創業1年目の資金調達方法｜実績がなくても使える資金繰り対策【2025年版】

「創業して半年、売上は順調なのに資金繰りが厳しい…」

創業1年目の経営者の多くが、このような悩みを抱えています。商品やサービスが売れても、入金までのタイムラグで資金がショートする。実績がないため銀行融資のハードルも高い。そんな創業期特有の資金繰り課題に直面していませんか？

本記事では、創業1年目の経営者に向けて、実績がなくても利用できる資金調達方法と資金繰り改善のテクニックを網羅的に解説します。

創業1年目の資金繰りが難しい理由

創業1年目の資金繰りが特に難しい理由は、いくつかの構造的な要因があります。

売上と入金のタイムラグ

最も大きな問題は「売上計上」と「実際の入金」のタイムラグです。

BtoB取引では、商品やサービスを提供してから入金まで、通常30日〜60日、場合によっては90日以上かかることもあります。これを「掛け取引」と呼びますが、この仕組みが創業期の資金繰りを圧迫します。

例えば、4月に300万円の売上があったとしても、入金が6月になる場合、4月・5月の2ヶ月間は家賃、人件費、仕入代金などの支払いを別の資金でまかなう必要があります。

初期投資の大きさ

創業時には、設備投資、商品仕入、広告宣伝費など、まとまった初期投資が必要です。

一方で、売上が軌道に乗るまでには数ヶ月かかることが多く、「出ていくお金は多いのに入ってくるお金は少ない」という状態が続きます。

主な初期投資項目：

• オフィス・店舗関連：保証金、敷金、礼金、内装工事費、什器備品
• 設備投資：パソコン、ソフトウェア、製造設備、車両
• 商品・材料：初回仕入代金、在庫
• 広告宣伝：ホームページ制作、広告出稿、パンフレット制作
• その他：会社設立費用、許認可取得費用

実績がないことによる信用不足

銀行などの金融機関は、融資審査において「過去の実績」を重視します。

決算書、試算表、納税実績などの資料から返済能力を判断するため、創業1年目で実績がない企業は評価が難しく、融資のハードルが高くなります。

また、取引先との信頼関係もまだ構築されていないため、前払いや現金取引を要求されるケースも多く、さらに資金繰りを圧迫します。

売上予測の不確実性

創業1年目は市場での立ち位置がまだ確立されておらず、売上予測の精度が低くなりがちです。

「今月は売上が良かったから来月も大丈夫」と楽観視していたら、翌月は大幅に下回った…というケースも珍しくありません。

この不確実性により、資金繰り計画を立てにくく、突然の資金不足に陥るリスクが高まります。

固定費の重圧

売上がゼロでも発生する固定費（家賃、人件費、保険料、リース料など）は、創業期の資金繰りに大きな重圧となります。

特に人件費は、経営者が「従業員を守りたい」という思いから削減しにくく、売上が低迷しても支払い続けなければならないため、資金繰りの最大の敵となります。

創業期に使える資金調達方法

創業1年目でも利用できる資金調達方法は、意外と多くあります。それぞれの特徴を理解し、自社の状況に合った方法を選ぶことが重要です。

日本政策金融公庫の創業融資

創業期の資金調達で最もスタンダードかつ有力な選択肢が、日本政策金融公庫（以下、日本公庫）の創業融資です。

民間金融機関に比べて創業者に対して積極的に融資を行っており、実績がない企業でも事業計画の妥当性が認められれば融資を受けられる可能性があります。

主な創業融資制度：

1. 新創業融資制度

   • 無担保・無保証で最大3,000万円（運転資金は1,500万円）
   • 創業前または創業後税務申告2期を終えていない方が対象
   • 自己資金要件：創業資金総額の10分の1以上
   • 金利：2.0〜3.0%程度（2025年現在）

2. 中小企業経営力強化資金

   • 認定支援機関（税理士、中小企業診断士など）のサポートが必要
   • 金利が新創業融資より低め（1.8〜2.5%程度）
   • 最大7,200万円（運転資金は4,800万円）

3. 女性・若者／シニア起業家支援資金

   • 女性、35歳未満、55歳以上の方が対象
   • 金利優遇あり

制度融資（信用保証協会付き融資）

制度融資は、自治体・金融機関・信用保証協会の3者が連携して行う融資制度です。

信用保証協会が保証人となることで、創業間もない企業でも民間金融機関から融資を受けやすくなります。

制度融資の特徴：

• 自治体の利子補給や保証料補助により、実質的な負担が軽減
• 各自治体で独自の制度があり、条件や金利が異なる
• 審査に時間がかかる（1〜2ヶ月程度）
• 保証料が別途かかる（融資額の0.5〜2.0%程度）

主な自治体の創業融資制度例：

• 東京都：「創業」（融資限度額3,500万円、金利1.5%程度）
• 大阪府：「開業サポート資金」（融資限度額3,500万円）
• 愛知県：「創業等支援資金」（融資限度額5,000万円）

補助金・助成金

補助金・助成金は、原則として返済不要の資金調達方法です。国や自治体が政策目的で支給するもので、創業期の資金繰りに大きく貢献します。

主な補助金・助成金：

1. 小規模事業者持続化補助金

   • 販路開拓や生産性向上の取り組みを支援
   • 補助上限：通常枠50万円、特別枠200万円
   • 補助率：2/3

2. ものづくり補助金

   • 革新的な製品・サービス開発や生産プロセス改善を支援
   • 補助上限：750万円〜5,000万円
   • 補助率：1/2〜2/3

3. IT導入補助金

   • ITツール導入による業務効率化を支援
   • 補助上限：450万円
   • 補助率：1/2〜3/4

4. 事業再構築補助金

   • 新分野展開や業態転換を支援
   • 補助上限：2,000万円〜1.5億円
   • 補助率：1/2〜2/3

5. キャリアアップ助成金

   • 非正規雇用労働者の正社員化や処遇改善を支援
   • 正社員化コース：最大72万円/人

6. 地域雇用開発助成金

   • 雇用機会が不足している地域での雇用創出を支援

ベンチャーキャピタル・エンジェル投資家

株式や新株予約権と引き換えに資金を調達する方法です。返済義務がなく、調達した資金は自由に使えます。

ベンチャーキャピタル（VC）：

• 投資ファンドから出資を受ける
• 投資額：数千万円〜数億円
• 成長性の高いスタートアップが対象
• IPOやM&Aによるエグジットが前提

エンジェル投資家：

• 個人投資家から出資を受ける
• 投資額：数百万円〜数千万円
• シード期・アーリー期の企業が対象
• 経営アドバイスやネットワーク提供も

クラウドファンディング

インターネットを通じて不特定多数の人から資金を募る方法です。創業期のプロダクトやサービスの認知度向上、顧客獲得にもつながります。

主な種類：

1. 購入型

   • リターンとして商品やサービスを提供
   • Makuake、CAMPFIRE、Readyforなど

2. 株式型

   • 株式を提供
   • FUNDINNO、イークラウドなど

3. 融資型（ソーシャルレンディング）

   • 利息を付けて返済
   • Funds、クラウドバンクなど

4. 寄付型

   • リターンなし（社会貢献性の高いプロジェクト向け）
   • Readyfor、GoodMorningなど

ファクタリング

ファクタリングは、売掛金（請求書）を期日前に売却して資金化する方法です。

融資ではないため、審査が早く、最短即日で資金調達が可能です。創業1年目でも、信用力のある取引先との売掛金があれば利用できます。

ファクタリングの仕組み：

1. 商品・サービスを提供し、請求書を発行
2. ファクタリング会社に売掛金を売却
3. 手数料を差し引いた金額を即日〜数日で受け取る
4. 支払期日に取引先から入金があったら、ファクタリング会社に支払う（3社間）または自社で受け取る（2社間）

ファクタリングの種類：

• 2社間ファクタリング：自社とファクタリング会社の2社間で契約。取引先に知られずに資金調達可能。手数料10〜20%程度。
• 3社間ファクタリング：自社、取引先、ファクタリング会社の3社間で契約。取引先の承諾が必要だが、手数料が安い（2〜10%程度）。

しかし、これらのデメリットを解消する新しいサービスが登場しています。それが「CashBridge」です。

日本政策金融公庫の創業融資について

創業期の資金調達で最も現実的かつ有力な選択肢である日本政策金融公庫の創業融資について、詳しく解説します。

新創業融資制度の詳細

新創業融資制度は、創業者向けに特化した融資制度で、担保・保証人不要で最大3,000万円（うち運転資金1,500万円）まで借りられます。

利用条件：

1. 創業前、または創業後税務申告を2期終えていない方
2. 創業資金総額の10分の1以上の自己資金を確認できる方

※ただし、以下の場合は自己資金要件を満たすものとされます：

• 現在お勤めの企業と同じ業種で創業する場合
• 産業競争力強化法に基づく「認定特定創業支援等事業」を受けて創業する場合

融資限度額：

• 3,000万円（うち運転資金1,500万円）

金利（2025年現在）：

• 基準金利：2.5〜3.0%程度
• 特別利率A〜C：1.8〜2.5%程度（条件により適用）

返済期間：

• 設備資金：20年以内
• 運転資金：7年以内

担保・保証人：

• 不要

中小企業経営力強化資金の詳細

認定支援機関（税理士、公認会計士、中小企業診断士、商工会議所など）のサポートを受けることで利用できる融資制度です。

特徴：

• 新創業融資より金利が低い
• 自己資金要件がない（ただし、認定支援機関のサポートが必須）
• 最大7,200万円（うち運転資金4,800万円）

金利（2025年現在）：

• 特別利率S：1.8〜2.2%程度（非常に低金利）

条件：

• 認定支援機関による指導・助言を受けている
• 事業計画書を作成し、認定支援機関の確認を受けている

創業計画書の書き方

日本公庫の融資を受けるには、「創業計画書」の提出が必須です。審査の最重要ポイントとなるため、丁寧に作成しましょう。

創業計画書の主な項目：

1. 創業の動機

   • なぜこの事業を始めるのか
   • 社会的意義や自身の想い

2. 経営者の略歴等

   • 過去の職歴、業界経験
   • 保有資格、受賞歴など

3. 取扱商品・サービス

   • 商品・サービスの内容
   • セールスポイント
   • ターゲット顧客

4. 取引先・取引関係等

   • 販売先、仕入先の情報
   • 外注先の情報

5. 従業員

   • 従業員数、採用計画

6. お借入の状況

   • 既存の借入状況

7. 必要な資金と調達方法

   • 設備資金、運転資金の内訳
   • 自己資金、借入希望額

8. 事業の見通し（収支計画）

   • 創業当初と軌道に乗った後の売上・経費・利益の見通し

書き方のポイント：

審査のポイントと面談対策

日本公庫の融資では、書類審査の後に担当者との面談があります。この面談が非常に重要です。

審査で見られるポイント：

1. 自己資金

   • 計画的に貯めた自己資金があるか
   • 見せ金ではないか

2. 経験・能力

   • 事業に関連する経験があるか
   • 経営者としての資質はあるか

3. 事業の実現可能性

   • 市場はあるか
   • 競合に勝てるか
   • 収支計画は妥当か

4. 返済能力

   • 利益から返済できるか
   • 返済原資は確保できるか

5. 人柄・熱意

   • 誠実な人柄か
   • 事業への熱意があるか

面談対策：

よくある質問例：

• なぜこの事業を始めようと思ったのですか？
• どのような経験がありますか？
• 競合との違いは何ですか？
• この売上予測の根拠は何ですか？
• 顧客はどうやって獲得しますか？
• 万が一売上が計画通りにいかなかったらどうしますか？

融資実行までの流れ

1. 事前相談（任意）

   • 最寄りの日本公庫支店に相談予約
   • 創業計画書の書き方をアドバイス

2. 申込

   • 創業計画書、本人確認書類、通帳のコピーなどを提出
   • インターネット申込も可能

3. 面談

   • 申込から1〜2週間後に面談
   • 1時間程度

4. 審査

   • 面談後、1〜2週間で結果通知

5. 契約・融資実行

   • 審査通過後、契約手続き
   • 契約から数日で口座に入金

全体の所要期間：申込から融資実行まで約1ヶ月

実績がなくてもファクタリングが使える理由

創業1年目の企業にとって、ファクタリングは非常に有効な資金調達手段です。なぜ実績がなくても利用できるのか、その理由を詳しく解説します。

ファクタリングの審査基準

ファクタリングの最大の特徴は、「会社の信用力」よりも「取引先（売掛先）の信用力」が重視されることです。

融資とファクタリングの審査基準の違い：

項目	銀行融資	ファクタリング
審査対象	自社の信用力	取引先の信用力
重視される点	決算書、実績、担保	売掛金の信用力
創業1年目	審査が厳しい	利用可能
赤字・債務超過	融資困難	利用可能
審査期間	1〜2ヶ月	即日〜数日
担保・保証人	必要な場合が多い	不要

ファクタリングの審査で見られるポイント：

1. 売掛先の信用力

   • 上場企業や大企業なら審査通過率が高い
   • 中小企業でも業歴が長く財務が健全なら問題なし

2. 売掛金の実在性

   • 請求書、納品書、契約書などで証明
   • 架空の売掛金ではないか

3. 支払期日

   • 支払期日が近い方が審査に通りやすい
   • 通常60日以内が目安

4. 過去の取引実績

   • 売掛先との継続的な取引があると有利
   • 初回取引でも問題ないが、継続取引の方が信頼性が高い

5. 二重譲渡のリスク

   • 同じ売掛金を複数のファクタリング会社に売却していないか

2社間と3社間の違い

ファクタリングには「2社間ファクタリング」と「3社間ファクタリング」があります。それぞれの特徴を理解し、状況に応じて使い分けましょう。

2社間ファクタリング：

自社とファクタリング会社の2社間で契約を結ぶ方式です。

• メリット：取引先に知られずに資金調達できる
• デメリット：手数料が高い（10〜20%）
• 流れ：
  1. 自社がファクタリング会社に売掛金を売却
  2. ファクタリング会社が代金を支払い
  3. 取引先が自社に支払い
  4. 自社がファクタリング会社に支払い

3社間ファクタリング：

自社、取引先、ファクタリング会社の3社間で契約を結ぶ方式です。

• メリット：手数料が安い（2〜10%）
• デメリット：取引先に知られる、取引先の承諾が必要
• 流れ：
  1. 自社がファクタリング会社に売掛金を売却（取引先の承諾あり）
  2. ファクタリング会社が代金を支払い
  3. 取引先がファクタリング会社に直接支払い

ファクタリングの適切な活用シーン

ファクタリングは便利な資金調達手段ですが、手数料が発生するため、適切な場面で使うことが重要です。

ファクタリングが適している場面：

1. 急な資金需要が発生した場合

   • 大口受注に伴う仕入代金
   • 設備の緊急修理
   • 従業員の給与支払い

2. 融資審査に時間がない場合

   • 銀行融資は1〜2ヶ月かかるが、ファクタリングは即日可能

3. 融資枠を温存したい場合

   • 設備投資など別の用途で融資を使いたい

4. 一時的な資金ショートを回避したい場合

   • 入金と支払いのタイミングのズレ

5. 信用情報に影響を与えたくない場合

   • ファクタリングは融資ではないため信用情報に記録されない

ファクタリングが適していない場面：

1. 長期的な運転資金として使う場合

   • 手数料が高いため、継続的に使うとコストが膨らむ
   • 融資の方が低コスト

2. 手数料が利益を圧迫する場合

   • 利益率が低いビジネスでは手数料負担が大きい

3. 取引先との関係を損ねる可能性がある場合

   • 3社間ファクタリングで取引先の印象が悪化する恐れ

従来のファクタリングの課題

ファクタリングは便利ですが、従来は以下のような課題がありました。

特に「手数料の不透明性」と「業者選びの難しさ」は、多くの経営者が感じていた課題でした。

そこで登場したのが、これらの課題を解決する「CashBridge」です。

CashBridgeで変わるファクタリング

従来のファクタリングの課題を解決する、国内初のマーケットプレース型ファクタリングプラットフォーム「CashBridge」について詳しく解説します。

CashBridgeとは

CashBridgeは、売掛金を売りたい企業（売り手）と買いたい金融機関・投資家（買い手）をつなぐマーケットプレース型のファクタリングプラットフォームです。

従来のファクタリングとの違い：

項目	従来のファクタリング	CashBridge
手数料（売り手）	5〜20%	無料
業者選び	1社ずつ問い合わせ	複数オファーを一括比較
透明性	不透明	完全透明（レビュー・評価あり）
手間	複数社に個別対応	1回の申込で完結
信頼性	業者によってバラバラ	相互レビューで信頼性担保

売り手手数料無料の仕組み

CashBridgeの最大の特徴は「売り手側の手数料が無料」であることです。

なぜ無料にできるのか？

従来のファクタリングでは、ファクタリング会社が売り手から5〜20%の手数料を取っていました。しかし、CashBridgeはマーケットプレース型のプラットフォームであり、買い手側のみが手数料を負担する仕組みになっています。

つまり、売り手は手数料を支払うことなく、売掛金の額面に近い金額を受け取ることができるのです。

コスト削減の具体例：

• 売掛金：100万円
• 従来のファクタリング：手数料15%（15万円）→ 受取額85万円
• CashBridge：手数料0円 → 受取額100万円

差額：15万円の削減

複数オファー比較の仕組み

CashBridgeでは、1回の申込で複数の買い手（金融機関・投資家）からオファーを受け取ることができます。

従来の方法との比較：

従来のファクタリング：

1. A社に問い合わせ → 審査 → 条件提示
2. B社に問い合わせ → 審査 → 条件提示
3. C社に問い合わせ → 審査 → 条件提示
4. 条件を比較して選択

CashBridge：

1. CashBridgeに1回申込
2. 複数の買い手が条件を提示
3. 一覧で比較して選択

時間とコストの大幅削減が実現します。

オファー比較の例：

買い手	買取金額	入金日	評価	レビュー
A金融機関	98万円	即日	★★★★★ 4.8	100件
B投資家	97万円	翌日	★★★★☆ 4.5	50件
C金融機関	99万円	2日後	★★★★★ 4.9	200件

このように、条件を並べて比較し、自分に最も合った買い手を選べます。

相互レビュー・評価機能

CashBridgeには、売り手と買い手が相互に評価し合う「レビュー・評価機能」があります。

レビュー機能の役割：

1. 信頼性の担保

   • 過去の取引実績が可視化される
   • 悪質な業者は自然に淘汰される

2. 質の高いマッチング

   • 評価の高い買い手が選ばれやすい
   • 売り手も誠実な対応をするインセンティブが働く

3. 透明性の確保

   • 取引条件や対応のスピードがレビューに反映される
   • 他のユーザーの評価を参考にできる

レビュー項目の例：

• 対応のスピード
• 条件の妥当性
• コミュニケーションの質
• 入金の正確性

創業1年目でのCashBridge活用例

ここでは、創業1年目の企業がCashBridgeをどのように活用できるか、具体的なシナリオで解説します。

ケース1：大口受注に伴う仕入資金の調達

状況：

• 創業6ヶ月のWeb制作会社
• 大手企業から300万円の案件を受注
• 制作に必要な外注費150万円を先に支払う必要がある
• 入金は納品後60日後
• 手元資金が50万円しかない

解決策：

1. 既存の売掛金100万円をCashBridgeで即日資金化
2. 手元資金50万円 + ファクタリング100万円 = 150万円を確保
3. 外注費を支払い、プロジェクトを進行
4. 60日後に300万円の入金があり、資金繰りが改善

効果：

• 手数料無料で資金調達
• 大口案件を逃さず受注
• 事業拡大のチャンスをつかむ

ケース2：従業員給与の支払い

状況：

• 創業8ヶ月のITスタートアップ
• 従業員5名の給与支払日が迫っている
• 売上は好調だが入金が月末に集中
• 給与支払日は25日で、資金が不足

解決策：

1. 25日入金予定の売掛金200万円をCashBridgeで20日に資金化
2. 給与150万円を滞りなく支払い
3. 従来なら15〜20%（30〜40万円）の手数料がかかるが、CashBridgeなら無料

効果：

• 従業員への給与遅延を回避
• 手数料負担なし
• 信頼関係を維持

ケース3：季節変動への対応

状況：

• 創業10ヶ月の小売業
• 年末商戦に向けて仕入れを増やしたい
• 売上のピークは12月だが、仕入れは10月に必要
• 銀行融資は審査に時間がかかる

解決策：

1. 9月の売掛金をCashBridgeで資金化
2. 仕入資金を確保し、年末商戦に備える
3. 12月の売上で資金繰りが改善

効果：

• 機会損失を防ぐ
• 融資枠を温存
• 柔軟な資金調達

創業期の資金繰り改善テクニック

資金調達だけでなく、日々の資金繰りを改善することも重要です。ここでは、創業1年目の経営者が実践すべき資金繰り改善テクニックを紹介します。

資金繰り表の作成と活用

資金繰り表は「いつ・いくら入ってきて、いつ・いくら出ていくか」を可視化する表です。これがあれば資金ショートを事前に防げます。

資金繰り表の基本構成：

項目	4月	5月	6月	...
収入
前月繰越	100	80	120
売上入金	200	250	300
融資	0	0	0
その他収入	0	0	0
収入合計	300	330	420
支出
仕入・外注費	80	90	100
人件費	100	100	100
家賃	20	20	20
水道光熱費	5	5	5
通信費	3	3	3
広告宣伝費	10	10	10
その他経費	2	2	2
支出合計	220	230	240
次月繰越	80	100	180

無料で使える資金繰り表ツール：

• Excelテンプレート（日本政策金融公庫の公式サイトで配布）
• Googleスプレッドシート
• freee、マネーフォワードなどの会計ソフト

支払いサイトと入金サイトの最適化

「支払いサイト」と「入金サイト」のバランスが資金繰りに大きく影響します。

支払いサイト：

• 仕入や経費の支払いまでの期間
• 長い方が資金繰りは楽

入金サイト：

• 売上の入金までの期間
• 短い方が資金繰りは楽

理想的な状態：

• 入金サイト < 支払いサイト
• つまり、「入金が先で、支払いが後」

改善策：

1. 入金サイトを短縮する

   • 取引先と交渉して支払条件を改善（60日 → 30日など）
   • 前払いや分割払いの提案
   • 現金払いの顧客を優先

2. 支払いサイトを延長する

   • 仕入先と交渉して支払条件を延長（30日 → 60日など）
   • クレジットカード払いの活用（支払いが1〜2ヶ月後）

3. 掛け取引を減らす

   • 可能な限り前払いや現金払いにしてもらう
   • デポジット制度の導入

固定費の削減

固定費は売上がゼロでも発生するため、創業期は徹底的に削減しましょう。

削減できる固定費の例：

1. オフィス関連

   • 自宅兼事務所で家賃ゼロ
   • コワーキングスペースで必要な分だけ契約
   • シェアオフィスで初期費用削減

2. 人件費

   • 正社員ではなく業務委託から始める
   • 繁忙期だけアルバイト採用
   • 自分の役員報酬を最小限に

3. 通信費

   • 格安SIMへの変更
   • 固定電話をIP電話に

4. ソフトウェア

   • 無料プランの活用
   • 年払いで割引
   • 必要最小限の機能に絞る

5. 広告費

   • SNSでオーガニック集客
   • 紹介制度の活用
   • コンテンツマーケティング

在庫管理の最適化

在庫は「お金が商品に変わった状態」であり、過剰在庫は資金繰りを圧迫します。

在庫管理のポイント：

1. 適正在庫の設定

   • 売れ筋商品を分析
   • 発注リードタイムを考慮
   • 在庫回転率を計算

2. 受注生産・受注発注の検討

   • 可能な限り在庫を持たない
   • 注文を受けてから仕入れる

3. デッドストックの処分

   • 値引き販売で現金化
   • 廃棄して在庫リスクを減らす

4. 仕入先との関係構築

   • 小ロット発注に対応してもらう
   • 返品条件の交渉

クレジットカードの活用

法人クレジットカードを活用すると、実質的に支払いを1〜2ヶ月先延ばしできます。

メリット：

• 支払いサイトの延長
• ポイント還元
• 経費管理の効率化
• 会計ソフトとの連携

注意点：

• 使いすぎに注意
• 支払い能力を超えた利用は避ける
• 分割払い・リボ払いは極力避ける（金利が高い）

おすすめの法人カード：

• 三井住友カード ビジネスオーナーズ
• アメリカン・エキスプレス・ビジネス・カード
• セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード

資金繰りの「見える化」

資金繰りを改善するには、まず「見える化」することが重要です。

見える化のポイント：

1. 会計ソフトの導入

   • freee、マネーフォワード、弥生会計など
   • リアルタイムで収支を把握

2. 銀行口座の残高確認

   • 毎日チェック
   • 複数口座がある場合は一元管理

3. 売掛金・買掛金の一覧化

   • いつ・誰から・いくら入金があるか
   • いつ・誰に・いくら支払うか

4. 資金繰りミーティング

   • 週1回、資金繰りを確認
   • 経理担当者と共有

まとめ

創業1年目は、事業を軌道に乗せるための最も重要な時期です。資金繰りの課題に直面することは珍しくありませんが、適切な資金調達方法と資金繰り改善のテクニックを知っていれば、乗り越えることができます。

特に、CashBridgeのような革新的なサービスを活用すれば、従来は高い手数料がかかっていたファクタリングを無料で利用でき、資金調達コストを大幅に削減できます。

創業期の資金繰りは、経営者の手腕が試される場面です。この記事で紹介した方法を参考に、自社に合った資金調達戦略を立て、事業の成長を実現してください。

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