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【2025年版】配信者のための楽曲制作依頼ガイド|BGM・ジングル・ED曲の発注方法

【2025年版】配信者のための楽曲制作依頼ガイド|BGM・ジングル・ED曲の発注方法

公開日
読了目安10

配信者にオリジナル楽曲が必要な理由

YouTubeやTwitchで配信活動を行う際、「BGM」「ジングル」「エンディング曲」は視聴者の印象を大きく左右する重要な要素です。

オリジナル楽曲を使うメリット

オリジナル楽曲の3つのメリット

  1. 著作権リスクの回避:フリー音源でも利用規約違反で動画が削除されるリスクがある
  2. ブランディング強化:独自のサウンドで視聴者の記憶に残りやすい
  3. 収益化の安定:著作権クレームによる収益化停止を防げる

特に、収益化を目指す配信者にとって、著作権がクリアなオリジナル楽曲は必須の投資と言えます。

楽曲が必要になる主なシーン

配信者が楽曲を必要とする代表的なシーンは以下の通りです:

  • オープニングジングル(5〜15秒):配信開始の合図、視聴者の期待感を高める
  • バックグラウンドBGM(1〜3分、ループ):雑談配信やゲーム配信の背景音楽
  • エンディング曲(30秒〜1分):配信の締めくくり、次回への期待を演出
  • 切り替えジングル(3〜5秒):シーン転換、コーナー切り替え
  • サブスクサウンド:Twitchのサブスク通知音

これらの楽曲を統一感のあるサウンドで揃えることで、チャンネルの世界観が確立されます。

楽曲制作の依頼先と料金相場

1. スキルシェアサービス(ココナラ・SKIMA)

個人クリエイターに手軽に依頼できるプラットフォームです。

ココナラ・SKIMAのメリット

  • 低価格で依頼可能:3,000円〜20,000円が中心価格帯
  • クリエイター選択の自由:ポートフォリオを見て選べる
  • レビュー機能:過去の取引評価で信頼性を確認
  • トラブル保証:プラットフォームが仲介するため安心

注意点

  • クリエイターによって品質にばらつきがある
  • 納期遵守の意識が個人差大きい
  • 著作権の扱いが曖昧な出品もある

料金相場(ココナラ)

  • ジングル(5〜15秒):3,000円〜10,000円
  • BGM(1〜3分、ループ):5,000円〜30,000円
  • エンディング曲(30秒〜1分):8,000円〜25,000円
  • フルオーダー楽曲:20,000円〜100,000円

2. クラウドソーシング(ランサーズ・クラウドワークス)

プロジェクト形式で複数のクリエイターから提案を募集できます。

クラウドソーシングが向いているケース

  • 複数の提案から選びたい
  • 予算と要件が明確に決まっている
  • プロのクリエイターに依頼したい

料金相場(プロジェクト形式)

  • ジングル:5,000円〜15,000円
  • BGM:10,000円〜50,000円
  • エンディング曲:15,000円〜40,000円

3. 音楽制作会社・個人事務所

企業CMやゲーム音楽を手がけるプロに依頼する選択肢です。

プロに依頼するメリット

  • 高品質・安定したクオリティ
  • 著作権処理が明確
  • 修正対応や納期管理がしっかりしている
  • 商用利用の契約書がきちんと整備されている

料金相場(音楽制作会社)

  • ジングル:20,000円〜50,000円
  • BGM:50,000円〜200,000円
  • テーマ曲(歌あり):100,000円〜500,000円

4. SNSで直接クリエイターにコンタクト

TwitterやInstagramで音楽クリエイターを探し、DMで依頼する方法もあります。

料金クリエイターと直接交渉(相場より安い場合もあれば、高い場合もある)

💡 SNS依頼のコツ

  • ポートフォリオサイトをチェック
  • 過去の実績(楽曲のクオリティ)を確認
  • DM送信前に、そのクリエイターの投稿に「いいね」や「RT」で関係構築
  • 最初のメッセージで「予算」「納期」「目的」を明示

楽曲依頼の仕様書の書き方

クリエイターとのミスマッチを防ぐため、具体的な仕様書を用意することが重要です。

基本項目(必須)

✅ 仕様書に必ず含めるべき情報

  1. 曲の長さ:「15秒」「1分30秒(ループ対応)」など
  2. ジャンル・雰囲気:「明るいポップス」「ダークなエレクトロニカ」など
  3. 使用目的:「YouTubeオープニング」「Twitch雑談配信のBGM」
  4. 納期:「2週間後」「○月○日まで」
  5. 予算:「10,000円以内」「15,000円前後」
  6. 参考曲:YouTubeリンクやSpotifyのリンクを添付

詳細項目(推奨)

より具体的に指定すると、クリエイターが制作しやすくなります。

項目説明記入例
テンポBPM(1分間の拍数)「BPM120程度」「速めのテンポ希望」
楽器指定使ってほしい楽器「ピアノ、ストリングス中心」「エレキギター推奨」
ボーカル歌声の有無「インストのみ」「英語歌詞あり」
ループ対応繰り返し再生に対応するか「ループ対応必須」「シームレスにつながる形で」
ファイル形式納品形式「WAV、MP3の2形式」「48kHz/24bit」
著作権・使用範囲商用利用の可否「YouTube・Twitchでの使用」「買い取り希望」

仕様書テンプレート例

【楽曲制作依頼仕様書】

■ 基本情報
- 曲名(仮):オープニングジングル
- 使用目的:YouTube配信のオープニング
- 長さ:10秒
- 納期:2025年12月15日まで
- 予算:8,000円

■ 楽曲イメージ
- ジャンル:ポップ、明るく元気なイメージ
- 雰囲気:視聴者がワクワクする、期待感が高まる
- テンポ:速め(BPM130〜140程度)
- 楽器:シンセサイザー、ドラム、ベース
- ボーカル:なし(インストのみ)

■ 参考曲
- [YouTubeリンク] https://www.youtube.com/watch?v=xxxxx
- [Spotifyリンク] https://open.spotify.com/track/xxxxx

■ 納品形式
- ファイル形式:WAV、MP3
- サンプリングレート:48kHz以上
- ビット深度:24bit推奨

■ 著作権・使用範囲
- YouTube、Twitchでの使用
- 商用利用あり(広告収益化)
- 著作権は制作者に帰属、使用権を譲渡
- クレジット表記:概要欄に記載予定

■ その他
- 修正回数:2回まで希望
- ラフ版確認:可能であれば途中経過を共有してほしい

著作権と使用許諾の注意点

楽曲依頼で最も重要なのが「著作権」と「使用範囲」の確認です。

著作権の基本

楽曲の著作権について

  • 著作権:作曲家が自動的に保有する権利
  • 使用権(利用許諾):依頼者が楽曲を使える権利
  • 著作権譲渡(買い取り):著作権を依頼者に完全譲渡(追加料金が一般的)

多くの場合、依頼者は「使用権」のみを受け取り、著作権は作曲家に残ります。これにより、作曲家は自分のポートフォリオに楽曲を掲載できます。

確認すべき使用範囲

楽曲依頼時に必ず確認すべきポイント:

✅ 契約前に確認すべきこと

  1. 商用利用の可否:YouTube広告収益化、スポンサー配信での使用
  2. プラットフォーム制限:YouTube、Twitch、ニコニコ動画など
  3. 二次利用の範囲:グッズ化、イベント使用、楽曲の再編集
  4. クレジット表記:作曲者名の記載義務の有無
  5. 期間制限:永続使用か、期間限定か
  6. 独占利用:他のチャンネルでの使用禁止か否か

トラブルを避けるために

💡 著作権トラブル防止のポイント

  • 契約書を作成:メッセージのやり取りだけでなく、正式な契約書を交わす
  • 支払い記録を残す:銀行振込の明細、プラットフォームの取引履歴を保管
  • 納品データと一緒に権利書を受領:「使用許諾書」を PDF で受け取る
  • JASRACやNexToneへの登録確認クリエイターが楽曲を著作権管理団体に登録していないか確認

依頼から納品までの流れ

楽曲制作の依頼から納品までの一般的な流れを解説します。

ステップ1:クリエイター選定(1〜3日)

  1. ポートフォリオを確認(過去の楽曲のクオリティ、ジャンルの得意分野)
  2. レビュー・評価をチェック
  3. 予算と納期が合うか確認
  4. メッセージで事前相談(仕様書を送付し、対応可能か確認)

ステップ2:正式発注・契約(1日)

  1. 仕様書を最終確認
  2. 見積もり・納期の合意
  3. 契約書の取り交わし(プラットフォームの場合は発注ボタンをクリック)
  4. 着手金の支払い(50%前払いが一般的)

ステップ3:制作期間(1〜3週間)

  1. ラフ版の確認(対応可能なクリエイターの場合)
    • メロディラインやコード進行の方向性確認
    • 大きな修正はこの段階で伝える
  2. 初回納品
    • 完成版を受領
    • 細かい修正点をフィードバック
  3. 修正対応(1〜2回)
    • ボリューム調整、音色変更など

ステップ4:最終納品・検収(1〜2日)

  1. 最終版を受領
  2. ファイル形式、音質を確認
  3. 使用許諾書・著作権書類を受領
  4. 残金支払い
  5. クレジット表記の確認

ステップ5:運用開始

  1. 実際の配信で使用
  2. 視聴者の反応を確認
  3. クリエイターにフィードバック(任意だが、関係構築に有効)

よくあるトラブルと対策

トラブル事例1:イメージと違う楽曲が納品された

原因:仕様書が曖昧だった、参考曲を提示しなかった

対策

  • 仕様書に具体的な「参考曲」を3曲以上添付
  • 「明るい」「暗い」などの抽象的な表現だけでなく、BPMや楽器も指定
  • ラフ版確認ができるクリエイターを選ぶ

トラブル事例2:納期が守られなかった

原因クリエイターのスケジュール管理不足、依頼が集中していた

対策

  • 納期に余裕を持たせる(最低2週間、できれば1ヶ月)
  • 発注前に「現在の納期状況」を確認
  • 契約書に納期遅延時の対応(返金、減額)を明記

トラブル事例3:著作権クレームが入った

原因クリエイターが他の楽曲の一部を無断使用、サンプル音源の商用利用違反

対策

  • 契約時に「完全オリジナル曲であること」を確認
  • 使用する音源ライブラリの商用利用許諾を確認してもらう
  • 納品時に「権利証明書」を発行してもらう

トラブル事例4:修正回数で揉めた

原因:修正回数の事前合意がなかった

対策

  • 発注前に修正回数を明記(「2回まで無料、3回目以降は1回3,000円」など)
  • 「大幅な方向性変更は追加料金」と定義
  • 初回フィードバックで修正点を一度にまとめて伝える

おすすめの依頼先プラットフォーム比較

配信者が楽曲を依頼しやすい主要プラットフォームを比較します。

プラットフォーム特徴料金相場おすすめ度
ココナラ音楽制作出品数が多い、初心者向け3,000円〜30,000円⭐⭐⭐⭐⭐
SKIMAアニメ・ゲーム系楽曲が得意5,000円〜25,000円⭐⭐⭐⭐
ランサーズプロクリエイター多数、提案型10,000円〜50,000円⭐⭐⭐⭐
クラウドワークス案件形式、複数提案を比較可能10,000円〜50,000円⭐⭐⭐⭐
Twitter/X DMクリエイターと直接交渉交渉次第⭐⭐⭐
音楽制作会社高品質・安定、著作権処理明確50,000円〜200,000円⭐⭐⭐

初心者におすすめ:ココナラ

ココナラをおすすめする理由

  1. 出品者が多く、比較しやすい
  2. レビュー機能で実績確認が容易
  3. 低価格帯(3,000円〜)から依頼可能
  4. プラットフォームが決済・トラブル対応を仲介

初めて楽曲を依頼する場合は、まずココナラで小規模なジングル制作から始めるのがおすすめです。

※出典:ココナラ公式サイト

予算別おすすめ依頼プラン

予算に応じた依頼方法を提案します。

予算5,000円以下

依頼内容

  • ジングル(5〜10秒)1曲
  • シンプルなBGM(ループ)

依頼先:ココナラ、SKIMA(初心者クリエイター

注意点:著作権の扱いが曖昧な場合があるため、必ず確認

予算10,000円〜30,000円

依頼内容

  • オープニング・エンディングセット
  • BGM(1〜3分、ループ対応)
  • ジングル複数本

依頼先:ココナラ、SKIMA(中堅クリエイター)、ランサーズ

注意点:ポートフォリオをしっかりチェック、修正回数を確認

予算50,000円以上

依頼内容

  • テーマ曲(歌あり)
  • チャンネル全体のサウンド統一(BGM、ジングル、ED曲のセット)
  • 著作権買い取り

依頼先:音楽制作会社、プロ作曲家、クラウドソーシング(プロジェクト形式)

注意点:契約書をしっかり作成、納期管理を徹底

まとめ:配信者が楽曲依頼で成功するポイント

オリジナル楽曲は、配信者のブランディングと著作権リスク回避に不可欠です。

楽曲依頼成功の5つのポイント

  1. 仕様書を具体的に作成:曖昧な表現を避け、参考曲を必ず添付
  2. 著作権・使用範囲を明確化:契約書や使用許諾書を必ず受領
  3. 予算に応じた依頼先を選ぶ:初心者はココナラ、プロ志向なら音楽制作会社
  4. 納期に余裕を持つ:最低2週間、できれば1ヶ月の制作期間を確保
  5. クリエイターとの信頼関係を築く:丁寧なコミュニケーションで長期的な関係を構築

初めての楽曲依頼は、まず「ジングル1本」から始めて、クリエイターとの相性やプラットフォームの使い勝手を確認するのがおすすめです。

配信活動のステップアップに、ぜひオリジナル楽曲を取り入れてみてください。

よくある質問

Q配信用のBGMやジングルの相場はいくらですか?
A
BGM1曲の相場は5,000円〜50,000円程度、ジングル(5〜15秒)は3,000円〜20,000円程度が一般的です。クリエイターの実績や楽曲の長さ、商用利用の範囲により価格は変動します。個人クリエイターに依頼する場合は比較的安価ですが、プロの作曲家に依頼する場合は数万円〜数十万円になることもあります。
QココナラとSKIMAではどちらが音楽依頼に向いていますか?
A
ココナラは音楽制作サービスの出品数が多く、価格帯も幅広いため初心者におすすめです。レビュー機能が充実しており、クリエイターの実績を確認しやすいのが特徴です。一方、SKIMAはイラスト系が中心ですが、音楽クリエイターも在籍しており、アニメ・ゲーム風の楽曲が得意なクリエイターが多い傾向があります。
Q楽曲の著作権はどうなりますか?
A
通常、作曲家が著作権を保持し、依頼者には「使用権」が付与される形が一般的です。買い取り(著作権譲渡)を希望する場合は、追加料金が発生します。依頼時に「商用利用可能か」「YouTube/Twitchでの使用範囲」「二次利用の可否」を明確にし、契約書やメッセージで記録を残しましょう。
Q仕様書には何を書けばいいですか?
A
最低限、「曲の長さ」「ジャンル・雰囲気」「使用目的(OP/ED/BGMなど)」「納期」「予算」「参考曲」を記載しましょう。加えて、「テンポ」「楽器指定」「ボーカルの有無」「ループ対応の要否」を指定すると、クリエイターが制作しやすくなります。曖昧な表現は避け、具体的なイメージを伝えることが重要です。
Q修正は何回までできますか?
A
クリエイターによって異なりますが、1〜2回の修正が標準的です。サービスページや事前のやり取りで修正回数を確認しましょう。大幅な方向性の変更は追加料金が発生する場合があるため、初回納品前にしっかり仕様を固めることが大切です。ラフ版での確認ができるクリエイターを選ぶと安心です。

この記事を書いた人

TK

モリミー

Webエンジニア / テクニカルライター / マーケター

都内で働くWebエンジニア。テクニカルライターをしています。 映画やゲームが好きです。

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