【経緯を徹底解説】ClawdbotからOpenClawへ|名前が変わった3つの理由と改名の全歴史
【経緯を徹底解説】ClawdbotからOpenClawへ|名前が変わった理由と改名の全歴史
「Clawdbotで検索したらOpenClawが出てきたけど、同じもの?」
「なんで名前が変わったの?」
「Moltbotっていう名前もあったって聞いたけど…」
2026年1月29日、GitHubスター数14万超のオープンソースAIアシスタントが正式に「OpenClaw」へと改名されました。元の名前は「Clawd」(通称Clawdbot)。その間にはもう一つ、幻の名前「Moltbot」も存在していました。
この記事では、公式ブログ・GitHubリリースノート・開発者の発言をもとに、改名の全経緯を時系列で正確に解説します。
- Clawd誕生の背景:週末プロジェクトから10万スターへ
- Anthropic社からの名称変更要請の真相
- 幻の名前「Moltbot」とコミュニティの反応
- 「OpenClaw」に決まった理由と込められた意味
- 既存ユーザーへの影響と移行方法
始まりは「WhatsApp Relay」:週末ハックから世界的プロジェクトへ
OpenClawの創設者Peter Steinberger氏(@steipete)は、公式ブログ記事「Introducing OpenClaw」でこう語っています。
"Two months ago, I hacked together a weekend project. What started as 'WhatsApp Relay' now has over 100,000 GitHub stars and drew 2 million visitors in a single week."
(2ヶ月前、週末プロジェクトとしてハックしたものが、今では10万以上のGitHubスターを獲得し、1週間で200万人の訪問者を集めた)
プロジェクトは当初、WhatsAppからAIモデルを操作するリレーツールとしてスタートしました。しかしその実用性が爆発的に評価され、わずか2ヶ月でオープンソースの巨大プロジェクトへと成長します。
※出典:Introducing OpenClaw — OpenClaw Blog
第1の名前「Clawd」:Claudeへの愛とロブスターの爪
2025年11月:命名の由来
プロジェクトが本格的に公開されたのは2025年11月。最初の名前は「Clawd」でした。
この名前は2つの要素を掛け合わせたもの:
- Claude:Anthropic社のAIモデル。このプロジェクトが主に利用するモデル
- Claw(爪):ロブスターの爪。プロジェクトのマスコットであるロブスター🦞に由来
「Claude」を「Claw(爪)」に引っ掛けた言葉遊びで、AI × ロブスターという独自のアイデンティティが生まれました。コミュニティでは親しみを込めて「Clawdbot」と呼ばれるようになります。
急成長とその代償
Clawdは瞬く間に人気を集めました。WhatsApp・Telegram・Discord・Slackなど、あらゆるチャットアプリからAIアシスタントを操作できるという斬新さが支持を呼び、GitHubスターは短期間で10万を突破。
しかし、その人気ゆえに問題が浮上します。
転機:Anthropicからの名称変更要請
「Clawd」と「Claude」の商標問題
プロジェクトが注目を集めるにつれ、Anthropic社の法務チームが動きました。
Peter Steinberger氏は公式ブログで次のように述べています:
"Clawd was born in November 2025—a playful pun on 'Claude' with a claw. It felt perfect until Anthropic's legal team politely asked us to reconsider. Fair enough."
(Clawdは2025年11月に生まれた—「Claude」と「claw」をかけた遊び心のある名前だった。Anthropicの法務チームから丁寧に再考を求められるまでは完璧だと思っていた。もっともな話だ)
商標の観点から見れば、「Clawd」は「Claude」と発音が酷似しています。Anthropicの主力製品である「Claude」ブランドとの混同が懸念されたのは自然なことです。
Steinberger氏が「Fair enough(もっともだ)」と述べていることからも、この要請は敵対的なものではなく、合理的な商標保護の一環として受け入れられたことがわかります。
※出典:Introducing OpenClaw — OpenClaw Blog
OSSプロジェクトと商標リスク
このケースは、オープンソースプロジェクトにおける命名リスクの典型例です。個人の週末プロジェクトとしては問題にならなかった名前も、GitHubスター10万超のプロジェクトになると商標の観点で問題になりえます。
第2の名前「Moltbot」:深夜のブレインストーミング
Discordでの命名騒動
名前の変更が決まり、コミュニティでは新しい名前を決めるための議論が始まりました。そして生まれたのが「Moltbot」です。
"Moltbot came next, chosen in a chaotic 5am Discord brainstorm with the community."
(次に来たのがMoltbot。コミュニティとの深夜5時のカオスなDiscordブレインストーミングで決まった)
「脱皮(Molt)」の意味
「Molt」は英語で「脱皮」を意味します。ロブスターは成長する際に古い殻を脱ぎ捨て、新しい殻を形成します。この過程になぞらえて、プロジェクトが古い名前を捨てて成長する姿を表現しようとしたのです。
"Molting represents growth — lobsters shed their shells to become something bigger. It was meaningful, but it never quite rolled off the tongue."
(脱皮は成長を表す—ロブスターは殻を脱いでもっと大きくなる。意味深い名前だったが、どうにも語呂が良くなかった)
コミュニティの反応
「Moltbot」は意味としては美しいものの、実用面で問題がありました。
- 発音しにくい:「Molt」は英語ネイティブでも聞き慣れない単語
- 覚えにくい:技術的な意味が込められすぎていて直感的でない
- 検索しにくい:「mold」「bolt」など類似語との混同
人気YouTuber・テックインフルエンサーのNetworkChuck氏も、Moltbotという名前について言及しています(X投稿)。コミュニティの大多数が「名前としてしっくりこない」と感じていたことがうかがえます。
※出典:Introducing OpenClaw — OpenClaw Blog
最終決定「OpenClaw」:ロブスターの最終形態
2026年1月29日:公式発表
2回の改名を経て、2026年1月29日にPeter Steinberger氏が公式ブログで「OpenClaw」を正式な名前として発表しました。
"OpenClaw is where we land. And this time, we did our homework: trademark searches came back clear, domains have been purchased, migration code has been written."
(OpenClawが我々の到着点だ。そして今回はしっかり下調べをした:商標調査はクリア、ドメインは購入済み、移行コードも書き終えた)
名前に込められた意味
- Open: Open source, open to everyone, community-driven
- Claw: Our lobster heritage, a nod to where we came from
「Open」の意味:
- オープンソースであること
- すべての人に開かれていること
- コミュニティ主導であること
「Claw」の意味:
- ロブスターの遺産(heritage)
- 出発点への敬意(a nod to where we came from)
「Clawd」から「Claude」の要素を取り除き、代わりに「Open(開かれた)」という、プロジェクトの本質を表す言葉を冠した形です。オリジナルのアイデンティティであるロブスター🦞の爪(Claw)は維持されています。
※出典:Introducing OpenClaw — OpenClaw Blog
改名と同時にリリースされた新機能
2026年1月29日のリブランドは、単なる名前変更ではなく、大規模なリリースを伴うものでした。
公式ブログによると、同時に以下がリリースされています:
- 新チャネル:TwitchとGoogle Chatのプラグインサポート
- 新モデル対応:KIMI K2.5 & Xiaomi MiMo-V2-Flash
- Web Chat改善:メッセージングアプリと同様に画像を送信可能に
- セキュリティ強化:34件のセキュリティ関連コミット
GitHubリリースノート(openclaw 2026.1.30)には、以下の移行関連の変更も記載されています:
- ドキュメントの更新:OpenClawブランディングとインストールリンクの刷新
- パスの移行:セッションログのパスが
.clawdbotから.openclawに変更(PR #4502)
※出典:GitHub Releases — openclaw/openclaw
改名の時系列まとめ
| 起源 | WhatsApp Relay(週末プロジェクト) |
|---|---|
| 第1の名前 | Clawd / Clawdbot(2025年11月〜) |
| 改名要請 | Anthropic法務チームからの要請 |
| 第2の名前 | Moltbot(Discordコミュニティ命名) |
| 最終名称 | OpenClaw(2026年1月29日〜) |
| 商標調査 | クリア済み |
| ドメイン | openclaw.ai 取得済み |
既存ユーザーへの影響と移行方法
コマンド名の変更
CLIコマンドは clawdbot から openclaw に変更されています。ただし、公式ドキュメントによると旧コマンド名は互換シム(compatibility shim)として残されているため、即座に動かなくなることはありません。
"Legacy note: openclaw remains available as a compatibility shim."
設定ディレクトリの移行
設定ファイルのディレクトリが変更されています:
- 旧:
~/.clawdbot/ - 新:
~/.openclaw/
openclaw doctor コマンドを実行すると、設定の移行が自動的に行われます。
openclaw doctor
GitHub組織名の変更
GitHubリポジトリも移動しています:
- 旧:
github.com/steipete/clawdbot(推定) - 新:
github.com/openclaw/openclaw
なぜリブランドは成功したのか:3つのポイント
1. 商標リスクの完全排除
「Clawd」の失敗から学び、OpenClawでは事前の商標調査を徹底しました。ドメインの取得やマイグレーションコードの準備も含め、万全の体制で臨んでいます。
2. プロジェクトの本質を名前に反映
「Open」はこのプロジェクトの核心です。100%オープンソースであり、スポンサー資金もPeter Steinberger氏個人ではなくコミュニティに還元される構造になっています。
"Peter doesn't keep sponsorship funds. 100% flows back to the community: Contributors who submit PRs, fix bugs, and build skills. Upstream dependencies we rely on."
(Peterはスポンサー資金を自分のものにしない。100%がコミュニティに還元される:PRを提出し、バグを修正し、スキルを構築するコントリビューターへ。そして依存するアップストリームプロジェクトへ)
※出典:GitHub Sponsors — openclaw
3. コミュニティとの対話
Moltbotの教訓として、名前は意味だけでなく実用性(発音のしやすさ・覚えやすさ)が重要であることを学びました。OpenClawはシンプルで覚えやすく、プロジェクトの性質が名前から即座に伝わります。
よくある質問
まとめ
まとめ
ClawdbotからOpenClawへの改名は、OSSプロジェクトの成長に伴う商標リスクへの対応として行われました。- Clawd(2025年11月):「Claude」+ 「Claw」の言葉遊び → Anthropicから名称変更要請
- Moltbot:Discordコミュニティの深夜ブレインストーミングで命名 → 語呂が悪く定着せず
- OpenClaw(2026年1月29日):商標調査クリア、「Open(開かれた)」+「Claw(爪=ロブスターの遺産)」
名前は変わりましたが、プロジェクトの本質—自分のデバイスで動くオープンソースのパーソナルAIアシスタント—は何も変わっていません。ロブスターのマスコットも健在です🦞
参考文献・出典一覧
この記事は以下の公式ソースに基づいて作成しています:
- Introducing OpenClaw — OpenClaw Blog(2026年1月29日)— Peter Steinberger氏による公式発表記事。改名の全経緯が記載
- GitHub — openclaw/openclaw — プロジェクトのメインリポジトリ(149kスター)
- OpenClaw Releases — リリースノート。移行関連の変更(PR #4502等)を確認
- Updating — OpenClaw Docs — 互換シムや移行手順に関する公式ドキュメント
- Getting Started — OpenClaw Docs — 最新のセットアップガイド
- GitHub Sponsors — openclaw — スポンサー資金の還元方針
- OpenClaw公式サイト — ユーザーの声・プロジェクト概要
- NetworkChuck氏のX投稿 — Moltbotの名前に関する言及
画像クレジット
本記事で使用している画像の一部は Unsplash より提供されています。
- ロブスター: Photo by David Clode on Unsplash
- ブランドアイデンティティ: Photo by MK +2 on Unsplash
- オープンソースコミュニティ: Photo by Markus Winkler on Unsplash
- コーディング画面: Photo by NEXT Academy on Unsplash
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