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【2026年2月】AI需要でPC・ストレージが値上がり中|配信者・動画クリエイターが今すぐ取るべき5つの対策

公開日
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AI需要でPC・ストレージが値上がり中|配信者・動画クリエイターが今すぐ取るべき5つの対策

「動画編集用のPCを買い替えたいけど、去年より明らかに高くなっている…」そんな声が増えています。

原因はAIデータセンターの爆発的な需要拡大です。メモリチップやHDDの供給がAI企業に集中した結果、一般向けPCやストレージの価格が上昇し始めています。Western Digitalは「2026年供給分のHDDはほぼ完売」と発表し、Switch 2やPlayStationの次世代機にも影響が出ると報じられています。

この記事では、PC・ストレージ価格高騰の背景と、配信者・動画編集者が限られた予算で賢く機材を確保するための5つの具体的な対策を解説します。


なぜPC・ストレージが値上がりしているのか

2026年に入り、PC関連パーツの価格上昇が顕著になっています。背景にあるのは、AI産業が引き起こしたメモリ・ストレージ需要の急増です。

AI需要がメモリを「食い尽くしている」

AIモデルの学習と推論には、大量のGPUメモリ(HBM)とDRAMが必要です。データセンターの建設ラッシュにより、メモリチップの生産能力のうち、AI向けに割り当てられる割合が急拡大しています。

その結果、PC向けDDR5メモリの供給が圧迫され、価格が上昇傾向にあります。CNET Japanの報道によれば、今後もPCの価格上昇が見込まれ、「PC買うなら今」という状況が生まれています。

Western Digital「2026年分のHDDはほぼ完売」

ストレージ大手のWestern Digitalは、2026年供給分のHDDがほぼ完売したことを明らかにしました。AI需要が原因で、同社の売上高のうちコンシューマー向け製品が占める割合はわずか5%にまで低下しています。

つまり、動画素材の保存に使う大容量HDDの入手が今後さらに難しくなる可能性があります。

ゲーム機にも波及:Switch 2・PS6への影響

The Vergeの報道では、SonyとNintendoがメモリ不足の影響を受けていると報じられています。Switch 2の価格設定やPlayStationの次世代機リリースに影響が出る可能性があり、ゲーム配信者にとっても無視できない状況です。

現状のポイント - AI需要でDRAM・HBMメモリの供給がPC向けから流出 - Western Digitalの2026年HDD供給分はほぼ完売、コンシューマー向けは売上の5% - ゲーム機の価格・発売時期にも影響が及ぶ見通し

対策①:メモリ増設は「今」やる

メモリ価格は今後さらに上昇する可能性が高いです。現在のPCのメモリが16GBなら、32GBへの増設を今のうちに検討してください。

なぜ32GBが必要か

動画編集で扱うファイルは年々大型化しています。4K動画の編集では16GBでは不足するケースが増え、Premiere ProやDaVinci Resolveを快適に使うには32GB以上が推奨されています。

  1. 現在のメモリ容量を確認する:タスクマネージャー(Windows)またはアクティビティモニター(Mac)で確認
  2. 空きスロットがあるかチェック:デスクトップならマザーボード、ノートPCなら仕様書を確認
  3. 同じ規格・速度のメモリを購入:DDR4とDDR5は互換性がないため注意
補足: ノートPCの場合、メモリがオンボードで増設不可のモデルも多いです。購入前に必ず増設可能かを確認してください。

費用の目安(2026年2月時点)

メモリ構成DDR4(参考)DDR5
16GB→32GB約6,000〜8,000円約8,000〜12,000円
32GB→64GB約12,000〜16,000円約18,000〜25,000円

3ヶ月後、半年後にはこれより高くなっている可能性があります。


対策②:SSDを活用してHDD依存を減らす

HDDの品薄が続く中、ストレージ戦略の見直しが必要です。

「ホット」と「コールド」でデータを分ける

すべてのデータをHDDに保存する運用から、使用頻度で分類する方法に切り替えてください。

  • ホットデータ(SSD): 現在編集中のプロジェクト、直近1ヶ月の素材
  • コールドデータ(HDD or クラウド): 完成した動画、過去の素材アーカイブ

SSDの価格はHDDほど高騰していません。NAND型フラッシュメモリはDRAMとは異なる製造ラインのため、AI需要の直接的な影響が比較的少ないためです。

おすすめの運用フロー

  1. 編集用SSD(1〜2TB): 作業中の素材を集中管理。NVMe M.2推奨
  2. 完成データはクラウドに退避: Google Drive、Dropbox、Backblazeなど
  3. 本当に残す必要がある素材だけHDDに保存: NASを活用するのも有効
  • 動画の読み込み・書き出し速度が大幅に向上
  • HDD不足の影響を受けにくい
  • 持ち運び(ポータブルSSD)でロケ撮影にも対応
  • 容量あたりの単価はHDDより高い
  • 大容量(8TB以上)のSSDはまだ高額

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対策③:クラウドストレージを「倉庫」として使う

物理ストレージの確保が難しくなる中、クラウドストレージの活用度を上げるタイミングです。

配信者・動画編集者向けクラウド比較

サービス容量月額(税込)特徴
Google One2TB約1,300円YouTubeとの連携が便利
Dropbox Plus2TB約1,500円ファイル共有・復元が強力
Backblaze B2従量制約0.7円/GB/月大量アーカイブに最適
iCloud+2TB1,300円Apple製品との親和性

コスト比較:HDD vs クラウド

8TB HDDが約25,000円として、寿命を5年と仮定すると月あたり約417円。一方、Backblaze B2で8TBを保管すると月約5,600円。単純なコスト比較ではHDDが安いですが、品薄で入手困難ならクラウドが現実的な選択肢になります。

ハイブリッド運用がベストです。直近の素材はローカルSSD、完成済みの重要ファイルはクラウド、大量の生データは入手できるならHDDというように使い分けてください。


対策④:PC購入タイミングを見極める

「今すぐ必要」でなければ、購入タイミングの見極めが重要です。

値下がりを待つのはリスク

通常、PCパーツは時間とともに安くなるのが常識でした。しかし今回は需給構造の変化が原因のため、短期的な値下がりは期待しにくい状況です。

今買うべき人:

  • 現在のPCで動画編集に支障が出ている
  • メモリ16GB以下で4K編集を行っている
  • HDDの残り容量が1TB未満

待っても良い人:

  • 現在のPCで問題なく作業できている
  • フルHD編集がメイン
  • 買い替え予算に余裕がない

購入時のチェックポイント

  1. メモリは最初から32GB以上を選ぶ:後から増設するより、最初から搭載モデルを買う方が確実
  2. SSD 1TB以上を標準構成に:HDDは後から追加でOK
  3. GPUメモリ(VRAM)は8GB以上:AI編集ツールの利用を考慮
補足: BTOパソコンなら、メモリやストレージを自分で選べるため、割高なメーカー純正より安く構成できます。マウスコンピューター、ドスパラ、パソコン工房などのBTOショップを比較してみてください。

対策⑤:AI編集ツールでハードウェア負荷を軽減する

逆説的ですが、AIツールを活用することでPCへの負荷を軽減し、現在のマシンの延命を図ることもできます。

クラウドベースのAI編集ツール

ローカルPCのスペックに依存しないクラウドベースのツールを活用すれば、PCの買い替えを先延ばしにできます。

  • CapCut(ブラウザ版): 無料で使えるAI字幕・テンプレート機能
  • Descript: AI文字起こし+動画編集をブラウザ上で完結
  • Runway: AI動画生成・編集をクラウドで実行

ローカルでの軽量化テクニック

  1. プロキシ編集を活用する: 4K素材を低解像度のプロキシファイルで編集し、書き出し時に元素材に差し替え
  2. AIノイズ除去はクラウドに任せる: Adobeのノイズ除去やEnhance Speechはクラウド処理
  3. 書き出しはオフピークに: 夜間に書き出しをスケジュール設定
PCスペックを活かすコツ - 不要なバックグラウンドアプリを終了してからの編集開始 - ブラウザのタブは最小限に(Chrome 1タブで約300MBのメモリ消費) - 編集ソフトのキャッシュ保存先をSSDに設定

今後の見通し:いつ価格は落ち着くのか

メモリ・ストレージの価格高騰がいつ収まるかは、AI産業の投資サイクルに依存します。

短期(2026年後半)

新しいメモリ工場の増設が完了するまでは、供給不足が続く見通しです。Samsung、SK Hynix、Micronはいずれも増産計画を発表していますが、効果が出るのは2027年以降とされています。

中期(2027〜2028年)

HBM(高帯域メモリ)の生産が安定すれば、一般向けDRAMへの供給余力が回復する可能性があります。ただし、AI需要自体がさらに拡大すれば、楽観はできません。

結論として、「必要なら今買う、不要なら工夫して延命する」が最も合理的な判断です。


まとめ

この記事のポイント

  • AI需要によるメモリ・HDD不足でPC・ストレージ価格が上昇中
  • Western Digitalの2026年HDD供給分はほぼ完売、コンシューマー向けは売上の5%に
  • メモリ増設は「今」がベスト。3ヶ月後にはさらに高くなる可能性あり

今日からできること: まず自分のPCのメモリ容量とストレージ残量を確認し、32GB未満なら増設を、ストレージが逼迫しているならクラウドへの退避を始めてください。


よくある質問

メモリ価格は今後どのくらい上がりますか?
具体的な予測は難しいですが、2026年後半にかけて10〜20%の上昇が見込まれています。必要なら早めの購入がおすすめです。
HDDが買えなくなることはありますか?
完全に入手不可になる可能性は低いですが、大容量モデル(8TB以上)は品薄が続く見通しです。NASやクラウドとの併用で対策できます。
動画編集用PCの最低スペックはどのくらいですか?
4K編集ならCPU 8コア以上、メモリ32GB、SSD 1TB以上、VRAM 8GB以上のGPUが目安です。フルHDならメモリ16GBでも対応できます。

Photo by Onur Binay on Unsplash

この記事を書いた人

TK

モリミー

Webエンジニア / テクニカルライター / マーケター

都内で働くWebエンジニア。テクニカルライターをしています。 映画やゲームが好きです。

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