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【完全ガイド】GitHub Codespaces|VSCodeのクラウド開発環境を徹底解説

【完全ガイド】GitHub Codespaces|VSCodeのクラウド開発環境を徹底解説

公開日
読了目安8

GitHub Codespacesとは?

GitHub Codespacesは、GitHubが提供するクラウドベースの開発環境サービスです。ブラウザやローカルのVSCodeから直接アクセスでき、完全な開発環境を数秒で立ち上げることができます。

GitHub Codespacesの主な特徴
  1. 即座に開発を開始 - 環境構築不要、数秒で立ち上がる
  2. どこからでもアクセス - ブラウザさえあればOK
  3. チームで統一された環境 - devcontainer.jsonで環境を定義
  4. 強力なマシンスペック - 最大32コア・64GB RAMまで選択可能
  5. GitHubとの完全統合 - プルリクエストやイシューとシームレスに連携

従来の開発では、プロジェクトごとに必要なツールやライブラリをローカル環境にインストールする必要がありました。しかし、Codespacesを使えば、そのような手間は一切不要です。

見た目はVSCodeそのもの

GitHub Codespacesの最大の特徴の一つは、UIがVSCodeと完全に同じという点です。

VSCodeユーザーにとってのメリット
  • 学習コストゼロ: 既にVSCodeを使っている方なら、すぐに使い始められます
  • 拡張機能も使える: VSCode Marketplaceの拡張機能がそのまま利用可能
  • ショートカットキーも同じ: 慣れ親しんだキーボードショートカットがそのまま使える
  • テーマやフォントも自由: 自分好みのエディタ設定をそのまま適用できる

実際には、Codespacesは以下の2つの方法でアクセスできます:

  1. ブラウザ版: Webブラウザ上で動作するVSCode (vscode.dev)
  2. ローカルVSCode: デスクトップ版VSCodeから接続

どちらを選んでも、使い勝手はほぼ同じです。ローカルVSCodeから接続すれば、完全にローカル開発と同じ感覚で作業できます。

マシンスペックと料金体系

GitHub Codespacesは従量課金制です。マシンスペックが高いほど、料金も高くなります。

利用可能なマシンタイプ

マシンタイプCPUメモリストレージ料金(時間あたり)
2コア2コア4GB RAM32GB SSD約$0.18
4コア4コア8GB RAM32GB SSD約$0.36
8コア8コア16GB RAM64GB SSD約$0.72
16コア16コア32GB RAM128GB SSD約$1.44
32コア32コア64GB RAM128GB SSD約$2.88

※ 料金は2025年11月時点のものです。最新の料金はGitHub公式サイトでご確認ください。

無料利用枠

個人アカウントの無料枠

GitHubの個人アカウントには、以下の無料利用枠が毎月付与されます:

  • コア時間: 120コア時間/月
  • ストレージ: 15GB

: 2コアマシンを使用する場合、月間60時間まで無料で利用できます(120コア時間 ÷ 2コア = 60時間)

料金が上がる要因

料金が増加する要因
  1. 高スペックマシンの選択: 32コアマシンは2コアの16倍のコストがかかります
  2. 長時間の稼働: Codespaceを停止し忘れると、無料枠を超えて課金されます
  3. 複数のCodespacesの同時稼働: 複数プロジェクトで同時に作業する場合、それぞれに料金が発生
  4. ストレージの使用量: 15GBを超えるとストレージ料金が発生(GB/月あたり約$0.07)

節約のコツ: 使わない時はすぐに停止する、必要最低限のスペックを選ぶ、不要なCodespacesは削除する

GitHub Codespacesの使い方

1. Codespaceの作成

Codespaceを立ち上げる手順
  1. GitHubリポジトリにアクセス

    • 開発したいリポジトリのページを開きます
  2. "Code"ボタンをクリック

    • 緑色の"Code"ボタンをクリックして、"Codespaces"タブを選択
  3. "Create codespace on main"をクリック

    • メインブランチ(または任意のブランチ)でCodespaceを作成
  4. 待つ(数秒〜数十秒)

    • 自動的にコンテナが立ち上がり、VSCodeが開きます
  5. 開発開始!

    • すぐにコードを書き始められます

2. 開発環境のカスタマイズ

プロジェクトのルートディレクトリに .devcontainer/devcontainer.json ファイルを配置することで、Codespace起動時に自動的に環境をセットアップできます。

{
  "name": "My Project",
  "image": "mcr.microsoft.com/devcontainers/javascript-node:18",
  "features": {
    "ghcr.io/devcontainers/features/node:1": {
      "version": "18"
    }
  },
  "customizations": {
    "vscode": {
      "extensions": [
        "dbaeumer.vscode-eslint",
        "esbenp.prettier-vscode"
      ]
    }
  },
  "postCreateCommand": "npm install",
  "forwardPorts": [3000]
}
devcontainer.jsonでできること
  • Dockerイメージの指定: 特定のOS・ランタイム環境を選択
  • 拡張機能の自動インストール: チーム全員が同じVSCode拡張を使用
  • 初期化コマンドの実行: npm installなどを自動実行
  • ポートフォワーディング: Webアプリの開発に便利
  • 環境変数の設定: 開発に必要な環境変数を事前定義

3. Codespaceの停止・削除

料金節約のために重要!

停止(Stop):

  • Codespaceの設定画面から"Stop codespace"をクリック
  • 停止中はコンピューティングコストが発生しません(ストレージコストのみ)
  • 再開すると、以前の状態から作業を再開できます

削除(Delete):

  • 不要になったCodespaceは削除しましょう
  • ストレージコストも発生しなくなります
  • 必要に応じて、いつでも再作成できます

自動停止の設定:

  • デフォルトでは、30分間操作がないと自動的に停止します
  • この時間は設定で変更可能です

Claude Codeを動かす方法

GitHub Codespaces上でClaude Code(AI開発アシスタント)を使用することも可能です。

Codespaces上でClaude Codeを使う手順
  1. VSCode拡張機能のインストール

    • CodespacesのVSCodeで拡張機能タブを開く
    • "Claude Code"で検索してインストール
  2. Anthropic APIキーの設定

    • Claude CodeにはAnthropicのAPIキーが必要です
    • VSCodeの設定からAPIキーを入力
  3. セキュアなシークレット管理

    • GitHub Codespaces Secretsを使用してAPIキーを安全に管理
    • リポジトリ設定 → Secrets → Codespaces で設定
  4. 使い始める

    • エディタ上でClaude Codeのコマンドパレットを開く
    • AIアシストを受けながらコーディング
セキュリティ上の注意
  • APIキーは環境変数で管理: コードに直接書かないこと
  • パブリックリポジトリでの使用に注意: Secretsの設定を確認
  • 料金に注意: Claude Code APIの使用料金は別途発生します

GitHub Codespacesのメリット・デメリット

メリット

Codespacesを使う利点

1. 環境構築が不要

  • 新しいプロジェクトに参加する際、セットアップに数時間かかることはもうありません
  • devcontainerで定義すれば、誰でも同じ環境で開発できます

2. どこからでもアクセス可能

  • 自宅のPC、会社のPC、カフェのタブレットからでも同じ環境で開発
  • PCを買い替えても、環境を再構築する必要なし

3. チーム開発での一貫性

  • "俺の環境では動くんだけど..."問題がなくなります
  • 全員が同じDockerコンテナで開発

4. 強力なマシンリソース

  • ローカルPCのスペックに縛られない
  • 大規模プロジェクトのビルドも高速

5. プルリクエストごとに環境作成

  • レビュー用に一時的な環境を立ち上げられる
  • コードレビューが楽になる

デメリット

注意すべき点

1. 料金がかかる

  • 無料枠を超えると課金される
  • 高スペックマシンは時間単価が高い

2. インターネット接続が必須

  • オフラインでは作業できません
  • 接続が不安定だと作業効率が落ちる

3. 初回起動に時間がかかる

  • 特に大きなDockerイメージを使う場合、数分かかることも
  • devcontainerの設定次第

4. ローカルファイルへのアクセス

  • ローカルのファイルシステムに直接アクセスできない
  • すべてをGitで管理する必要がある

5. プライベートデータの扱い

  • クラウド上で作業するため、機密性の高いデータは注意が必要

どんな人におすすめ?

GitHub Codespacesが向いている人

リモートワーク中心の開発者

  • 複数のデバイスから同じ環境にアクセスしたい方

チーム開発をしている人

  • 全員が同じ開発環境で作業したいプロジェクト

オープンソースコントリビューター

  • 一時的に環境を作ってPRを作成したい方

ローカルPCのスペックが低い開発者

  • クラウドの強力なマシンで開発したい方

環境構築が苦手な初心者

  • すぐに開発を始めたい学習者

完全オフライン環境での開発

  • インターネット接続が必須なため不向き

極めて機密性の高いプロジェクト

  • オンプレミス環境での開発が求められる場合

まとめ

この記事のまとめ

GitHub Codespacesは、クラウドベースの開発環境として、以下のような特徴を持っています:

主な特徴:

  • ブラウザまたはVSCodeからアクセスできるクラウド開発環境
  • UIはVSCodeと完全に同じで学習コストゼロ
  • マシンスペックは2コア〜32コアまで選択可能(料金は従量課金)
  • 無料枠あり(個人アカウントで月間120コア時間、15GBストレージ)
  • devcontainer.jsonでチーム全体の環境を統一
  • Claude Codeなどの拡張機能も利用可能

こんな方におすすめ:

  • 環境構築の手間を省きたい開発者
  • 複数デバイスから同じ環境にアクセスしたい方
  • チームで一貫した開発環境を共有したいプロジェクト
  • ローカルPCのスペックに制約がある方

注意点:

  • 無料枠を超えると課金される
  • インターネット接続が必須
  • 使わない時はCodespaceを停止して料金を節約しましょう

GitHub Codespacesを活用して、より効率的で快適な開発体験を手に入れましょう!

※ 出典:GitHub Codespaces公式ドキュメント

よくある質問

QGitHub Codespacesとは何ですか?
A
GitHubが提供するクラウドベースの開発環境です。ブラウザまたはVSCodeから直接アクセスでき、リポジトリごとに独立した開発環境を数秒で立ち上げることができます。
Q無料で使えますか?
A
はい、GitHubアカウントには毎月一定の無料利用枠が含まれています。個人アカウントでは月間120コア時間と15GBのストレージが無料で利用できます。
QClaude Codeは動きますか?
A
はい、GitHub Codespaces上でClaude Code(拡張機能)を利用することができます。ただし、拡張機能のインストールや設定が必要です。
Qマシンスペックは変更できますか?
A
はい、2コア・4GB RAMから最大32コア・64GB RAMまで、プロジェクトのニーズに合わせてマシンスペックを選択できます。ただし、スペックが上がると料金も増加します。
Qローカル開発との違いは?
A
ローカル開発では自分のPCのリソースを使いますが、Codespacesはクラウド上の仮想マシンを使用します。環境構築が不要で、どこからでもアクセスでき、チーム全体で一貫した開発環境を共有できる点が大きな違いです。

この記事を書いた人

TK

モリミー

Webエンジニア / テクニカルライター / マーケター

都内で働くWebエンジニア。テクニカルライターをしています。 映画やゲームが好きです。

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