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配信者とオーバーツーリズム:「映え」の裏側で起きている観光公害とこれからの配信マナー

配信者とオーバーツーリズム:「映え」の裏側で起きている観光公害とこれからの配信マナー

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配信者とオーバーツーリズム:「映え」の裏側で起きている観光公害とこれからの配信マナー

スマホ1つで、世界中に「今」を届けられる。そんな時代になりましたね! YouTube Live、Twitch、TikTok Live... いろんなプラットフォームで、外からリアルタイム配信する「IRL(In Real Life)配信」がめちゃくちゃ盛り上がってます。

見てる側からすると、家にいながら世界中の街を散歩してる気分になれて、最高に楽しいんですよね。 でも、その裏でちょっと...いや、かなり深刻な問題が起きちゃってるんです。

それが、「配信者によるオーバーツーリズム(観光公害)」

ただでさえ観光客がいっぱいで大変なのに、そこに「撮影」「生配信」「リアクション」っていう要素が加わって、地元の人や他の観光客との間でトラブルが急増中なんです。

今回は、このちょっと耳の痛い、でも避けては通れない話題について、ガッツリ1万字オーバーで深掘りしていきます! なんでトラブルになっちゃうの? 法律的にどこまでOKなの? これから私たちはどうすればいいの?

堅苦しい話だけじゃなく、クリエイターとして、そして視聴者として、これからの「配信」と「観光」のあり方を一緒に考えていきましょう!

第1章:IRL配信のブームと「迷惑系」の出現

1.1 IRL配信って、革命的だったよね

昔は生配信といえば、部屋でPCに向かってやるのが当たり前でしたよね。 でも、スマホの進化と回線の高速化、あとジンバルみたいな便利な機材のおかげで、配信場所は「部屋」から「世界」へ飛び出しました!

IRL配信の何が面白いって、やっぱり「何が起こるかわからない」ワクワク感と、それをみんなで共有できること。 街でのハプニング、綺麗な景色、現地の人とのふれあい。視聴者はコメントで参加して、まるで一緒に旅してるみたいな感覚になれるんです。

特にコロナ禍で旅行に行けなかった時期、このIRL配信に救われた人も多いんじゃないでしょうか? 画面越しの散歩が、外の世界と繋がる大事な窓口だったんですよね。

1.2 「注目」という名の麻薬

でも、パンデミックが明けて、世界が動き出すと状況が変わってきました。 リアルな観光客が戻ってきた街に、カメラを持った配信者たちも一斉に繰り出したんです。 そこで始まったのが、「注目(アテンション)の奪い合い」

ライブ配信って、どうしても「同時接続数」とか「投げ銭」が気になっちゃいますよね。 視聴者を飽きさせないために、もっと面白いこと、もっと刺激的なことを...ってエスカレートしがち。

  • 静かな神社で「うぉー!」ってリアクションしちゃう
  • 「撮影禁止? バレなきゃ平気っしょ」って入っちゃう
  • 通りすがりの人を勝手に映して「あの人ヤバくない?」とか言っちゃう
  • 人混みで立ち止まって、通行の邪魔になっちゃう

これ、やってる本人は「視聴者を楽しませるパフォーマンス」のつもりかもしれないけど、周りから見たらただの「迷惑行為」なんですよね...。 「数字が取れるなら何でもアリ」っていう暴走、ちょっと怖いです。

1.3 日本で増えてる「外国人配信者」トラブル

最近ニュースでもよく見かけますが、海外からの配信者(ストリーマー)によるトラブルも増えてます。 円安だし、日本ブームだし、たくさんの配信者が日本に来てくれてるのは嬉しいんですけど...。

アニメやゲームで見た憧れの日本! しかも治安がいいから何しても怒られない!? ...なんて勘違いしちゃった一部の人が、電車で大騒ぎしたり、工事現場に入り込んだり、わざと差別的な発言をして反応を見たり。 炎上すればするほど数字が稼げるっていう「炎上商法」まで出てきちゃいました。

これに対して、「迷惑系配信者を許すな!」って特定したり、追いかけ回したりする動き(ストリーム・スナイピングの一種)まで出てきて、もうカオス状態。 単なるマナー違反を超えて、社会問題になっちゃってますよね。


第2章:配信公害の現場〜「映え」の犠牲になる日常〜

じゃあ、具体的にどんな場所で、どんな問題が起きてるのか。 いくつか「あるある」なケースを見ていきましょう。

2.1 築地・錦市場が悲鳴を上げてる

日本の「食」といえば市場! 新鮮な魚、活気ある呼び込み、そして食べ歩き。最高ですよね。 でも、築地場外市場や京都の錦市場って、元々通路が狭くて、買い物客でごった返してるじゃないですか。

そこに「自撮り棒を持った配信者」が現れると...もう大変。

カメラに向かって喋りながら歩くから、周りが見えてない。 「うまっ!」って立ち止まって食レポ始めたら、後ろは大渋滞。 一番最悪なのは、お店の人や他のお客さんを勝手に映して、世界中に生配信しちゃうこと。

「おい、邪魔だ!」って怒られても、それすら「日本のリアルな反応w」みたいなコンテンツにされちゃう。 結果、いくつかの市場では「歩き食べ禁止」だけじゃなく、「撮影禁止」とか「許可制」になっちゃいました。悲しい...。

2.2 京都の「舞妓パパラッチ」問題

京都・祇園。あの石畳の雰囲気、世界中の人が憧れますよね。 でも、その美しさがアダになって、舞妓さんたちがめっちゃ困ってるんです。

舞妓さんを見つけた瞬間、カメラを持った配信者や観光客がワーッと取り囲んで、まるで珍しい動物みたいに追いかけ回す。 袖を掴んだり、道を塞いだり...。海外メディアには「舞妓パパラッチ」なんて呼ばれちゃいました。

配信者は「日本の伝統文化を紹介してるんだ!」って言うかもしれないけど、それ、文化へのリスペクトあります? ただの「見世物」扱いじゃないですか? 地元の協議会も「私道での撮影禁止」とか罰金とか、かなり厳しい措置を取りましたけど、まだ隠し撮りする人はいるみたいです。

2.3 コンビニ越しの富士山と「黒い幕」

これ、ニュースで見た人も多いはず。 山梨県のコンビニの屋根越しに見える富士山が「エモい!」ってSNSでバズって、世界中から人が殺到した件。

でも、集まった人たちのマナーが酷すぎた。 道路の真ん中に飛び出すわ、近くの歯医者さんの駐車場を勝手に使うわ、ゴミは捨てるわ。 注意した警備員さんに暴言吐く配信者もいたとか。

結局、町はどうしたかというと...富士山が見えないように「巨大な黒い幕」を張っちゃったんです。 「映え」を求めすぎて、その景色そのものを「見えなくさせちゃった」。 なんとも皮肉な話ですよね。配信者と観光客の暴走が、美しい景色を物理的に消しちゃったわけです。

2.4 現地の人を「NPC」扱いしてない?

多くのIRL配信者を見てて思うのが、現地の人を「NPC(ゲームの村人)」みたいに扱ってない?ってこと。 自分の配信を盛り上げるための「背景」とか「道具」としか見てない感じ。

「Hey, say hello to my stream!(俺の配信に挨拶して!)」 言葉も通じないお年寄りにカメラ突きつけて、無理やり絡む。 断られたら「日本人は冷たいなー」とか文句言う。

いやいや、相手にも生活があるし、感情があるし、肖像権があるんですよ。 画面の向こうの視聴者を楽しませるのが正義で、目の前の生身の人間への配慮がゼロ。 これはちょっと、人としてどうなの?って思っちゃいます。

第3章:経済効果あるからいいじゃん?の嘘

「でもさ、配信者が紹介してくれたら宣伝になるし、観光客も増えてお金落ちるじゃん?」 そう思う人もいるかもしれません。確かに、インフルエンサーの影響力はすごいです。 でも、オーバーツーリズムに関しては、その「メリット」より「デメリット(コスト)」の方が大きくなっちゃってるケースが多いんです。

3.1 プライバシーは「人権」です

一番の問題はやっぱりプライバシー。 IRL配信って、周りの人を無差別に映しちゃうじゃないですか。 たまたま通りかかった人、家族でご飯食べてる人、仕事中の人。 本人が知らないところで世界中に配信されて、しかもアーカイブとして一生残るかもしれない。

特に怖いのが「特定班」の存在。 映像の端っこにちょっと映っただけで、場所とか職場とか学校とか特定されちゃうリスクがあります。 「公共の場所なんだから撮られても文句言うな」っていう理屈は、今の高画質カメラとネット社会じゃ通用しない暴論になりつつあります。

3.2 騒音と「主人公ボイス」

配信者って、雑踏の中でも声を届けるために、どうしても声がデカくなりがち。 ネットスラングで「主人公ボイス(Main Character Voice)」なんて言われたりします。

静かな住宅街とか、厳かな雰囲気のお寺で、突然デカイ声で英語のトークとか聞こえてきたら...雰囲気ぶち壊しですよね。 住民からしたら、家の前で夜中に大声で電話されてるのと同じ。 これが毎日続いたら、そりゃノイローゼにもなりますよ。

3.3 「タダ乗り」してない?

経済的な話でいうと、迷惑系配信者ってあんまりお金落とさないんですよね。 観光地を「無料のスタジオ」として使ってるだけ、みたいな。

コンビニで水1本買って何時間もたむろしたり、お店の席を占領して機材広げたり。 彼らが配信で稼いだ投げ銭は、その場所を提供してくれた地域には一銭も入りません。 むしろ、彼らが起こしたトラブルの対応(警備員増やしたり、掃除したり)で、自治体やお店は余計な出費を強いられてるんです。

これを経済学で「フリーライダー(ただ乗り)」問題って言います。 地域の資産を食いつぶして、自分だけ儲ける。 これじゃあ、観光地側が「配信者お断り!」ってなるのも当然ですよね。


第4章:法律とプラットフォームの「境界線」

「自由」には「責任」がセットです。 IRL配信って法的にどこまでOKなの? プラットフォームは何してんの? ここ、ちゃんと知っておきましょう。

4.1 日本の「肖像権」は結構厳しい

日本には「肖像権」っていう、法律には書いてないけど裁判所が認めてる権利があります。 ざっくり言うと、以下の3つが揃うとアウトになる可能性が高いです。

  1. 顔がバッチリ映ってる
  2. 撮られると思ってない場所(トイレとか家の中)
  3. 「さすがにそれは嫌だろ」ってレベル(執拗なアップとか)

観光地みたいな「公共の場所」でも、特定の人をメインで勝手に撮って公開するのはNG。 特に「撮らないで」って言われてるのに撮り続けるのは、損害賠償請求されるだけじゃなく、「迷惑防止条例違反」で警察のお世話になる可能性もあります。

4.2 「不法侵入」と「営業妨害」

「撮影禁止」って書いてあるのにお店に入ったら、それはもう「建造物侵入罪」です。 大声出して営業の邪魔したり、店員さんに絡んだりしたら「威力業務妨害罪」

「知らなかった」「悪気はなかった」じゃ済まされません。 これ、立派な犯罪ですからね。

4.3 プラットフォームも動き出してる

TwitchやYouTubeも、ただ見てるだけじゃありません。 最近はガイドライン(ルール)が厳しくなってます。

  • Twitch:「嫌がらせ」や「許可のない私的空間の配信」はBAN(アカウント停止)対象。
  • YouTube:「危険な行為」や「ハラスメント」には収益化停止や削除で対応。
  • Kick:規制が緩いって言われてたけど、最近はちょっと厳しくなりつつあるかも。

ただ、プラットフォームの対応ってどうしても「何か起きた後」になっちゃうんですよね。 リアルタイムで止めるのは難しいのが現状です。

4.4 世界の動きはどうなってる?

日本だけじゃなく、世界中で同じ問題が起きてます。 ちょっと海外の事例も見てみましょう。

韓国:ソウル・北村韓屋村 伝統的な家屋が並ぶ人気の観光地ですが、観光客の騒音やゴミ問題が深刻化。 住民が「静かに暮らしたい」ってデモを起こす事態に。 結果、観光客の立ち入り時間を制限する「門限」が導入されました。 配信者も例外じゃありません。

イタリア:ベネチア オーバーツーリズムの代名詞みたいな街。 あまりに人が多すぎて、ついに「入域料(入場料)」を取るようになりました。 「街全体がテーマパーク化」するのを防ぐための苦肉の策です。 ここで無許可で配信してトラブル起こしたら、即退場&高額な罰金です。

アメリカ:国立公園 イエローストーンとかグランドキャニオンとか。 「映え」を狙って崖のギリギリまで行ったり、野生動物に近づきすぎたりする配信者が後を絶ちません。 事故も多発してるので、レンジャー(監視員)の目がめちゃくちゃ厳しくなってます。 「自然をナメるな」ってことですね。

こうやって見ると、世界中どこでも「自由」と「規制」のいたちごっこが続いてるのが分かります。 日本も他人事じゃありません。 「まだ規制されてないから大丈夫」じゃなくて、「規制される前に自分たちで律する」ことが大事なんです。

第5章:みんなでハッピーになるために〜「サステナブル・ストリーミング」〜

じゃあ、配信者と地域はケンカするしかないの? そんなことないです! お互いリスペクトして、ルール守れば絶対に仲良くできるはず。 これからは、地域に迷惑かけない、むしろ喜ばれる「サステナブル(持続可能)なストリーミング」を目指しましょうよ。

5.1 「許可取り」を当たり前にしよう

テレビのロケって、絶対事前に許可取ってるんですよ。 個人の配信者だって、お店入る時に「撮影してもいいですか?(Is it okay to film?)」って一言聞く。 これだけで、トラブルの9割は防げる気がします。

自治体側も、ただ「禁止!」って言うんじゃなくて、「撮影許可証(ストリーマー・パス)」みたいなの作ったらどうでしょう? ルール説明して、身元確認して、腕章つけてもらう。 そしたら配信者も堂々と撮れるし、住民も「あ、あの人はちゃんと許可取ってる人ね」って安心できるし。

5.2 テクノロジーで解決! AIモザイク

技術の力も借りましょう。 最近の配信ソフトやAIカメラには、リアルタイムで人の顔にモザイクかけたり、背景ぼかしたりする機能があります。

「プライバシー・バイ・デザイン(最初からプライバシー守る設計)」ってやつです。 こういうツールがもっと普及して、意識しなくても勝手にプライバシーが守られるようになれば最高ですよね。

5.3 「観光大使」になっちゃえば?

悪い配信者ばかりじゃありません。 地域の魅力を世界に発信して、地元の人に感謝されてる配信者もたくさんいます。 ゴミ拾い配信したり、過疎地の村おこし手伝ったり。

自治体は、こういう「良い配信者」をどんどん「観光大使」に任命して、コラボしたらいいと思うんです。 「ダメなこと」リスト作るより、「こうすれば歓迎されるよ!」っていう成功例を見せる方が、みんなの意識変わるんじゃないかな。

5.4 視聴者の意識改革:その「草」が燃料かも

最後に、私たち視聴者にも責任ありますよ。 迷惑系配信者がなんで過激になるか? それは「需要」があるから。

彼らが暴れてる時に、コメントで「草w」「もっとやれ」「神回」とか煽ってませんか? そのコメントが、彼らの行動を正当化して、次の迷惑行為へのガソリンになってるんです。

迷惑行為見たら、面白がるんじゃなくて、通報する。 「それはやりすぎ」「周りに迷惑かけるな」ってコメントで止める。 視聴者が「迷惑行為は面白くない」「ダサい」っていう空気を作ることが、一番の抑止力になるはずです。

5.5 【保存版】今日からできる!「愛される配信者」になるための7つのマナー

ここで、これからIRL配信をやりたい!って人のために、絶対に守るべきマナーを「7つの掟」としてまとめました。 これさえ守れば、トラブルの99%は回避できるはず!

その1:挨拶は魔法の言葉 お店に入る時、人に話しかける時、まずは笑顔で「こんにちは!」。 カメラ回す前に、人としてのコミュニケーションを忘れずに。これだけで印象が全然違います。

その2:許可取りは「スマート」に 「撮影してもいいですか?」って聞くのが恥ずかしい? いやいや、無許可で撮って後で怒鳴られる方が100倍恥ずかしいですよ。 断られたら「ありがとうございます!」って爽やかに引く。これも大事なスキルです。

その3:通行の邪魔は「悪」 歩道、階段、エスカレーター、お店の入り口。 そこで立ち止まってコメント読んでませんか? 自分は良くても、後ろの人は舌打ちしてますよ。 立ち止まるなら、必ず端っこに寄る。これ鉄則。

その4:声のボリューム、バグってない? イヤホンしてると、自分の声の大きさって分からなくなるんですよね。 特にテンション上がると声デカくなりがち。 「今は図書館にいる」くらいの意識でちょうどいいかも。 マイクの感度上げれば、小声でもちゃんと拾ってくれますから。

その5:映り込みへの配慮は「過剰」なくらいで 「ちょっとくらい映ってもいいでしょ」は甘え。 可能な限り、カメラを下に向ける、壁に向ける、体を張って隠す。 その「配慮してる感」は、周りの人にも伝わります。

その6:感謝の気持ちを「形」に お店で撮影させてもらったら、必ず何か買う。 場所を使わせてもらったら、ゴミを拾って帰る。 「配信させてくれてありがとう」を行動で示しましょう。 そういう積み重ねが、あなたのファンを増やします。

その7:トラブルが起きたら「即停止」 もし誰かと揉めそうになったら、言い訳せずにすぐ配信を止める。 「視聴者が見てるから」って強がるのは一番ダサいです。 素直に謝れる人が、一番カッコいい配信者です。

5.6 よくある質問(FAQ):どこまでがセーフ?

ここで、配信者からよくある質問にサクッと答えときます。

Q1. 公園や路上なら、誰の許可もいらないっしょ? A. 基本は自由だけど、限度があります。 三脚で道ふさいだり、大音量で音楽流したりしたらアウト。許可が必要になったり、条例違反になったりします。あと、他人を執拗に映すのは普通に迷惑行為です。

Q2. 「撮影禁止」の張り紙って法的効力あるの? A. あります。 お店には「管理権」があって、ルールを決める権利があります。無視して居座れば「不退去罪」とかになります。「客だから何でも許される」は通用しません。

Q3. モザイクかければOK? A. マシにはなるけど、絶対じゃないです。 服とか持ち物、声、会話の内容でバレることもあります。あと、モザイクあっても「勝手に撮られた」って不快感は残りますよね。なるべく映り込まないように工夫するのがマナーです。

Q4. 配信中に絡まれたら? A. とりあえず謝って、配信止めるか逃げましょう。 言い返したり、それを配信のネタにするのは最悪。警察沙汰になったら、あなたのアカウントがBANされるかもですよ。


第6章:未来はどうなる?〜カオスから秩序へ〜

IRL配信って、まだ生まれたばっかりの文化なんですよね。 今は過渡期でカオスだけど、歴史を見れば新しいメディアが出る時っていつもこんな感じでした。 昔のカメラ小僧とか、YouTuberの初期とか。

でも、人間は学習できる生き物です。 「映え」のために誰かの日常を壊しちゃダメ。 そんな当たり前のことが、配信界隈の「常識」になるまで、言い続けなきゃいけません。

6.1 「クローズド」な配信に戻るかも

もしかしたら、今後は「オープン」な配信から、Discordとかの「クローズド」な配信にシフトしていくかも。 信頼できるファンだけに向けて、濃いコミュニケーションを楽しむ。 それなら、過激なことして注目集める必要もないですしね。

6.2 バーチャル観光との合体

メタバースとかVRがもっと進化すれば、わざわざ現地に行かなくてもリアルな観光ができるようになるかも。 360度カメラ積んだロボットとかドローンが観光地を回って、家からそれにアクセスする。 これなら混雑もしないし、プライバシー侵害のリスクも減らせそう。

おわりに:侵略者じゃなくて、良き隣人になろう

カメラのレンズって、世界を切り取る「窓」です。 その窓を通して、見たことない景色や、会ったことない人と繋がれる。 それって本来、すっごく平和で素敵なことのはず。

配信者のみなさんへ。 カメラの向こうには、生身の人間がいます。 そこには長い歴史と、そこで暮らす人々の生活があります。 どうか、その土地へのリスペクトを忘れないでください。 「侵略者」じゃなくて、「良き隣人」として遊びに行ってください。

そして視聴者のみなさんへ。 画面の中の出来事は、フィクションじゃありません。 配信者が間違ったことしてたら、NOって言える勇気を持ってください。 私たちが「質の高いコンテンツ」を求めれば、配信者も変わるし、観光地の未来も変わります。

配信と観光がうまく共存して、世界中の人がお互いの文化をリスペクトできる未来。 それを作るのは、プラットフォームのアルゴリズムじゃなくて、私たち一人一人の「良心」なんですよ。


付録:知っておきたいIRL配信用語集

最後に、この記事に出てきた用語とか、IRL配信でよく使う言葉を解説しときます。

  • IRL (In Real Life) ゲーム配信とかのバーチャルなやつに対して、現実世界での活動(散歩、旅行、食事など)を配信すること。Twitchとかで人気のカテゴリー。

  • ストリーム・スナイピング (Stream Sniping) 配信画面見て場所特定して、現地に突撃すること。「スナイプ」「凸(とつ)」とも言う。ファンならいいけど、妨害目的のアンチもいるから怖い。

  • ドクシング (Doxxing) ネット上で個人の情報(本名、住所、電話番号とか)を特定して晒すこと。配信の背景とか音からバレちゃうことが多い。

  • スワッティング (Swatting) 配信者の家に嘘の通報(「人質取ってる」とか)して、警察の特殊部隊(SWAT)を送り込む最悪のイタズラ。アメリカじゃ死人も出てる。

  • TTS (Text to Speech) コメントを機械音声で読み上げる機能。IRL配信だと、周りの人にコメントが聞こえちゃってトラブルになることも(差別的なコメントを大音量で読ませるとか)。

  • クリップ (Clip) 配信の一部を切り抜いた短い動画。面白いシーンが拡散されやすいけど、前後を無視して切り取られて炎上することもある。

この記事を書いた人

TK

モリミー

Webエンジニア / テクニカルライター / マーケター

都内で働くWebエンジニア。テクニカルライターをしています。 映画やゲームが好きです。

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