歌ってみた・ボーカル録音向けマイク｜宅録で使える定番モデル完全ガイド【2025年】

「歌ってみた」を始めたいけど、マイク選びで迷っている...

そんな方のために、ボーカル録音に最適なマイクを価格帯別に紹介します。

歌声は繊細なニュアンスが大切。マイク選びを間違えると、どれだけ上手く歌っても「なんか違う」という仕上がりになってしまいます。

ボーカル録音に適したマイクとは

コンデンサーマイクが基本

歌ってみた・ボーカル録音にはコンデンサーマイクが基本です。

タイプ	ボーカル録音向き	理由
コンデンサー	◎	繊細な声の表現を拾える
ダイナミック	△	感度が低く、ニュアンスを拾いにくい

コンデンサーマイクは感度が高く、声の微妙な抑揚、息遣い、ビブラートまで録ることができます。

プロのレコーディングスタジオでも、ボーカル録音にはほぼ100%コンデンサーマイクが使われています。

接続方式の選択

接続	メリット	デメリット
USB	手軽・安い	音質に限界がある
XLR	高音質・拡張性◎	オーディオインターフェース必要

本格的に歌ってみたをするなら、XLR接続がおすすめです。

USB接続でも十分歌えますが、将来的にステップアップしたくなった時、マイクごと買い替えになる可能性があります。

指向性について

ボーカル録音では単一指向性（カーディオイド）を選びましょう。

• 単一指向性: 正面の音を中心に拾う → ボーカル録音に最適
• 無指向性: 全方向の音を拾う → 部屋の残響も拾ってしまう
• 双指向性: 前後の音を拾う → デュエット向き

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【価格帯別】おすすめボーカルマイク

1万円以下：まずは始めてみたい

FIFINE K669B

3,000円で始められるエントリーモデル。とりあえず録音を始めてみたい方に。

こんな人におすすめ: 初めての録音、お試し用

MAONO AU-A04

マイクアーム付属のオールインワンセット。追加購入なしで本格的な録音環境が整います。

こんな人におすすめ: セットで揃えたい初心者

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1万円〜2万円：本格派エントリー

Audio-Technica AT2020

宅録・歌ってみたの定番中の定番。累計200万台以上売れたベストセラー。

こんな人におすすめ: 本格的に始めたい方、長く使える1本が欲しい方

Audio-Technica AT2020USB-X

AT2020のUSB版。オーディオインターフェースなしで高音質録音。

こんな人におすすめ: インターフェースなしで高音質が欲しい方

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2万円〜5万円：クオリティにこだわる

Audio-Technica AT2035

AT2020の上位モデル。ローカットフィルター搭載で、より実践的。

こんな人におすすめ: AT2020からのステップアップ

AKG P220

オーストリアの名門AKGのエントリーモデル。ヨーロッパらしい繊細な音。

こんな人におすすめ: クリアで透明感のある音が好みの方

RODE NT1 5th Generation

業界最低レベルのセルフノイズを実現したプロ仕様マイク。

こんな人におすすめ: 最高の音質を求める方、プロ志向の方

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5万円以上：プロ仕様

AKG C214

名機C414の遺伝子を持つプロ仕様モデル。

Audio-Technica AT4040

AT2020/AT2035の最上位モデル。プロのレコーディングにも使われる。

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必要な周辺機材

オーディオインターフェース（XLR接続の場合必須）

XLR接続のマイクを使う場合、オーディオインターフェースが必要です。

モデル	価格	特徴
Focusrite Scarlett Solo	約15,000円	定番・コスパ◎
Steinberg UR12	約10,000円	安価・Cubase付属
MOTU M2	約25,000円	高音質・人気急上昇
Universal Audio Volt 1	約20,000円	ビンテージプリアンプ搭載

初心者おすすめ: Focusrite Scarlett Solo（定番で情報が豊富）

ヘッドホン

録音中に自分の声をモニタリングするためのモニターヘッドホンが必要です。

モデル	価格	特徴
Audio-Technica ATH-M20x	約6,000円	エントリー定番
Audio-Technica ATH-M50x	約20,000円	プロ定番
SONY MDR-CD900ST	約18,000円	業界標準

初心者おすすめ: Audio-Technica ATH-M20x（安くて十分な性能）

ポップガード

「パピプペポ」などの破裂音（ポップノイズ）を防ぐポップガードは必須です。

タイプ	価格	特徴
布製	500〜1,500円	安価・効果やや低い
金属製	1,500〜3,000円	効果高い・清掃しやすい

マイクスタンド/マイクアーム

タイプ	価格	特徴
卓上スタンド	1,000〜3,000円	安価・場所を取る
フロアスタンド	3,000〜10,000円	安定・場所を取る
マイクアーム	2,000〜10,000円	省スペース・おすすめ

おすすめ: マイクアーム（デスクスペースを有効活用）

ショックマウント

デスクの振動がマイクに伝わるのを防ぎます。マイクに付属している場合もあるので確認しましょう。

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DAW（音楽制作ソフト）の選び方

録音した音声を編集するにはDAW（Digital Audio Workstation）が必要です。

無料で使えるDAW

DAW	対応OS	特徴
GarageBand	Mac/iOS	Apple純正、シンプルで使いやすい
Audacity	Win/Mac/Linux	無料の定番、シンプルな波形編集
Cakewalk by BandLab	Windows	元有料ソフト、高機能
REAPER	Win/Mac	60日無料試用、安価なライセンス

Mac初心者おすすめ: GarageBand Windows初心者おすすめ: Audacity または Cakewalk

有料のDAW（オーディオインターフェース付属含む）

DAW	価格	特徴
Cubase AI/LE	インターフェース付属	Steinberg製品に付属
Ableton Live Lite	インターフェース付属	多くの機器に付属
Logic Pro	約30,000円	Mac専用、プロ仕様
Studio One	約15,000円〜	直感的なUI
FL Studio	約25,000円〜	EDM向け

歌ってみた向けおすすめ: オーディオインターフェースに付属するDAWから始めて、必要に応じてアップグレード

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録音の流れ（初心者向け）

ステップ1：機材をセットアップ

1. オーディオインターフェースをPCに接続
2. マイクをインターフェースに接続
3. ヘッドホンをインターフェースに接続
4. DAWを起動し、オーディオ設定を確認

ステップ2：録音レベルを調整

1. DAWで新規オーディオトラックを作成
2. 録音待機状態にする
3. 歌いながらレベルメーターを確認
4. ピークが-12dB〜-6dBになるようゲイン調整

ステップ3：カラオケ音源を準備

1. ニコニコ動画やYouTubeからオフボーカル音源を入手
2. DAWに読み込み
3. テンポやキーを確認（必要に応じて調整）

ステップ4：録音

1. カラオケをヘッドホンで聴きながら歌う
2. 複数テイク録音する
3. 良いテイクを採用してつなげる（コンピング）

ステップ5：Mix依頼 or セルフMix

1. 録音データを書き出し（WAV形式推奨）
2. Mix師に依頼、またはセルフでMix
3. 完成した音源を投稿

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有名歌い手・ボカロPの使用マイク

参考までに、有名歌い手やボカロPが使用しているマイクを紹介します。

定番として使われているマイク

Audio-Technica AT2020 / AT2035：

• 圧倒的なシェア
• 多くの歌い手がキャリア初期に使用
• Mix師も扱いやすいと評価

RODE NT1 / NT1-A：

• 低ノイズで評価が高い
• 透明感のある音質
• プロアマ問わず人気

AKG C214 / C414：

• プロスタジオ御用達
• 透明感と解像度の高さ
• 予算に余裕がある方向け

上級者が使うマイク

Neumann U87 Ai：

• 世界標準のスタジオマイク
• 約40万円
• プロのレコーディングに

Sony C-800G：

• 真空管マイク
• 約70万円
• 海外のトップアーティストが使用

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初心者おすすめセット

予算2万円セット

機材	モデル	価格
マイク	MAONO AU-A04（セット）	約7,000円
ヘッドホン	Audio-Technica ATH-M20x	約6,000円
DAW	GarageBand（Mac無料）/ Audacity（無料）	0円
合計		約13,000円

予算5万円セット

機材	モデル	価格
マイク	Audio-Technica AT2020	約13,000円
インターフェース	Focusrite Scarlett Solo	約15,000円
ヘッドホン	Audio-Technica ATH-M20x	約6,000円
マイクアーム	RODE PSA1（互換品）	約3,000円
ポップガード	金属製	約1,500円
DAW	Cubase AI（付属） / GarageBand	0円
合計		約38,500円

予算10万円セット

機材	モデル	価格
マイク	RODE NT1 5th Gen	約35,000円
インターフェース	MOTU M2	約25,000円
ヘッドホン	Audio-Technica ATH-M50x	約20,000円
マイクアーム	RODE PSA1	約13,000円
ポップガード	金属製	約2,000円
リフレクションフィルター	sE Electronics RF-X	約8,000円
合計		約103,000円

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宅録環境の整え方

マイクだけ良くても、録音環境が悪ければ意味がありません。

部屋の残響対策

コンデンサーマイクは感度が高いため、部屋の反響音も拾いやすいです。

すぐにできる対策：

1. カーテンを閉める
2. 毛布や布団を周囲に配置
3. クローゼットの中で録音（意外と効果的）
4. 本棚の前で録音（本が吸音材代わり）

お金をかける対策：

1. 吸音材を壁に貼る（3,000〜10,000円）
2. リフレクションフィルターを使う（5,000〜15,000円）
3. ボーカルブースを設置（30,000円〜）

環境音対策

確認すべき環境音：

• エアコンの音
• PCファンの音
• 冷蔵庫の音
• 外の車・電車の音
• 隣人・家族の生活音

対策：

1. 録音中はエアコンを切る
2. PCから離れた位置で録音
3. 深夜など静かな時間帯に録音
4. 窓を閉める

マイクとの距離

ボーカル録音での推奨距離は15〜25cm程度。

• 近すぎる（5cm以下）: 低音が強調される、破裂音が入る
• ちょうど良い（15〜25cm）: バランスの良い音
• 遠すぎる（30cm以上）: 部屋の反響を拾う、声が遠い

ポップガードを使う場合は、ポップガードとマイクの間に10cm程度空けましょう。

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録音時のコツ

声量に注意

デジタル録音では、音割れ（クリッピング）したら終わりです。

• DAWのレベルメーターが赤に達しないように
• ピーク時でも-6dB程度に収める
• 小さく録って後から上げる方が安全

歌い方を安定させる

マイクとの距離が変わると音量も変わります。

• マイクスタンドやアームでマイク位置を固定
• 自分も姿勢を安定させる
• サビで前のめりにならないよう注意

テイクを複数録る

1テイクで完璧に歌おうとせず、複数テイク録って良い部分をつなげるのがプロのやり方です。

• 同じパートを3〜5テイク録る
• DAWで良い部分を切り貼り（コンピング）
• ハモリも別トラックで録る

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よくある質問

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まとめ

良いマイクを選んでも、環境が悪ければ宝の持ち腐れ。まずは部屋の反響対策から始めましょう。

素敵な歌ってみたライフを！