メインコンテンツへスキップ
【年末調整の用語一覧】意味がわからない人向け|書き方もセットで解説

【年末調整の用語一覧】意味がわからない人向け|書き方もセットで解説

公開日
読了目安6

年末調整の書類を渡されたけど、専門用語だらけで何を書けばいいかわからない...。

毎年この時期になると、そんな悩みを抱える会社員は多いのではないでしょうか。

「扶養控除等申告書」「配偶者控除」「生命保険料控除」など、見慣れない言葉ばかりで困りますよね。

この記事では、年末調整でよく出てくる用語の意味と、書類の書き方をセットで解説します。

この記事でわかること - 年末調整の基本用語 - 提出書類に関する用語 - 控除に関する用語と適用条件 - 各書類の書き方のポイント

年末調整とは?基本用語を理解しよう

年末調整(ねんまつちょうせい)

会社が従業員の1年間の所得税を精算する手続きです。

毎月の給与から引かれている所得税は「概算」で計算されています。年末調整では、1年間の正確な所得と控除を計算し、払いすぎていれば還付、不足していれば追加徴収されます。

年末調整のスケジュール | 時期 | やること | |------|---------| | 10月〜11月 | 保険会社から控除証明書が届く | | 11月中旬 | 会社から年末調整の書類を受け取る | | 11月下旬 | 書類を記入して会社に提出 | | 12月 | 会社が計算、還付金は12月〜1月の給与で支給 |

源泉徴収(げんせんちょうしゅう)

給与を支払う会社が、従業員の給与からあらかじめ所得税を差し引いて国に納付する制度です。

毎月の給与明細に「所得税」として記載されている金額がこれにあたります。

源泉徴収票(げんせんちょうしゅうひょう)

1年間の給与総額や源泉徴収された税額が記載された書類。年末調整後に会社から受け取ります。

確定申告や住宅ローンの審査などで必要になる重要な書類です。

提出書類に関する用語

年末調整では複数の書類を提出します。それぞれの用語を理解しましょう。

扶養控除等(異動)申告書

扶養している家族の情報を申告する書類です。正式名称は「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」。

記入項目内容
源泉控除対象配偶者所得が一定以下の配偶者
控除対象扶養親族扶養している16歳以上の親族
障害者本人や扶養親族が障害者の場合
寡婦・ひとり親該当する場合にチェック
書き方のポイント - 扶養親族がいなくても提出が必要 - 配偶者や扶養親族の「所得の見積額」は収入ではなく所得を記入 - マイナンバーの記載が必要(会社の方針による)

基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書

基礎控除、配偶者控除、所得金額調整控除をまとめて申告する書類です。

令和2年から、3つの申告が1枚の用紙にまとまりました。

申告内容対象者
基礎控除全員(所得2,500万円以下)
配偶者控除等配偶者がいる人
所得金額調整控除年収850万円超で一定の条件を満たす人

保険料控除申告書

各種保険料の控除を申告する書類です。正式名称は「給与所得者の保険料控除申告書」。

控除の種類対象
生命保険料控除生命保険、介護医療保険、個人年金保険
地震保険料控除地震保険
社会保険料控除国民年金、国民健康保険など(給与天引き以外)
小規模企業共済等掛金控除iDeCo、小規模企業共済など
必要な添付書類 - 生命保険料控除証明書 - 地震保険料控除証明書 - 国民年金控除証明書(該当者のみ) - iDeCo掛金払込証明書(該当者のみ)

住宅借入金等特別控除申告書

住宅ローン控除を受けるための書類です。

住宅ローン控除の1年目は確定申告が必要ですが、2年目以降は年末調整で申告できます。

控除に関する用語

年末調整で適用できる控除の用語を解説します。

基礎控除(きそこうじょ)

すべての納税者に適用される控除。最大48万円(所得2,400万円以下の場合)。

合計所得金額基礎控除額
2,400万円以下48万円
2,400万円超〜2,450万円以下32万円
2,450万円超〜2,500万円以下16万円
2,500万円超0円

配偶者控除(はいぐうしゃこうじょ)

配偶者の合計所得金額が48万円以下の場合に受けられる控除。最大38万円。

配偶者特別控除(はいぐうしゃとくべつこうじょ)

配偶者の合計所得金額が48万円超〜133万円以下の場合に受けられる控除。

配偶者控除の対象外でも、一定の所得以下なら控除が受けられます。

扶養控除(ふようこうじょ)

扶養している親族(16歳以上)がいる場合に受けられる控除。

区分控除額
一般の控除対象扶養親族(16〜18歳)38万円
特定扶養親族(19〜22歳)63万円
老人扶養親族(70歳以上・同居以外)48万円
老人扶養親族(70歳以上・同居)58万円

生命保険料控除(せいめいほけんりょうこうじょ)

生命保険料を支払った場合に受けられる控除。

保険の種類控除上限(新契約)
一般生命保険料4万円
介護医療保険料4万円
個人年金保険料4万円
合計最大12万円

地震保険料控除(じしんほけんりょうこうじょ)

地震保険料を支払った場合に受けられる控除。最大5万円

社会保険料控除(しゃかいほけんりょうこうじょ)

国民年金や国民健康保険などを自分で支払った場合に受けられる控除。支払額全額が控除対象。

給与から天引きされている社会保険料は自動的に控除されるため、申告不要です。

小規模企業共済等掛金控除

iDeCoや小規模企業共済の掛金に対する控除。掛金全額が控除対象。

  • 掛金全額が所得控除
  • 運用益が非課税
  • 受取時も税制優遇

その他の重要用語

甲欄・乙欄(こうらん・おつらん)

源泉徴収の税額表の区分。

区分対象者税額
甲欄扶養控除等申告書を提出した人(メインの勤務先)通常の税額
乙欄提出していない人(副業先など)高い税額

扶養控除等申告書は1ヶ所にしか提出できないため、副業先では乙欄適用になります。

所得の見積額

年末調整の書類に記入する、1年間の所得の予想額。

「収入」ではなく「所得」を記入する点に注意。給与所得の場合、給与収入から給与所得控除を引いた金額です。

還付(かんぷ)

払いすぎた税金が戻ってくること。年末調整で控除が適用されると、多くの場合還付が発生します。

追加徴収(ついかちょうしゅう)

源泉徴収された税額が不足していた場合、追加で税金を支払うこと。

扶養親族が減った場合や、ボーナスが予想より多かった場合などに発生することがあります。

用語を効率的に覚えるには

年末調整の用語は毎年使うものですが、1年経つと忘れてしまいがちですよね。

効率的に覚えるコツは、日頃から少しずつ税金用語に触れておくことです。

おすすめの学習方法 - 単語帳形式のアプリでスキマ時間に学習 - 年末調整の時期に実際の書類と照らし合わせて復習 - 源泉徴収票が届いたら、各項目の意味を確認

「税金用語をもっと効率的に覚えたい」という方には、単語帳形式で学べるアプリがおすすめです。

1,000単語以上収録で、年末調整だけでなく確定申告や税金全般の知識が身につきます。

よくある質問

年末調整と確定申告の違いは何ですか?
年末調整は会社が従業員の税金を精算する手続きで、確定申告は個人が自分で税務署に申告する手続きです。会社員は年末調整で済むことが多いですが、副業収入がある場合などは確定申告も必要です。
年末調整の書類はいつまでに提出すればいいですか?
一般的に11月中旬〜下旬が締め切りです。会社によって異なるため、人事・総務部門に確認しましょう。

まとめ

まとめ

年末調整用語のポイント - 年末調整は会社が行う所得税の精算手続き - 提出書類は主に3〜4種類 - 控除を正しく申告すれば還付が受けられる - 「収入」と「所得」の違いに注意 - 用語を理解すれば書類の記入がスムーズに

年末調整の用語は一度覚えてしまえば毎年役立ちます。

この記事を参考に、今年の年末調整をスムーズに乗り越えましょう。

【年末調整の用語一覧】意味がわからない人向け|書き方もセットで解説 - 画像1【年末調整の用語一覧】意味がわからない人向け|書き方もセットで解説 - 画像2

よくある質問

Q年末調整と確定申告の違いは何ですか?
A
年末調整は会社が従業員の税金を精算する手続きで、確定申告は個人が自分で税務署に申告する手続きです。会社員は年末調整で済むことが多いですが、副業収入がある場合などは確定申告も必要です。
Q年末調整の書類はいつまでに提出すればいいですか?
A
一般的に11月中旬〜下旬が締め切りです。会社によって異なるため、人事・総務部門に確認しましょう。

この記事を書いた人

TK

モリミー

Webエンジニア / テクニカルライター / マーケター

都内で働くWebエンジニア。テクニカルライターをしています。 映画やゲームが好きです。

あわせて読みたい

こちらの記事もおすすめ