【VShojoとは】英語圏最大のVTuber事務所の歴史と2025年の崩壊を解説
VShojoとは
「VShojoって何?」 「英語圏のVTuber事務所ってどこが有名?」 「VShojoが潰れたって本当?」
VShojo(ブイショージョ)は、2020年にアメリカで設立された英語圏最大のVTuber事務所でした。
しかし2025年7月、寄付金流用スキャンダルをきっかけに全タレントが脱退し、わずか72時間で崩壊するという衝撃的な結末を迎えました。
この記事では、VShojoの歴史から崩壊の経緯まで徹底解説します。
VShojoの基本情報
| 正式名称 | VShojo(ブイショージョ) |
|---|---|
| 設立 | 2020年11月24日 |
| 本社 | アメリカ |
| CEO | Justin(Gunrun) |
| 事業終了 | 2025年7月24日 |
| 日本法人 | VShojo Japan(ksonがCEO) |
「タレントファースト」の理念
VShojoは「タレントファースト」を理念に掲げていました。
ホロライブやにじさんじが「企業がIPを保有する」モデルなのに対し、VShojoは「タレントの独立性を重視する」という差別化で人気を集めました。
VShojoの歴史
2020年11月:設立・デビュー
2020年11月24日、VShojoが正式に設立されました。
創設メンバーは以下の7名:
- Ironmouse(アイアンマウス)
- Nyanners(ニャナーズ)
- Silvervale(シルバーベール)
- Zentreya(ゼントレヤ)
- Projekt Melody(プロジェクトメロディ)
- Froot(フルート)
- Hime Hajime(姫はじめ)
特にIronmouseは、実際に免疫不全(CVID)を抱えながら活動する配信者として知られ、チャリティ活動でも注目を集めました。
2022年3月:大型資金調達
2022年3月、VShojoはAnthos Capital主導で1,100万ドル(約16億円)の資金調達に成功。
この時点で、ホロライブENやNIJISANJI ENと並ぶ英語圏VTuber業界の3強として認知されていました。
2022年〜2023年:kson加入とVShojo Japan設立
2022年7月、元ホロライブのksonがVShojoに加入。日本でも大きな話題となりました。
その後、VShojo Japanが設立され、ksonがCEOに就任。日本市場への本格参入を目指しました。
2024年:日本人タレントの加入
VShojo Japanには以下のタレントが所属していました:
- kson(CEO兼タレント)
- 手柚鳥ペケ
- 陵本なぎ
- 暁月ホタル
2025年5月〜6月:タレント離脱の兆候
2025年5月、所属VTuberのMatara Kanが離脱。
6月にはGEEGA、Zentreyaが相次いで契約を解除。この時点で、内部に問題が発生していることが示唆されていました。
2025年7月:崩壊の72時間
7月22日:Ironmouseの告発
2025年7月22日、事態は急変しました。
Ironmouseが、自身のチャリティ活動で集めた免疫不全財団への寄付金約50万ドル(約7,500万円)が、1年以上にわたって寄付されていなかったことを告発。
- 寄付金50万ドル以上が未払い
- 1年以上にわたり放置されていた
- 会社の資金として流用されていた可能性
告発と同時に、IronmouseはVShojoからの独立を宣言しました。
7月22日:ksonの暴露配信
同日、ksonがVShojo Japan CEOを呼び出し、配信上で詰問。
自身も多額の報酬が滞っていることを暴露し、その日限りでの脱退を宣言しました。
全タレントの脱退
Ironmouseとksonの告発を受け、全所属タレントが一斉に脱退を発表。
VShojo Japan所属の手柚鳥ペケ、陵本なぎ、暁月ホタルも全員が退所を表明。
7月24日:事業閉鎖の発表
2025年7月24日、VShojoは資金難を認め、事業の閉鎖を発表しました。
CEO Justin(Gunrun)の声明:
「VShojoは破綻し、皆様が目にしているような状況に陥りました」
7月28日:倒産手続き開始
7月28日、ksonが動画で報告。VShojoが倒産手続きを開始したことが明らかになりました。
寄付金流用問題の詳細
何が起きたのか
IronmouseはCVID(分類不能型免疫不全症)という難病を抱えており、同じ病気で苦しむ人々のためにチャリティ配信を行っていました。
集まった寄付金は免疫不全財団(Immune Deficiency Foundation)に送られるはずでしたが、VShojo経由で処理されるうちに会社の運転資金として使われていたことが判明。
CEOの弁明
CEOは公式声明で以下のように認めました:
「会社が支出した資金の一部はタレント活動に関連して調達されたことを認めます。後に、それは慈善活動のためのものだったと知りました」
批判の声
しかしこの弁明には強い批判が集まりました。
- COO自身がチャリティを応援する投稿をしていた
- 「後で知った」は信じがたい
- 1年以上も放置していた説明がつかない
崩壊の影響
VTuber業界への影響
VShojoの崩壊はVTuber業界史上最大規模のインシデントと言われています。
元タレントたちの現在
多くの元所属タレントは個人勢として活動を継続しています。
特にIronmouseは、脱退後も変わらず活発に配信を続けており、ファンからの支持は失われていません。
ksonも日本で活動を継続しており、今回の経験を踏まえた発信を行っています。
VShojoとは何だったのか
革新的だった点
VShojoが登場した2020年当時、そのビジネスモデルは革新的でした。
- 「タレントファースト」モデルの提示
- 英語圏VTuber市場の拡大
- 個人勢VTuberの事務所所属の選択肢
- 多様なタレントの受け入れ
失敗の要因
一方で、崩壊に至った要因も明らかになっています。
- 資金管理の杜撰さ
- 透明性の欠如
- 経営陣への過度な権限集中
- タレントとの信頼関係の崩壊
教訓と今後
VTuber事務所への教訓
VShojoの崩壊は、VTuber業界全体に重要な教訓を残しました。
- 財務の透明性:特にチャリティ関連の資金管理
- タレントとの信頼関係:「タレントファースト」は言葉だけでなく実行が必要
- 持続可能なビジネスモデル:収益構造の健全性
英語圏VTuber市場の今後
VShojoの崩壊により、英語圏VTuber市場の勢力図は大きく変化しました。
現在はホロライブENとNIJISANJI ENが2強となり、個人勢VTuberも増加しています。
よくある質問
まとめ
まとめ
VShojo まとめ- 設立:2020年11月、アメリカで設立された英語圏最大のVTuber事務所
- 理念:「タレントファースト」を掲げ、タレントがIPを保持するモデル
- 崩壊:2025年7月、寄付金流用スキャンダルで72時間で崩壊
- 原因:約50万ドルのチャリティ寄付金の未払い・流用
- 影響:VTuber業界史上最大のインシデント、事務所の透明性への関心高まる
「タレントファースト」を掲げながら、最終的にタレントを裏切る形で崩壊したVShojo。その教訓は、VTuber業界全体に重要な示唆を与えています。
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※ 本記事の情報は2025年12月時点のものです。 ※ 画像出典:Unsplash
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