Veed.ioでブラウザだけで動画編集|配信クリップをSNSに最適化する方法
配信後のクリップ作成やSNS用の切り抜き動画の編集に、毎回ヘビーな動画編集ソフトを立ち上げていませんか。Premiere ProやDaVinci Resolveは確かに高機能ですが、5分のクリップを作るためだけに起動するのは時間の無駄です。しかも、これらのソフトはPCスペックへの要求が高く、ノートPCやサブ機では快適に動作しないことも珍しくありません。
そこで注目されているのが、ブラウザだけで本格的な動画編集ができるオンラインツール「Veed.io」です。インストール不要、ブラウザさえあれば即座に動画編集が開始でき、AIによる自動字幕生成、ノイズ除去、背景除去まで備えた次世代の動画編集プラットフォームです。
特に配信者にとって、Veed.ioは「配信クリップのリパーパス(再利用)」において圧倒的な効率性を発揮します。長時間の配信から名場面を切り出し、SNSに最適化されたフォーマットで書き出す一連の作業が、Veed.ioならブラウザ上で完結します。
本記事では、Veed.ioの基本的な使い方から、配信者が特に活用すべきAI機能、SNSプラットフォームごとの最適な書き出し設定まで、実践的なガイドを提供します。
1. Veed.ioとは?ブラウザ動画編集の新潮流
Veed.ioは、2018年にロンドンで設立されたスタートアップが開発したブラウザベースの動画編集プラットフォームです。2026年現在、世界で400万人以上のクリエイターが利用しており、特にSNS向けの短尺動画編集において急速にシェアを拡大しています。
従来の動画編集ソフトとVeed.ioの最大の違いは、全ての処理がクラウド上で行われるという点です。動画のレンダリング(書き出し)もサーバー側で実行されるため、ユーザーのPCスペックに依存せず、低スペックのマシンでも4K動画の編集が可能です。
なぜ配信者にVeed.ioが適しているのか
配信者がVeed.ioを選ぶべき理由は、以下の3つの観点から説明できます。
第一に、配信後の「すぐに」クリップを作りたいという需要に応えられる即時性です。配信が終わってからPremiere Proを起動し、プロジェクトを作成し、素材を読み込み...という手順を踏んでいる間に、視聴者の熱は冷めてしまいます。Veed.ioならブラウザのタブを開くだけで即座に編集を開始できます。
第二に、配信中のサブ機やスマートフォンからでも操作できるマルチデバイス対応です。メインPCで配信しながら、サブ機でリアルタイムにクリップ編集を行い、配信終了直後にSNSに投稿するという運用も可能になります。
第三に、AIによる自動化機能の充実です。字幕の自動生成、無音部分の自動カット、背景ノイズの除去、さらには動画の自動要約まで、配信者が手作業で行っていた作業の大部分をAIが代行してくれます。
| プラン | Free / Basic / Pro / Business |
|---|---|
| 月額料金 | 無料 / 約2,000円 / 約3,500円 / 約7,500円 |
| エクスポート解像度 | 720p / 1080p / 4K / 4K |
| ウォーターマーク | あり / なし / なし / なし |
| クラウドストレージ | 2GB / 10GB / 100GB / 無制限 |
| AI字幕(月間分数) | 60分 / 240分 / 960分 / 無制限 |
| 背景除去 | 不可 / 月10回 / 無制限 / 無制限 |
| ノイズ除去 | 基本 / 基本 / 高品質 / 高品質 |
| 動画の長さ制限 | 10分 / 25分 / 2時間 / 無制限 |
| ブランドキット | 不可 / 不可 / 利用可能 / 利用可能 |
2. Veed.ioの基本操作ガイド
Veed.ioの基本操作を、配信者が最もよく行う「配信クリップの編集」を例にステップバイステップで解説します。
アカウント作成とプロジェクト開始
Veed.ioの公式サイト(veed.io)にアクセスし、Googleアカウントまたはメールアドレスで無料アカウントを作成します。アカウント作成後、ダッシュボードから「新しいプロジェクト」をクリックするだけで、すぐに編集を開始できます。
プロジェクトの作成画面では、最初にアスペクト比を選択します。YouTubeの通常動画なら16:9、YouTube ShortsやTikTokなら9:16、Instagram投稿なら1:1を選びましょう。後からアスペクト比を変更することも可能ですが、最初から正しいサイズを選んでおくと、レイアウト調整の手間が省けます。
素材のインポート
動画素材のインポート方法は複数用意されています。PCからのファイルアップロード、ドラッグ&ドロップ、URLからのインポート、そしてクラウドストレージ(Google Drive、Dropboxなど)からの直接取り込みに対応しています。
配信者がよく使うのは、以下の2つのパターンです。
OBSで録画した配信アーカイブファイルを直接アップロードする方法。この場合、MKVやMP4形式のファイルをそのままドラッグ&ドロップで取り込めます。ファイルサイズが大きい場合は、アップロード中にブラウザの他のタブで作業を続けられるため、待ち時間を有効に使えます。
もう一つは、YouTubeに公開済みの動画URLを入力してインポートする方法です。自分のチャンネルの動画であれば、URLを貼り付けるだけで素材として取り込むことができます。
タイムライン編集の基本
素材がインポートされると、画面下部にタイムラインが表示されます。Veed.ioのタイムラインは、従来の動画編集ソフトと同様の操作感で、カット、トリム、分割、並べ替えなどの基本操作が直感的に行えます。
カット編集は、タイムライン上のクリップを選択し、開始点と終了点をドラッグで調整するだけです。不要な部分を削除する場合は、再生ヘッドを分割したい位置に移動して「S」キーを押すと、クリップが2つに分割されます。不要な方を選択してDeleteキーで削除します。
複数のクリップを並べ替える場合は、タイムライン上でドラッグ&ドロップするだけです。トランジション(場面転換エフェクト)を追加する場合は、クリップとクリップの間にあるアイコンをクリックして、用意されたトランジションの中から選択します。
- スペースキー: 再生 / 一時停止
- S: クリップの分割
- Delete: 選択クリップの削除
- Ctrl + Z(Mac: Cmd + Z): 元に戻す
- Ctrl + C / V: コピー / ペースト
- ←→矢印キー: 1フレーム単位で移動
- Shift + ←→: 10フレーム単位で移動
- Ctrl + S: プロジェクトの保存(自動保存もあり)
これらのショートカットを覚えるだけで、編集速度が大幅に向上します。
3. AI機能を最大限に活用する
Veed.ioの最大の強みは、動画編集の面倒な作業をAIが自動化してくれる点です。2026年版のVeed.ioに搭載されている主要なAI機能を、配信者の視点から解説します。
AI自動字幕生成
Veed.ioのAI字幕機能は、動画内の音声を自動的にテキストに変換し、タイミングに合わせた字幕を生成します。対応言語は100以上で、日本語の認識精度も大幅に向上しています。
使い方は非常にシンプルです。動画をインポートしたら、左メニューから「字幕」を選択し、「自動字幕」をクリック。言語を「日本語」に設定して「生成」ボタンを押すだけです。数分で動画全体の字幕が自動生成されます。
生成された字幕は、テキストの修正、タイミングの調整、フォント・色・サイズのカスタマイズが可能です。特に注目すべきは「字幕スタイル」の機能で、YouTuberやTikTokerの間で人気の「カラオケスタイル」(発話に合わせて文字がハイライトされるスタイル)もワンクリックで適用できます。
配信者にとって重要なのは、この機能が長時間の配信アーカイブにも対応している点です。2時間の配信動画でも、AI字幕はクラウド上で処理されるため、PCに負荷をかけずに字幕生成が完了します。
AIノイズ除去
配信環境では、キーボードのタイピング音、マウスのクリック音、エアコンの動作音、外の環境音など、様々なノイズが録音に含まれがちです。Veed.ioのAIノイズ除去機能は、これらのノイズを自動で検出し、音声を維持したまま除去します。
操作は「オーディオ」メニューから「ノイズ除去」を選択して有効にするだけです。Pro版では高品質モードが利用でき、より精密なノイズ除去が可能です。ゲーム実況のクリップでゲーム音と実況音声が混在している場合でも、実況の声を明瞭に保ったままバックグラウンドノイズだけを除去できます。
AI背景除去(グリーンスクリーン不要)
グリーンスクリーンなしで、動画内の人物の背景をリアルタイムに除去する機能です。配信者が顔出しクリップを作る際に、自室の背景を隠してゲーム画面やブランドカラーの背景に差し替えたい場合に非常に便利です。
Veed.ioの背景除去は深層学習モデルをベースにしており、髪の毛や指の隙間など、従来は切り抜きが難しかった部分もかなり正確に処理されます。除去後の背景には、単色、画像、動画、あるいは別のクリップを配置できます。
Magic Cut(AI自動カット)
長い動画から重要な部分だけを自動的に抽出する機能です。配信アーカイブのような長時間の動画を入力すると、AIが音声のテンションの変化、チャットの盛り上がり、視覚的な変化などを分析し、ハイライトシーンを自動的にピックアップしてくれます。
完全に自動化されるわけではありませんが、2時間の配信から10分のハイライト動画を作る際の「下準備」として使うと、手動で全編を見返す手間が大幅に削減されます。AIがピックアップしたシーンを確認し、不要なものを削除、必要なものを追加するだけでハイライト動画が完成します。
AI動画要約
動画の内容をAIが解析し、テキストベースの要約を生成する機能です。この要約は動画の説明文として使えるだけでなく、SNS投稿時のキャプションの素案としても活用できます。
配信者の活用例としては、配信アーカイブの概要欄に自動生成した要約を貼り付けたり、切り抜きクリップをSNSに投稿する際の説明文として使用したりするケースがあります。
- インストール不要、ブラウザだけで即座に動画編集を開始できる
- PCスペックに依存しないクラウドベースのレンダリング
- AI字幕生成の精度が高く、日本語にも対応
- 配信アーカイブからのハイライト自動抽出で編集時間を大幅短縮
- 各SNSのアスペクト比に対応したプリセットが用意されている
- 複数デバイスからアクセスでき、外出先でも編集が可能
- 無料プランではウォーターマーク(透かし)が入る
- 安定したインターネット回線が必須(オフラインでは使用不可)
- 高度なカラーグレーディングやエフェクトはPremiere Proに及ばない
- 大容量ファイルのアップロードに時間がかかることがある
- マルチトラック編集の柔軟性はデスクトップソフトに比べて制限がある
4. 配信クリップをSNSに最適化するワークフロー
配信者にとって、長時間の配信コンテンツをSNS向けの短尺動画にリパーパス(再利用)することは、チャンネル成長の最も効率的な戦略の一つです。一度の配信から複数のSNS向けコンテンツを生み出すことで、労力対効果を最大化できます。
ここでは、Veed.ioを使った配信クリップのSNS最適化ワークフローを、プラットフォームごとに解説します。
共通の準備:配信アーカイブからクリップを抽出
まず、配信アーカイブ全体をVeed.ioにインポートします。次にMagic Cut機能でハイライトシーンを自動抽出するか、手動でタイムラインを確認して切り出したいシーンをマークします。
切り出すシーンの選び方のポイントは、以下の通りです。
感情の起伏が大きいシーン(大笑い、驚き、悔しがるなど)は、SNSで最もシェアされやすいコンテンツです。神プレイや奇跡的な瞬間は、リプレイ価値が高くエンゲージメントを生みやすいです。面白いコメントやリアクションが含まれるシーンは、共感を呼びやすくコメント欄が盛り上がります。
クリップの長さは、投稿先のプラットフォームに合わせて調整しますが、SNS全般で最もエンゲージメントが高い長さは30秒から60秒の範囲です。
YouTube Shorts向け最適化
YouTube Shortsは9:16の縦型フォーマットで、60秒以内の動画です。Veed.ioでの最適化手順は以下の通りです。
まず、アスペクト比を9:16に変更します。Veed.ioの「キャンバスサイズ」設定で「YouTube Shorts」プリセットを選択すると、自動的に1080x1920ピクセルの縦型キャンバスが設定されます。
横型(16:9)で撮影された配信映像を縦型に変換する場合、そのままリサイズすると上下に大きな余白(黒帯)ができてしまいます。Veed.ioでは、配信映像を上半分に配置し、下半分にはAI字幕やリアクションテキスト、チャット欄のスクリーンショットなどを配置する「二分割レイアウト」がおすすめです。
字幕は必ず追加しましょう。YouTube Shortsは音声オフで視聴されることが多く、字幕がないと内容が伝わりません。Veed.ioのAI字幕機能で自動生成し、フォントサイズを大きめ(画面幅の5%以上)に設定します。
TikTok向け最適化
TikTokも9:16の縦型ですが、YouTube Shortsとは異なるポイントがあります。TikTokでは動画の最初の1秒が極めて重要です。視聴者は高速でスワイプするため、冒頭で興味を引けなければ即座にスキップされます。
Veed.ioでのTikTok最適化のポイントとして、まず冒頭にフックを配置します。動画の最もインパクトのある瞬間を冒頭に持ってくる「フック・ファースト」の構成にします。Veed.ioのタイムラインでクリップを分割し、クライマックスのシーンを先頭に移動させましょう。
次に、テキストオーバーレイを追加します。「この後とんでもないことが...」のようなフックテキストを画面上部に配置し、視聴者の興味を引きます。Veed.ioのテキスト機能で、アニメーション付きのテキストを簡単に追加できます。
音楽の追加も効果的です。TikTokではトレンドの楽曲を使用することでリーチが拡大します。ただし、TikTokアプリ内で楽曲を追加する方が最新のトレンド楽曲を利用できるため、Veed.ioでは映像の編集と字幕追加に集中し、楽曲はTikTokアプリ上で追加するのが効率的です。
X(旧Twitter)向け最適化
Xの動画は16:9(横型)、1:1(正方形)、9:16(縦型)のいずれも投稿可能ですが、タイムラインでの視認性を考慮すると、1:1の正方形が最も効果的です。フィードをスクロールする際に、正方形動画は横型動画よりも画面占有率が高くなるためです。
動画の長さは、Xでは2分20秒まで投稿可能ですが、エンゲージメントが最も高いのは15秒から45秒の範囲です。配信のベストモーメントを凝縮した短いクリップが、リツイートやいいねを最も集めやすいです。
Veed.ioでのX向け最適化では、アスペクト比を1:1に設定し、配信映像のクロップ位置を調整して重要な要素(顔やゲーム画面の重要部分)が中央に来るようにします。字幕は大きめのフォントで、背景に半透明のボックスをつけて視認性を確保します。
Instagram Reels向け最適化
Instagram Reelsは9:16の縦型で、最大90秒の動画です。Instagramは視覚的な美しさが重視されるプラットフォームのため、Veed.ioのフィルター機能を活用してビジュアルの品質を高めましょう。
Veed.ioのカラー調整機能で、彩度を若干上げ、コントラストを強調すると、Instagram上で映える動画になります。また、Instagramでは音声オフでの視聴が特に多いため、字幕は必須です。
| SNS | アスペクト比 | 推奨長さ | 解像度 | 字幕 |
|---|---|---|---|---|
| YouTube Shorts | 9:16 | 30-60秒 | 1080x1920 | 推奨 |
| TikTok | 9:16 | 15-60秒 | 1080x1920 | 推奨 |
| X(旧Twitter) | 1:1 | 15-45秒 | 1080x1080 | 必須 |
| Instagram Reels | 9:16 | 15-60秒 | 1080x1920 | 必須 |
| Instagram投稿 | 1:1 | 15-60秒 | 1080x1080 | 推奨 |
全プラットフォーム共通で、解像度は1080p以上を推奨します。
5. 配信者のためのVeed.io活用テクニック集
基本操作とSNS最適化の方法を理解したところで、さらに一歩踏み込んだVeed.ioの活用テクニックを紹介します。これらのテクニックを使いこなすことで、クリップの品質と制作効率をさらに向上させることができます。
テクニック1:「切り抜き師」スタイルの字幕演出
人気の切り抜きチャンネルが使っている字幕演出を、Veed.ioで再現する方法です。ポイントは以下の3つです。
まず、話者ごとに字幕の色を変えます。Veed.ioの字幕編集画面では、個別の字幕セグメントごとに色を変更できます。メインの配信者は白、ゲストは黄色のように色分けすると、誰が話しているか一目でわかります。
次に、強調したい単語を太字や大きいフォントにします。Veed.ioでは字幕テキスト内の特定の単語を選択して、フォントサイズや色を個別に変更できます。「これは神プレイだ!」の「神」だけを赤色で大きくする、といった演出が可能です。
そして、効果音に合わせてテキストエフェクトを追加します。爆発音や歓声などのタイミングで、画面に「ドーン!」「すごい!」のようなテキストオーバーレイを配置すると、視覚的なインパクトが増します。
テクニック2:ピクチャー・イン・ピクチャー
ゲーム実況のクリップで、ゲーム画面と配信者のウェブカメラ映像を合成するピクチャー・イン・ピクチャー(PIP)レイアウトをVeed.ioで作成できます。
ゲーム画面をメインのフルサイズで配置し、ウェブカメラの映像をVeed.ioの「レイヤー」機能で上に重ねます。ウェブカメラ映像のサイズと位置を調整し、画面の隅(通常は右下か左下)に配置します。背景除去機能を使ってウェブカメラの背景を透明にすると、よりスタイリッシュな見た目になります。
テクニック3:テンプレート化による量産体制
毎回同じスタイルのクリップを作成する場合、Veed.ioのテンプレート機能を活用して効率化しましょう。
まず、理想的なレイアウト(字幕のスタイル、テキストオーバーレイ、ブランドロゴの位置など)を含むプロジェクトを作成します。このプロジェクトをテンプレートとして保存します。次回以降は、テンプレートを複製して動画素材だけを差し替えるだけで、統一感のあるクリップが素早く完成します。
チャンネルのイントロやアウトロも、テンプレートに含めておくと便利です。毎回のクリップに自動的にブランドイントロが付くようになり、チャンネルの認知度向上にも貢献します。
テクニック4:自動翻訳で海外視聴者にリーチ
Veed.ioのAI翻訳機能を使えば、日本語の配信クリップに英語やその他の言語の字幕を自動で追加できます。海外の視聴者にリーチしたい配信者にとって、この機能は非常に価値があります。
特に、ゲーム実況やVTuber活動では海外からの需要が高まっており、英語字幕付きのクリップをSNSに投稿することで、グローバルなファンベースを構築できる可能性があります。
翻訳の精度は完璧ではないため、重要な動画では手動での確認と修正をおすすめしますが、大量のクリップを処理する場合は、AI翻訳をベースにして大きなミスだけを修正するアプローチが効率的です。
テクニック5:Veed.ioとCanvaの連携
Veed.ioで編集した動画のサムネイルは、Canvaで作成するのがおすすめです。Veed.ioでクリップの書き出しが完了したら、動画の最も印象的なフレームをスクリーンショットとして保存し、Canvaに取り込んでサムネイルのベース画像として使用します。
Canvaで作成したブランドロゴやチャンネルアイコンを、Veed.ioのウォーターマーク機能で動画に重ねることもできます。両ツールを組み合わせることで、動画の編集から投稿用画像の作成まで、全てブラウザ上で完結するワークフローが実現します。
6. Veed.ioと他の動画編集ツールの比較
Veed.ioは万能ではありません。ここでは、配信者がよく使う他の動画編集ツールとの比較を通じて、Veed.ioが最適な場面とそうでない場面を明確にします。
Veed.io vs Premiere Pro
Adobe Premiere Proは業界標準の動画編集ソフトで、機能の幅と深さではVeed.ioを圧倒します。しかし、月額約3,000円の料金、高いPCスペック要件、急な学習曲線を考えると、全ての配信者に最適とは言えません。
Premiere Proが適しているのは、30分以上の長尺動画の編集、複雑なカラーグレーディング、高度なエフェクトやモーショングラフィックスが必要な場合です。一方、5分以内のSNSクリップの量産、簡単なカットと字幕追加、外出先での緊急編集にはVeed.ioの方が効率的です。
結論として、メインの動画編集にはPremiere Pro、サブのクリップ編集にはVeed.ioという「二刀流」が、多くの配信者にとって最適な組み合わせです。
Veed.io vs CapCut
CapCutはTikTokを運営するByteDance社が提供する無料の動画編集ツールで、特にショート動画の編集に強みがあります。デスクトップアプリ版とブラウザ版があり、Veed.ioと競合する部分が多いです。
CapCutの利点は、完全無料でウォーターマークなしの書き出しが可能なことと、TikTokとの連携が圧倒的に強いことです。一方、Veed.ioの利点は、AI機能(特にノイズ除去と字幕)の品質が高いことと、チーム機能やブランドキットなどのビジネス向け機能が充実していることです。
TikTokをメインのプラットフォームとしている配信者ならCapCut、複数のSNSに横展開する配信者ならVeed.ioがそれぞれおすすめです。
Veed.io vs Descript
Descriptはテキストベースの動画編集を特徴とするツールで、音声の文字起こしをベースに動画を編集するアプローチが独創的です。「テキストを編集するように動画を編集する」というコンセプトは、トーク中心のコンテンツに最適です。
Descriptが優れているのは、長時間のポッドキャストやインタビュー動画の編集です。不要な発言をテキスト上で削除するだけで、対応する動画部分も自動でカットされます。一方、Veed.ioは視覚的な編集とSNS向けの最適化に強みがあります。
7. 実践ケーススタディ:配信クリップのリパーパス戦略
ここでは、実際の配信活動におけるVeed.ioを使ったコンテンツリパーパスの具体的な戦略を解説します。
ケース:3時間のゲーム配信からのコンテンツ展開
ある配信者が3時間のゲーム実況配信を行ったとします。この一度の配信から、以下のようにVeed.ioを使って複数のコンテンツを生み出します。
まず、配信アーカイブをVeed.ioにアップロードし、Magic Cut機能でハイライトシーンを抽出します。AIが抽出した候補から、最も面白い5-7シーンを選択します。
選択したシーンから、以下のコンテンツを作成します。
YouTube向けに、ハイライトまとめ動画(10分程度)を作成します。16:9のアスペクト比で、選択したシーンをつなぎ合わせ、トランジションとBGMを追加します。AI字幕を生成し、重要な場面にはテキストオーバーレイで強調を加えます。
YouTube Shorts向けに、最も面白い2-3シーンをそれぞれ30-60秒の縦型ショート動画に変換します。9:16にリサイズし、字幕を大きめに設定します。
TikTok向けに、最もバイラルしそうな1-2シーンを、フック・ファーストの構成で15-30秒に編集します。冒頭に「この後衝撃の展開...」のようなフックテキストを追加します。
X向けに、15秒程度のベストモーメントを1:1の正方形で切り出し、テキストの説明と一緒に投稿します。
このように、一度の3時間配信から、最低でも5-8本のSNSコンテンツを生み出すことができます。Veed.ioのアスペクト比変換機能とテンプレートを活用すれば、この全ての作業を1-2時間で完了できます。
週間コンテンツカレンダーの例
週3回配信する場合のコンテンツカレンダーを以下のように組み立てます。
配信日(月・水・金)には、配信終了後30分以内にVeed.ioでベストシーンを1つ抽出し、X(旧Twitter)に速報クリップとして投稿します。
翌日(火・木・土)には、前日の配信からYouTube Shorts用とTikTok用のクリップを2-3本作成して投稿します。
週末には、その週の配信からハイライトまとめ動画を作成し、YouTube本編として投稿します。
この運用により、週3回の配信から毎日何かしらのコンテンツをSNSに投稿できる体制が整います。コンテンツの種まきが増えることで、新規視聴者の流入経路が大幅に拡大します。
8. Veed.ioの今後の展望と配信者へのアドバイス
ブラウザベースの動画編集ツールは、今後さらに進化が加速することが予想されます。Veed.ioのロードマップからは、以下のような方向性が見えてきます。
リアルタイム共同編集機能の強化が予定されており、複数のメンバーが同時に同じプロジェクトを編集できるようになります。これは、チームで切り抜きチャンネルを運営している配信者にとって大きなメリットです。
AIによる動画要約と自動編集の精度向上も進んでおり、将来的には「配信アーカイブをアップロードするだけで、完成度の高いハイライト動画が自動生成される」レベルに達する可能性があります。
また、APIの公開により、OBSなどの配信ソフトとの直接連携が実現すれば、配信終了後に自動でクリップが生成・投稿されるワークフローも現実のものになるかもしれません。
まとめ
Veed.ioでブラウザ動画編集のまとめVeed.ioは、インストール不要でブラウザだけで本格的な動画編集ができるクラウドベースのプラットフォームです。配信者にとっては、配信クリップのSNS向けリパーパスにおいて圧倒的な効率性を発揮します。
AI自動字幕、ノイズ除去、背景除去、Magic Cutなどの機能を活用することで、3時間の配信から複数のSNS向けクリップを1-2時間で量産できます。各SNSのアスペクト比に対応したプリセットと、テンプレートの活用で、一貫したブランドイメージを保ちながらの横展開が可能です。
Premiere Proのような高機能ソフトの代替ではなく、「SNSクリップの量産」という特定の用途において併用するのが最も効果的な活用法です。無料プランからスタートして、ウォーターマークが気になるようであればBasicプラン以上に移行することをおすすめします。
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