【収益公開データ集計】切り抜き師は本当に稼げるのか?リアルな収入実態を徹底調査
「切り抜きで月収100万」は本当なのか?
「VTuberの切り抜きで稼いでる人がいるらしい」 「副業で始めたら月収68万円になった人がいる」 「いや、2024年から収益化停止されまくってるらしい」
切り抜きチャンネルの収益については、成功談と失敗談が入り乱れて実態が見えにくい状況です。
この記事では、実際に収益を公開している切り抜き師のデータを集計し、リアルな収入実態を明らかにします。
【結論】切り抜き師の収益レンジ
先に結論を示します。公開されているデータを集計した結果がこちらです。
| トップ層 | 年収800〜1200万円(月収65〜100万円) |
|---|---|
| 上位層 | 月収30〜68万円 |
| 中堅層 | 月収5〜20万円 |
| 初心者層 | 月収数千円〜5万円 |
| 収益化前 | 0円(全体の97%がここで脱落) |
「稼げる」のは事実。ただし上位数%に限られるというのが実態です。
収益公開データ①:1200万円稼いだ切り抜き師
にじさんじ切り抜きで3年間の収益
noteで収益を公開した切り抜き師の実績です。
| 1年目 | 約800万円(月平均65万円) |
|---|---|
| 2年目 | 約300万円(途中でモチベ低下) |
| 3年目 | 約60万円(ほぼ投稿なし) |
| 累計 | 約1,160万円 |
この事例から見えるのは、「当たれば大きいが、継続が難しい」という切り抜きビジネスの特徴です。
収益公開データ②:無職→月収68万円
1ヶ月で収益化を達成した事例
別の切り抜き師が公開したデータです。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 最高月収 | 68万円 |
| 最低月収 | 31,000円(投稿0本の月) |
| 収益化までの期間 | 約1ヶ月 |
| バズるまでの期間 | 2〜3週間 |
収益のブレが大きいのが切り抜きチャンネルの特徴です。
切り抜きチャンネルのRPM(再生単価)
一般チャンネルとの比較
RPM(Revenue Per Mille)とは、1,000再生あたりの収益です。
| チャンネル種別 | RPM目安 | 1再生あたり |
|---|---|---|
| 金融・ビジネス系 | 300〜500円 | 0.3〜0.5円 |
| 一般エンタメ系 | 150〜300円 | 0.15〜0.3円 |
| 切り抜きチャンネル | 100〜300円 | 0.1〜0.3円 |
| ゲーム実況 | 100〜200円 | 0.1〜0.2円 |
| 子ども向け | 50〜100円 | 0.05〜0.1円 |
収益シミュレーション
RPMを200円と仮定した場合の収益シミュレーションです。
| レベル | 登録者 | 月間再生数 | 月収目安 |
|---|---|---|---|
| 初級 | 2,000人 | 5万回 | 1万円 |
| 中級 | 1万人 | 30万回 | 6万円 |
| 上級 | 5万人 | 150万回 | 30万円 |
| トップ | 15万人 | 500万回 | 100万円 |
【2024年問題】収益化停止の衝撃
がるぜん氏の収益化剥奪事件
2024年7月、切り抜き界隈に激震が走りました。
- 被害者:ホロライブEN翻訳切り抜きチャンネル「がるぜん」氏
- 内容:YouTubeから「チャンネルの収益化は無効」との通知
- 理由:「再利用コンテンツ」ポリシー違反
YouTubeの見解
YouTubeは異議申し立てに対し、以下の理由で棄却しました。
「他者が制作したコンテンツを投稿することは、再利用コンテンツのポリシーに違反している」 「著作権者から書面で許可を得ていても、他人のコンテンツのプロモーションは付加価値とは見なされない」
なぜ今まで見逃されていたのか?
実は、切り抜き動画の収益化停止は以前から起きていました。ただし、2024年に入って取り締まりが厳格化された可能性があります。
| 時期 | 状況 |
|---|---|
| 2020〜2022年 | 切り抜きバブル。多くのチャンネルが収益化 |
| 2023年 | 一部で収益化停止の報告が増加 |
| 2024年7月 | がるぜん氏の事例が話題に。厳格化が顕在化 |
| 2024年後半〜 | 新規の収益化審査が厳しくなったとの報告 |
事務所別ガイドライン比較
切り抜き動画を作る際は、元の配信者・事務所のガイドラインを確認する必要があります。
ホロライブ(カバー株式会社)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 切り抜き | 許可(ガイドライン遵守が条件) |
| 収益化 | OK |
| 登録制度 | あり(任意だが推奨) |
| メンバー限定配信 | 切り抜きNG |
にじさんじ(ANYCOLOR株式会社)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 切り抜き | 2025年5月から事前申請必須 |
| 収益化 | 条件付きOK |
| 登録制度 | 必須(フォーム登録) |
| ライバー個別ルール | 要確認(切り抜きNGの人もいる) |
個人配信者
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 切り抜き | 許可が必要(人による) |
| 収益化 | 本人の許可による |
| 確認方法 | 概要欄、SNS、直接連絡 |
個人配信者の場合、明確なガイドラインがないことが多いため、直接確認するのが安全です。
切り抜き師として生き残る戦略
2024年以降、切り抜きで稼ぐ難易度は上がっています。それでも生き残るための戦略を考えます。
戦略1:付加価値を加える
単純な切り抜きではなく、独自の価値を加えることが重要です。
- 翻訳(日本語→英語、英語→日本語)
- 解説・考察コメントの追加
- 複数配信者の発言をまとめた「まとめ動画」
- テーマ別の編集(名場面集、伏線回収など)
戦略2:リスク分散
1つのチャンネルに依存しないことが重要です。
- 複数チャンネルの運営
- 複数の配信者・事務所を対象に
- YouTube以外(ニコニコ、TikTok)への展開
戦略3:本業との兼業
副業として、本業の収入を補う形が現実的です。
戦略4:コミュニティとの関係構築
- 配信者本人に認知されると有利
- ファンコミュニティとの良好な関係
- 悪質な切り抜き(釣りサムネ、誤解を招く編集)を避ける
よくある質問
まとめ
まとめ
切り抜き師の収益実態稼げる人は確かにいる
- トップ層:年収1000万円以上
- 上位層:月収30〜68万円
- 中堅層:月収5〜20万円
しかし現実は厳しい
- 収益化到達は全体の3%程度
- 2024年以降、収益化停止リスクが増大
- 収入のブレが大きく、安定しない
今後の生存戦略
- 翻訳・解説など付加価値を加える
- 複数チャンネルでリスク分散
- 専業ではなく副業として
- ガイドラインを遵守し、悪質な切り抜きを避ける
結論:「稼げるが、おすすめはしない」
切り抜きチャンネルは、うまくいけば大きな収益を得られる可能性があります。しかし、収益化停止リスク、不安定な収入、ガイドラインの厳格化を考えると、2025年現在、積極的におすすめできるビジネスではありません。
それでも始めるなら、「いつ収益化が止まっても構わない」という覚悟で、本業を持ちながらの副業として取り組むことをおすすめします。
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※本記事の収益データは、note等で公開されている切り抜き師の自己申告データに基づいています。 ※YouTubeのポリシーは随時変更される可能性があります。最新情報は公式ヘルプをご確認ください。
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