThunderboltとUSB両対応
- Antelope特有の高精度クロック
こんな人におすすめ:
- リアルタイムエフェクトを多用する人
- ビンテージエフェクトが好きな人
- 最先端の機能を求める人
オーディオインターフェースの接続・設定方法
接続手順
1. ドライバーのインストール
Windows:
- メーカー公式サイトからドライバーをダウンロード
- インストーラーを実行
- 画面の指示に従ってインストール
- PCを再起動
Mac: 多くの製品はドライバー不要ですが、専用ソフトが必要な場合があります。
2. 機材の接続
接続順序(電源オフの状態で)
1. オーディオインターフェースをPCにUSB接続
2. マイクをXLR端子に接続
3. ヘッドホン/スピーカーを出力端子に接続
4. 電源を入れる(バスパワーの場合は自動)
3. Windowsの設定
-
サウンド設定を開く
- 設定 → システム → サウンド
-
出力デバイスを変更
- オーディオインターフェースを選択
-
入力デバイスを変更
- オーディオインターフェースを選択
-
サンプリングレートを確認
- コントロールパネル → サウンド → 録音/再生
- オーディオインターフェースのプロパティ → 詳細
- 48kHzまたは製品の推奨値に設定
4. OBSの設定
-
設定 → 音声
- サンプリングレート: 48kHz
- マイク音声: オーディオインターフェースを選択
-
音声ミキサーで確認
- マイクに話しかけてメーターが動くことを確認
ゲイン設定の基本
適切なゲインの設定
ゲインはマイク入力の増幅量を調整するノブです。
設定の目安:
- 通常の声でピークが-12dB〜-6dB程度
- 0dBを超えると音割れ(クリッピング)
設定手順:
- ゲインを最小にする
- 通常の声量で話しながらゲインを上げる
- ピークが-12dB程度で止める
- 大声を出してもクリッピングしないことを確認
ゲインステージング
オーディオインターフェースとOBSの両方でゲインを調整する場合は、以下の順序で設定します:
1. オーディオインターフェースのゲイン(ハードウェア)
→ ここで大まかな音量を決める
→ ピーク-12dB程度
2. OBSのフィルター(ソフトウェア)
→ ノイズ抑制、コンプレッサーなど
→ 最終的な音量調整
重要: ハードウェアゲインを低くしてソフトウェアで上げると、ノイズが増えます。ハードウェアで適切なレベルを確保しましょう。
ループバックの設定
ループバックとは
PCの音声(BGM、ゲーム音など)をオーディオインターフェースの入力に戻し、マイク音声と一緒に出力する機能です。
設定方法(YAMAHA AG03MK2の場合)
- AG Controllerアプリを起動
- INPUT MIXを「DRY CH1-2」に設定
- TO PCを「INPUT MIX」に設定
- USB LOOPBACKをオンに
OBSでのループバック
OBSを使う場合、ループバック機能は基本的に不要です。
OBSでは「デスクトップ音声」でPCの音を取り込めるため、オーディオインターフェースのループバックを使うと音が二重になる可能性があります。
ループバックが必要な場面:
- OBS以外のソフトで配信する
- Discordで画面共有しながら音を流す
- スマホで配信する
モニタリングの設定
ダイレクトモニタリング
オーディオインターフェースには、マイク入力を遅延なくヘッドホンに返すダイレクトモニタリング機能があります。
メリット:
- 遅延ゼロで自分の声を聴ける
- 歌配信や楽器演奏に必須
設定(製品による):
- YAMAHA AG03MK2: MONITORノブで調整
- Focusrite Scarlett: DIRECTボタンで切り替え
- Steinberg UR22C: MIXノブで調整
OBSでのモニタリング
OBS経由でモニタリングすると、音声処理の分だけ遅延が発生します。
設定方法:
- 音声ミキサー → 歯車 → オーディオの詳細プロパティ
- マイクの「音声モニタリング」を変更
- モニターオフ: 聞こえない(通常はこれ)
- モニターのみ: 自分だけ聞こえる(配信に出ない)
- モニターと出力: 自分も聞こえて配信にも出る
よくあるトラブルと解決策
マイクが認識されない
確認事項:
-
ドライバーがインストールされているか
- デバイスマネージャーで確認
- 黄色い警告アイコンがないか
-
USBケーブルが正しく接続されているか
- 別のUSBポートを試す
- 付属ケーブルを使用する
-
ファンタム電源がオンになっているか(コンデンサーマイクの場合)
- 48Vスイッチを確認
-
他のアプリがマイクを占有していないか
- Discord、Zoom、ゲームなどを終了
音が出ない
確認事項:
-
Windowsの出力デバイス設定
- オーディオインターフェースが選択されているか
-
ヘッドホンの接続
- 正しい端子に接続されているか
- ボリュームが0になっていないか
-
ミュートになっていないか
- オーディオインターフェース本体のミュート
- Windowsのミュート
ノイズが多い
対処方法:
-
ゲインを下げる
- ゲインが高すぎるとノイズも増幅される
-
USBハブを使わない
- 直接PCのUSBポートに接続
-
電源を安定させる
- ノイズフィルター付きの電源タップを使用
-
ケーブルを確認
- 断線や接触不良がないか
音割れする
対処方法:
-
ゲインを下げる
- ピークが0dBを超えていないか確認
-
マイクから離れる
- 近すぎると音割れしやすい
-
コンプレッサー/リミッターを使う
- OBSのフィルターで設定
遅延がある
対処方法:
-
バッファサイズを下げる
- ドライバー設定で調整
- 下げすぎるとノイズの原因に
-
ダイレクトモニタリングを使う
- 自分の声はダイレクトで聴く
- OBS経由のモニタリングは避ける
-
ASIOドライバーを使用する(Windows)
- 低遅延設定が可能
配信プラットフォーム別の設定ガイド
各配信プラットフォームでオーディオインターフェースを使う際の設定を解説します。
YouTube Live
設定ポイント
-
ビットレート設定
- 音声ビットレート: 128kbps〜256kbps
- サンプリングレート: 48kHz
-
エンコーダー設定(OBS)
- 出力 → 配信 → 音声ビットレート: 160kbps以上
-
YouTube Studio側
- 低遅延モードの場合も音質への影響は少ない
注意点
- スーパーチャット読み上げの音声は別途設定が必要
- BGMとマイクのバランスは-6dB〜-12dBの差を目安に
Twitch
設定ポイント
-
ビットレート設定
- 音声ビットレート: 160kbps(上限320kbps)
- 推奨: 128〜160kbps
-
VOD設定
- VOD保存時の音質も考慮
- 著作権のある曲はミュートされる可能性
-
低遅延配信
- 音声の遅延が気になる場合はダイレクトモニタリングを使用
Twitch固有の機能
- Soundtrack: Twitchの著作権フリーBGMサービス
- オーディオインターフェースのループバックで使用可能
Discord配信(Go Live)
設定ポイント
-
Discord側の設定
- ユーザー設定 → 音声・ビデオ
- 入力デバイス: オーディオインターフェース
- 入力感度: 自動調整をオフにして手動設定
-
OBS仮想カメラを使う場合
- OBSのモニタリングをオフにして音の二重化を防ぐ
-
画面共有時
- 「アプリケーションの音声を共有」は別設定
- オーディオインターフェースのループバックが便利
ニコニコ生放送
設定ポイント
-
総ビットレート制限
- プレミアム会員: 最大6Mbps
- 音声と映像のバランスを考慮
-
N Air使用時
- 音声設定でオーディオインターフェースを選択
- サンプリングレートを確認
-
コメント読み上げ
- 棒読みちゃん等の読み上げソフトとの連携
- ループバックで読み上げ音声を配信に乗せる
ツイキャス
設定ポイント
-
OBS配信
- RTMP URLとストリームキーを設定
- 音声ビットレート: 96〜128kbps
-
ツイキャス・デスクトップ・ライブ
- デバイス設定でオーディオインターフェースを選択
-
スマホ配信との連携
- AG03MK2などスマホ対応製品が便利
マイクとの組み合わせガイド
コンデンサーマイク + オーディオインターフェース
定番の組み合わせ
| マイク | 相性の良いインターフェース | 価格帯 |
|---|---|---|
| audio-technica AT2020 | YAMAHA AG03MK2 | 約30,000円 |
| RODE NT1-A | Focusrite Scarlett 2i2 | 約50,000円 |
| AKG C214 | Steinberg UR22C | 約50,000円 |
| Neumann TLM 102 | Universal Audio Volt 2 | 約120,000円 |
設定のポイント
-
ファンタム電源を必ずオン
- コンデンサーマイクは48Vが必要
-
ゲイン設定
- コンデンサーマイクは感度が高い
- ゲインは控えめに(12時〜2時程度)
-
ポップガード推奨
- 湿気対策としても重要
ダイナミックマイク + オーディオインターフェース
定番の組み合わせ
| マイク | 相性の良いインターフェース | 価格帯 |
|---|---|---|
| SHURE SM58 | audio-technica AT-UMX3 | 約20,000円 |
| RODE PodMic | YAMAHA AG03MK2 | 約35,000円 |
| SHURE SM7B | Elgato Wave XLR | 約70,000円 |
| Electro-Voice RE20 | MOTU M2 | 約80,000円 |
設定のポイント
-
ゲインを多めに
- ダイナミックマイクは出力が小さい
- SM7Bなどは高ゲインが必要(Cloud Lifter等も検討)
-
ファンタム電源は不要
- オフでもオンでもOK(壊れない)
-
近接効果を活用
- 口元に近づけると低音が強調される
ワイヤレスマイク + オーディオインターフェース
接続方法
-
レシーバーの出力をインターフェースに接続
- TRS/TSケーブルでライン入力へ
-
ゲイン調整
- レシーバー側とインターフェース側の両方で調整
おすすめワイヤレスマイク
- RODE Wireless GO II
- DJI Mic
- Sennheiser XS Wireless Digital
予算別セットアップ例
予算1万円以下:お試しセット
オーディオインターフェース: PreSonus AudioBox GO(約8,000円)
マイク: マランツプロ MPM-1000(約5,000円)
XLRケーブル: CLASSIC PRO CXX030(約800円)
合計: 約14,000円
特徴:
- 最低限の投資で始められる
- 後から買い替え前提
予算2万円:入門セット
オーディオインターフェース: audio-technica AT-UMX3(約9,000円)
マイク: audio-technica AT2020(約11,000円)
XLRケーブル: audio-technica ATL458A/3.0(約1,500円)
合計: 約22,000円
特徴:
- 国産ブランドで安心
- コンデンサーマイクの入門に最適
予算3万円:標準セット
オーディオインターフェース: YAMAHA AG03MK2(約18,000円)
マイク: RODE NT-USB Mini(USBマイク)(約15,000円)
または
マイク: audio-technica AT2020(約11,000円)+ ケーブル
合計: 約30,000円
特徴:
- 配信に必要な機能が揃う
- 長く使える品質
予算5万円:本格セット
オーディオインターフェース: Steinberg UR22C(約18,000円)
マイク: RODE NT1(約28,000円)
ショックマウント: 付属
XLRケーブル: Canare EC03-B(約2,000円)
合計: 約48,000円
特徴:
- 歌配信にも対応
- プロレベルの音質
予算10万円:プロセット
オーディオインターフェース: MOTU M2(約28,000円)
マイク: SHURE SM7B(約50,000円)
クラウドリフター: Cloudlifter CL-1(約20,000円)
XLRケーブル: Mogami 2534(約3,000円)
合計: 約100,000円
特徴:
- プロ配信者と同等の機材
- 長期間使える投資
各メーカーの特徴と選び方
YAMAHA
特徴:
- 配信向け機能が充実
- 日本メーカーならではのサポート
- ミキサー機能を統合した製品が人気
代表製品: AG03MK2、AG06MK2
向いている人: 初心者、配信メイン、スマホ配信もする人
Steinberg
特徴:
- YAMAHAグループ企業
- DAWソフト「Cubase」付属
- 高品質なD-PREマイクプリアンプ
代表製品: UR22C、UR24C
向いている人: 音質重視、DTMも始めたい人
Focusrite
特徴:
- 世界で最も売れているブランド
- Air機能で声の抜けが良い
- 豊富なプラグイン付属
代表製品: Scarlett 2i2、Scarlett Solo
向いている人: 定番が欲しい人、声を明るくしたい人
MOTU
特徴:
- 超高音質のESS Sabre DAC
- LCDレベルメーター搭載
- 低遅延に優れる
代表製品: M2、M4
向いている人: 音質最優先の人、ビジュアル重視の人
Universal Audio
特徴:
- プロ御用達のプラグイン
- ビンテージ機材のエミュレーション
- Apolloシリーズは業界標準
代表製品: Volt 2、Apollo Solo
向いている人: プロ志向、ビンテージサウンド好き
RME
特徴:
- ドイツ製の超高品質
- 圧倒的な低ノイズ
- ドライバーの安定性が抜群
代表製品: Babyface Pro FS
向いている人: 最高品質を求める人、予算に余裕がある人
オーディオインターフェースのメンテナンス
日常のケア
-
使用後はゲインを下げる
- 電源オン時のポップノイズを防ぐ
-
ホコリを避ける
- 使用しないときはカバーをかける
-
端子を清潔に保つ
- 接点復活剤を使用
ドライバーのアップデート
- 定期的にメーカーサイトをチェック
- Windows Update後は要確認
- 不具合があればドライバーを更新
まとめ
この記事では、配信用オーディオインターフェースについて詳しく解説しました。
まとめ
オーディオインターフェース選びのポイント 1. 配信スタイルに合った機能を選ぶ - ループバック、DSPエフェクト、入力数 2. 予算に合った製品を選ぶ - 1万円以下〜10万円以上まで幅広い 3. 将来の拡張性も考慮 - 入出力数、ADAT対応などまとめ
配信スタイル別おすすめ - 初心者・ゲーム配信: YAMAHA AG03MK2、audio-technica AT-UMX3 - 歌配信: Steinberg UR22C、Focusrite Scarlett 2i2 - プロ・ハイエンド: RME Babyface Pro FS、TC-Helicon GoXLRオーディオインターフェースは一度購入すれば長く使える機材です。
自分の配信スタイルに合った製品を選んで、高音質な配信環境を構築しましょう。
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