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【OBS】ノイズ除去の設定完全ガイド2026|キーボード音・エアコン音を消す方法

【OBS】ノイズ除去の設定完全ガイド2026|キーボード音・エアコン音を消す方法

公開日
読了目安12

配信中に「キーボードの打鍵音がうるさい」「エアコンの音が入ってしまう」「ファンの音が気になる」と視聴者から指摘された経験はありませんか?

せっかく面白い配信をしていても、ノイズが入っているだけで視聴者は離脱してしまいます。実際、配信の音質は画質以上に重要だと言われています。

この記事では、OBS Studioのノイズ除去設定をゼロから完全解説します。OBS内蔵フィルターから外部ツールとの連携まで、2026年最新の情報を網羅しているので、この記事1つでノイズ問題を解決できます。

マイクとオーディオ設定

この記事でわかること - 配信で発生する主なノイズの種類と原因 - OBS内蔵フィルター(RNNoise・Speex)の設定方法 - NVIDIA BroadcastやKrispなど外部ノイズ除去ツールの使い方 - 音声フィルターの正しい順番と推奨設定 - ノイズが消えないときのトラブルシューティング

配信で発生するノイズの種類を知ろう

ノイズ対策の第一歩は、どんなノイズが問題になっているかを正しく把握することです。ノイズの種類によって最適な対策方法が変わります。

定常ノイズ(常に鳴り続けるノイズ)

定常ノイズとは、一定の周波数で継続的に鳴っている音のことです。

  • エアコンの動作音 - 低周波のブーンという音
  • PCファンの回転音 - 高負荷時に大きくなるウォーンという音
  • 蛍光灯のジー音 - 50Hz/60Hzの電源周波数に起因するハム音
  • ホワイトノイズ - マイク自体が発生するサーという音
定常ノイズはノイズ抑制フィルター(RNNoise/Speex)で効果的に除去できます。一定の周波数パターンを持つため、AIが学習しやすいノイズです。

突発ノイズ(不定期に鳴るノイズ)

突発ノイズは不規則なタイミングで発生する音です。

  • キーボードの打鍵音 - 特にメカニカルキーボードの青軸・茶軸
  • マウスのクリック音 - ゲーム中に頻繁に発生
  • 椅子のきしみ音 - 体を動かしたときのギシギシ音
  • 生活音 - ドアの開閉、家族の声、ペットの鳴き声
注意
突発ノイズはノイズ抑制だけでは完全に除去できません。ノイズゲートノイズ抑制の組み合わせが必要です。キーボード音の場合は外部ツール(NVIDIA Broadcast)の併用が効果的です。

電気的ノイズ

接続や機材に起因するノイズです。

  • グラウンドループ - ブーンという低周波のハム音
  • USB干渉 - ジリジリというデジタルノイズ
  • ケーブル不良 - バリバリ・ガリガリという接触不良音
危険
電気的ノイズはソフトウェアで除去するのではなく、ハードウェア側で根本解決するべきです。グラウンドループアイソレーターの使用やUSBポートの変更で対処しましょう。ソフトウェア処理で無理に除去すると音質が大きく劣化します。

OBS内蔵ノイズ除去フィルターの設定

OBSには標準で2種類のノイズ抑制フィルターが搭載されています。追加ソフトなしですぐに使えるのが最大のメリットです。

RNNoise(AIベースノイズ抑制)- おすすめ

RNNoiseはリカレントニューラルネットワーク(RNN)を使用したAIベースのノイズ抑制です。2026年現在、OBS内蔵フィルターでは最もおすすめの方法です。

RNNoise スペック
処理方式AI(リカレントニューラルネットワーク)
CPU負荷低〜中(約1-3%)
対応ノイズ定常ノイズ・一部の突発ノイズ
音質劣化少ない
調整パラメータなし(自動処理)
推奨環境すべてのPC
RNNoiseの設定手順
1
OBSを起動し「音声ミキサー」でマイクの歯車アイコン→「フィルタ」をクリック
2
左下の「+」ボタンから「ノイズ抑制」を選択してフィルタ名を入力
3
「方式」のドロップダウンで「RNNoise(高品質、CPU使用率が高い)」を選択
4
テスト配信または録音で効果を確認する(マイクの音声メーターも確認)
5
問題なければフィルタウィンドウを閉じて完了
RNNoiseは調整パラメータがなく、追加されるだけで自動的にノイズ除去が始まります。シンプルですが効果は高く、多くの配信者に愛用されています。

Speex(従来型ノイズ抑制)

Speexは従来型のデジタル信号処理によるノイズ抑制です。RNNoiseよりCPU負荷が低い反面、ノイズ除去の精度では劣ります。

Speex スペック
処理方式デジタル信号処理(DSP)
CPU負荷非常に低い(約0.5%以下)
対応ノイズ主に定常ノイズ
音質劣化やや大きい(強設定時)
調整パラメータ抑制レベル(-1dB〜-60dB)
推奨環境低スペックPC
Speexの設定手順
1
「音声ミキサー」のマイク歯車アイコン→「フィルタ」を開く
2
「+」から「ノイズ抑制」を追加
3
「方式」で「Speex」を選択
4
抑制レベルを「-30dB」に設定(デフォルト推奨)
5
テストして調整(ノイズが残るなら-40dBへ、声がこもるなら-20dBへ)
注意
Speexの抑制レベルを-50dB以下に設定すると、声が大きく劣化(ロボット声・こもり声)します。-20dB〜-40dBの範囲で調整してください。

RNNoise vs Speex 比較

ノイズゲートの設定

ノイズゲートは一定の音量以下の音を完全にカットするフィルターです。話していないときの環境音を消すのに非常に効果的です。

ノイズゲートの設定手順
1
マイクのフィルタ画面で「+」→「ノイズゲート」を追加
2
「閉鎖閾値」を -40dB に設定(この音量以下で音声をカット)
3
「開放閾値」を -35dB に設定(この音量以上で音声を通す)
4
「アタックタイム」を 10ms に設定(音声が通るまでの時間)
5
「ホールドタイム」を 200ms に設定(声が途切れにくくなる)
6
「リリースタイム」を 100ms に設定(音声カットまでの余韻)
ノイズゲート推奨設定
閉鎖閾値-40dB(環境に応じて調整)
開放閾値-35dB(閉鎖閾値より5dB高く)
アタックタイム10ms
ホールドタイム200ms
リリースタイム100ms
注意
閾値を高く設定しすぎると、小声で話したときに音声がカットされてしまいます。マイクに向かって小声でテストし、ちゃんと声が通ることを確認してください。

外部ノイズ除去ツールとの連携

OBS内蔵フィルターでは対処しきれないノイズには、外部の専用ツールを活用しましょう。

NVIDIA Broadcast(NVIDIA GPU所有者向け)

NVIDIA BroadcastはNVIDIA RTXシリーズGPUのAI処理能力を活用したノイズ除去ツールです。キーボード音の除去性能が特に優秀で、多くのプロ配信者が使用しています。

NVIDIA Broadcast
対応GPUNVIDIA RTX 2060以上(RTX 30/40/50シリーズ推奨)
VRAM4GB以上
処理方式AI(TensorコアでリアルタイムDNN推論)
特長キーボード音・犬の鳴き声なども除去可能
追加機能バーチャル背景・オートフレーム
価格無料
NVIDIA Broadcastの設定手順
1
NVIDIA公式サイトからNVIDIA Broadcastをダウンロード・インストール
2
NVIDIA Broadcastを起動し「マイク」タブを選択
3
使用するマイクを選択し「ノイズ除去」をONにする
4
強度スライダーを調整(まずは中間の50%付近から開始)
5
OBSの「設定」→「音声」→「マイク」で「NVIDIA Broadcast」を選択
6
OBS側のノイズ抑制フィルターは外す(二重処理による劣化を防止)
危険
NVIDIA BroadcastとOBSのノイズ抑制フィルターを同時に使用しないでください。二重処理により音声が大きく劣化します。NVIDIA Broadcastを使う場合はOBS側のノイズ抑制フィルターを必ず無効化しましょう。

Krisp(すべてのPCで使用可能)

KrispはGPUに依存しないAIノイズ除去ツールです。AMD GPUやIntel内蔵GPUのPCでも使用できます。

Krisp
対応環境Windows / Mac(GPU不問)
処理方式AI(クラウドではなくローカル処理)
無料プラン1日60分まで
有料プラン月額約800円(無制限)
特長双方向ノイズ除去(マイク+スピーカー)
Krispの設定手順
1
Krisp公式サイトからダウンロード・インストール
2
アカウント作成後、Krispアプリを起動
3
マイクのノイズ除去をONにする
4
OBSの「設定」→「音声」→「マイク」で「Krisp Microphone」を選択
5
OBS側のノイズ抑制フィルターは無効化する
Krispの無料プランは1日60分の制限があるため、長時間配信には有料プランが必要です。短い配信やテスト用途なら無料プランでも十分です。

外部ツール比較

ノイズ除去ツール比較
ツール名OBS RNNoise / NVIDIA Broadcast / Krisp
価格無料 / 無料 / 月800円〜
GPU要件なし / RTX 2060以上 / なし
キーボード音除去△ / ◎ / ○
エアコン音除去○ / ◎ / ◎
CPU負荷低 / 低(GPU処理) / 中
設定の簡単さ◎ / ○ / ◎

音声フィルターの正しい順番

OBSの音声フィルターは上から順番に処理されます。フィルターの順番が間違っていると、効果が半減したり音質が劣化する原因になります。

推奨フィルター順(上から順に設定)
1
ノイズ抑制(RNNoise) - まず背景ノイズを除去
2
ノイズゲート - 無音時の残留ノイズをカット
3
コンプレッサー - 音量の大小差を均一化
4
リミッター - 叫び声などの音割れを防止
5
ゲイン - 最終的な音量を調整(必要な場合のみ)
ノイズ抑制を最初に配置する理由は、ノイズが含まれた状態でコンプレッサーをかけると、ノイズまで増幅されてしまうためです。必ずノイズ除去を先に行いましょう。

各フィルターの推奨設定値

コンプレッサー推奨設定
比率3:1〜5:1
閾値-20dB〜-15dB
アタック3ms〜6ms
リリース60ms〜100ms
出力ゲイン必要に応じて+3dB〜+6dB
リミッター推奨設定
閾値-3dB〜-1dB
リリース60ms

実践パターン別の推奨設定

配信の種類によって最適なノイズ除去の設定は異なります。自分の配信スタイルに合った設定を選びましょう。

パターン1: ゲーム配信(キーボード・マウス音対策)

ゲーム配信では打鍵音とクリック音が最大の課題です。

ゲーム配信向けチェックリスト
NVIDIA GPUならNVIDIA Broadcastを使用
OBS側ではノイズゲートのみ追加(抑制はBroadcast側で)
ノイズゲート閉鎖閾値: -35dB(打鍵音をカット)
マイクとキーボードの距離を15cm以上確保
可能なら静音キーボード(赤軸・静音赤軸)に変更

パターン2: 雑談配信(エアコン・環境音対策)

雑談配信では定常ノイズの除去が重要です。

雑談配信向けチェックリスト
OBS内蔵のRNNoiseフィルターを使用
ノイズゲートの閾値はやや低め(-45dB)に設定
コンプレッサーで音量差を均一化
マイクの指向性を活用(カーディオイドなら背面の音を拾いにくい)
エアコンの風がマイクに直接当たらないよう配置を工夫

パターン3: 歌枠・ASMR(高音質重視)

音質が最も重要な配信形態では、過度なノイズ除去は避けるべきです。

歌枠・ASMR向けチェックリスト
ノイズ抑制は使わないか最小限に(声の繊細さが失われる)
ノイズゲートのみ使用(閾値は-50dB程度で慎重に)
ハードウェア側での対策を優先(防音・吸音材の設置)
コンデンサーマイク + オーディオインターフェースの組み合わせ推奨
配信前に環境音をチェックし、物理的にノイズ源を排除

トラブルシューティング

ノイズ除去を設定したのに効果がない

効果がない場合の確認手順
1
フィルターが正しいマイクソースに適用されているか確認
2
フィルターの順番を確認(ノイズ抑制が一番上にあるか)
3
OBSの音声設定でモニタリングを有効にして実際の音を聞く
4
マイクの入力レベルが適切か確認(音声ミキサーで緑〜黄色の範囲)
5
別のノイズ除去方式を試す(RNNoise→NVIDIA Broadcastなど)

声がこもる・ロボット声になる

音質劣化の対処法
1
Speex使用中なら抑制レベルを-20dB程度に弱める
2
ノイズ除去ツールの二重使用をしていないか確認
3
コンプレッサーの比率を3:1以下に下げる
4
マイクの入力ゲインを上げてS/N比を改善する
5
それでも改善しない場合はノイズ抑制を外してノイズゲートのみにする

特定の音だけ消えない

ノイズの種類によって対策は異なります。 - 低周波のブーン音(ハム音): グラウンドループが原因の可能性が高い。グラウンドループアイソレーターを導入 - 高周波のキーン音(コイル鳴き): PC内部のパーツが原因。マイクをPCから離す - 不定期のプツプツ音: USBの帯域不足やドライバの問題。別のUSBポートに変更 - 自分の声のエコー: スピーカーからの音をマイクが拾っている。ヘッドホン・イヤホンを使用する

マイク配置とハードウェアでのノイズ対策

ソフトウェアだけに頼らず、物理的な対策も併用することで、より高品質な音声を実現できます。

マイク配置の基本

  • マイクと口の距離: 10cm〜20cmが理想(近すぎるとポップノイズ、遠すぎると環境音が混入)
  • ポップフィルターの使用: 息による破裂音(パ行・バ行)を防ぐ
  • ショックマウントの使用: 机の振動がマイクに伝わるのを防ぐ
  • マイクの指向性を活用: カーディオイド(単一指向性)ならノイズ源を背面に
マイクをキーボードから遠ざけるだけでも打鍵音は大幅に減少します。マイクアームを使って口元近くに配置し、キーボードとの距離を確保するのが最も効果的な物理的対策です。

環境改善でノイズを根本から減らす

ソフトウェア処理に頼る前に、配信環境そのものを改善することで劇的にノイズを減らせます。

配信環境改善チェックリスト
部屋のドアと窓を閉める(外部の騒音を遮断)
エアコンの風向きをマイクの反対方向に設定
PCをマイクからできるだけ離す(デスクトップの場合は足元に設置)
吸音材やカーテンを壁に設置して反響を抑える
マイクアームを使用して机の振動からマイクを隔離
静音キーボード(赤軸・静音赤軸・メンブレン)への買い替えを検討
USB延長ケーブルでマイクとPCの距離を確保し電気的ノイズを軽減

マイクの種類によるノイズ耐性の違い

マイクの種類によってノイズの拾いやすさが大きく異なります。

マイクの種類とノイズ耐性
ダイナミックマイクノイズに強い。感度が低いため環境音を拾いにくい。SM58、SM7Bなど
コンデンサーマイク感度が高く高音質だが環境音も拾いやすい。AT2020、Blue Yetiなど
指向性(カーディオイド)正面の音を集中的に拾い、側面・背面のノイズを抑制
指向性(全指向性)全方向の音を均等に拾う。ノイズ対策には不向き
ノイズが多い環境ではダイナミックマイク + カーディオイド指向性の組み合わせがおすすめです。特にShure SM7Bは多くのプロ配信者が使用しており、環境ノイズに非常に強いマイクとして知られています。ただし感度が低いため、CloudLifterなどのプリアンプが必要になる場合があります。

まとめ

この記事のポイント

  • 配信ノイズは「定常ノイズ」「突発ノイズ」「電気的ノイズ」の3種類に分かれ、それぞれ対策が異なる
  • OBS内蔵フィルターは RNNoise が2026年の推奨。設定不要でAIが自動処理
  • キーボード音の除去には NVIDIA Broadcast(RTX GPU必須)が最も効果的
  • 音声フィルターの順番は「ノイズ抑制→ノイズゲート→コンプレッサー→リミッター→ゲイン」
  • 過度なノイズ除去は音質劣化の原因。まずはRNNoise + ノイズゲートの組み合わせから始めよう
  • ソフトウェア対策だけでなく、マイク配置やハードウェア対策の併用が重要

ノイズ除去は配信クオリティを大きく左右する重要な設定です。まずはRNNoiseとノイズゲートの組み合わせから始めて、それでも解決しないノイズには外部ツールを検討しましょう。

動画編集でノイズ処理をさらに追い込みたい方は、クリップ動画編集のコスト削減ガイドも参考にしてください。

画像クレジット

本記事で使用している画像の一部は Unsplash より提供されています。

  • マイクとオーディオ設定: Photo by Sandra Tenschert on Unsplash

よくある質問

QOBSのノイズ除去だけでキーボード音は完全に消せますか?
A
OBS内蔵のRNNoiseフィルターだけでも、かなりのキーボード音を抑えられます。ただし青軸など打鍵音が大きいメカニカルキーボードの場合は完全除去が難しいこともあります。その場合はNVIDIA BroadcastやKrispなどの外部ノイズ除去ツールを併用すると効果的です。
QRNNoiseとSpeexはどちらがおすすめですか?
A
2026年時点ではRNNoiseがおすすめです。AIベースの処理でSpeexよりも自然なノイズ除去が可能です。Speexは古いPCでCPU負荷を抑えたい場合に選択肢になりますが、品質面ではRNNoiseが上回ります。
Qノイズ除去をかけすぎると声が劣化しますか?
A
はい、過度なノイズ除去は声の音質劣化(こもり・ロボット声)を引き起こします。ノイズゲートの閾値を下げすぎたり、ノイズ抑制を最大にすると顕著です。まずはRNNoiseのデフォルト設定から始め、ノイズゲートの閾値は-40dB〜-30dB程度に設定するのがおすすめです。

この記事を書いた人

TK

モリミー

Webエンジニア / テクニカルライター / マーケター

都内で働くWebエンジニア。テクニカルライターをしています。 映画やゲームが好きです。

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