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【個人事業主1年目】知っておくべき税金用語ガイド|開業から確定申告まで

【個人事業主1年目】知っておくべき税金用語ガイド|開業から確定申告まで

公開日
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個人事業主として独立したけど、税金のことが何もわからない...。

そんな不安を抱えている1年目の個人事業主は多いのではないでしょうか。

会社員時代は税金のことを考える必要がなかったのに、個人事業主になると「開業届」「確定申告」「青色申告」など、知らない言葉ばかり。

この記事では、個人事業主1年目が知っておくべき税金用語を、開業から確定申告までの流れに沿って解説します。

この記事でわかること - 開業時に必要な届出と用語 - 日々の経理で使う用語 - 確定申告に関する用語 - 税金の種類と納付スケジュール

【開業時】届出に関する用語

個人事業主としてスタートするとき、まず理解すべき用語を解説します。

開業届(かいぎょうとどけ)

正式名称は「個人事業の開業・廃業等届出書」。事業を始めたことを税務署に届け出る書類です。

項目内容
提出先納税地の税務署
提出期限事業開始から1ヶ月以内
届出方法持参、郵送、e-Tax
開業届を出すメリット - 青色申告ができるようになる - 屋号で銀行口座を開設できる - 事業者としての証明になる

青色申告承認申請書

青色申告をするために必要な届出書類です。

項目内容
提出先納税地の税務署
提出期限開業から2ヶ月以内(または青色申告したい年の3月15日まで)

1年目から青色申告をしたい場合は、開業届と一緒に提出しましょう。

屋号(やごう)

事業の名称のこと。「〇〇デザイン事務所」「△△商店」など。

屋号は必須ではありませんが、あると請求書や名刺に使えて便利です。

納税地(のうぜいち)

税金を納付する場所の基準となる住所。通常は自宅の住所です。

事業所が別にある場合は、事業所を納税地にすることもできます。

【日々の経理】帳簿・経費に関する用語

個人事業主は日々の取引を記録する必要があります。経理に関する用語を覚えましょう。

帳簿(ちょうぼ)

事業のお金の出入りを記録するものです。確定申告の基礎資料になります。

帳簿の種類内容
仕訳帳すべての取引を日付順に記録
総勘定元帳勘定科目ごとに取引を集計
現金出納帳現金の出入りを記録
売掛帳売掛金(未回収の売上)を管理
買掛帳買掛金(未払いの仕入)を管理

複式簿記(ふくしきぼき)

取引を「借方」と「貸方」の両面から記録する方法です。

青色申告で最大65万円の控除を受けるには、複式簿記での記帳が必要です。

経費(けいひ)

事業のために使ったお金のこと。収入から経費を引いた金額が「所得」になります。

経費の例勘定科目
インターネット代通信費
仕事用の文房具消耗品費
取引先への交通費旅費交通費
仕事に関連する書籍新聞図書費
自宅兼事務所の家賃(一部)地代家賃

家事按分(かじあんぶん)

自宅を事務所として使っている場合、家賃や光熱費を仕事用とプライベート用に分けることです。

例えば、自宅の30%を仕事スペースとして使っているなら、家賃の30%を経費にできます。

売掛金(うりかけきん)

商品やサービスを提供したけど、まだ代金を受け取っていない金額のこと。

請求書を発行してから入金されるまでの間、「売掛金」として記録します。

買掛金(かいかけきん)

商品やサービスを受け取ったけど、まだ代金を支払っていない金額のこと。

帳簿をつけるコツ - 毎日(または毎週)こまめに記録 - レシートや領収書は必ず保管 - 会計ソフトやアプリを活用する

【確定申告】申告に関する用語

1年目の締めくくり、確定申告に関する用語を解説します。

確定申告(かくていしんこく)

1年間の所得と税額を計算し、税務署に申告する手続きです。

項目内容
対象期間1月1日〜12月31日
申告期間翌年2月16日〜3月15日
申告方法e-Tax、郵送、税務署窓口

青色申告(あおいろしんこく)

一定の要件を満たすと受けられる優遇措置がある申告方法です。

  • 最大65万円の特別控除
  • 赤字を3年間繰り越せる
  • 家族への給与を経費にできる(専従者給与)
  • 30万円未満の資産を一括経費にできる

白色申告(しろいろしんこく)

青色申告の届出をしていない場合の申告方法です。

手続きは簡単ですが、青色申告のような控除はありません。

事業所得(じぎょうしょとく)

事業から得た所得のこと。収入から経費を引いた金額です。

事業所得 = 収入 − 経費

青色申告特別控除(あおいろしんこくとくべつこうじょ)

青色申告をすることで受けられる控除です。

控除額条件
65万円複式簿記 + e-Tax(または電子帳簿保存)
55万円複式簿記のみ
10万円簡易な帳簿

青色申告決算書(あおいろしんこくけっさんしょ)

青色申告をする際に、確定申告書と一緒に提出する書類です。

1年間の収支をまとめた「損益計算書」と「貸借対照表」が含まれます。

【税金】納付する税金の種類

個人事業主が納める主な税金を理解しましょう。

所得税(しょとくぜい)

所得(利益)にかかる国税です。確定申告で計算し、申告期限までに納付します。

累進課税で、所得が多いほど税率が高くなります(5%〜45%)。

住民税(じゅうみんぜい)

住んでいる自治体に納める地方税です。

確定申告をすると、自動的に住民税も計算されます。納付は翌年6月から。

個人事業税(こじんじぎょうぜい)

事業所得が290万円を超えると課税される地方税です。

業種によって税率が異なります(3%〜5%)。

消費税(しょうひぜい)

商品やサービスの取引にかかる税金です。

1年目は基本的に「免税事業者」となり、消費税の納税義務はありません。ただし、課税売上が1,000万円を超えると、翌々年から課税事業者になります。

インボイス制度に注意 2023年10月から始まったインボイス制度により、免税事業者のままだと取引先が仕入税額控除を受けられなくなります。取引先との関係を考慮して、インボイス登録の要否を検討しましょう。

1年目の税金スケジュール

個人事業主1年目の税金スケジュールを把握しておきましょう。

時期やること
開業時開業届・青色申告承認申請書を提出
日々帳簿をつける、領収書を保管
12月年末までの経費を計上、帳簿を締める
1月確定申告の準備開始
2月16日〜3月15日確定申告・所得税の納付
6月〜住民税の納付開始
8月・11月個人事業税の納付(該当者のみ)

用語を効率的に覚えるには

個人事業主として活動していくには、税金用語の理解が欠かせません

用語がわかれば、確定申告がスムーズになり、節税の選択肢も広がります。

おすすめの学習方法 - 単語帳アプリでスキマ時間に学習 - 実際の帳簿や申告書と照らし合わせて復習 - わからない用語はその都度調べる

税金用語を効率的に覚えるなら、単語帳形式のアプリがおすすめです。

1,000単語以上収録で、開業から確定申告まで必要な知識が身につきます。

よくある質問

個人事業主になったら最初に何をすればいいですか?
まず税務署に「開業届」を提出しましょう。青色申告をする場合は「青色申告承認申請書」も一緒に提出します。開業から2ヶ月以内が期限です。
個人事業主1年目は消費税を払う必要がありますか?
基本的に1年目は免税事業者となるため、消費税の納税義務はありません。ただし、インボイス登録をした場合は消費税の申告・納付が必要になります。

まとめ

まとめ

個人事業主1年目の税金ポイント - 開業届と青色申告承認申請書は早めに提出 - 日々の帳簿づけを習慣化する - 経費と家事按分を正しく理解する - 確定申告は2月16日〜3月15日 - 青色申告で最大65万円の控除を活用

個人事業主1年目は、税金のことで戸惑うことも多いでしょう。

でも、基本的な用語を覚えておけば、確定申告も怖くありません。

この記事を参考に、税金の基礎知識を身につけて、1年目を乗り越えましょう。

【個人事業主1年目】知っておくべき税金用語ガイド|開業から確定申告まで - 画像1【個人事業主1年目】知っておくべき税金用語ガイド|開業から確定申告まで - 画像2

よくある質問

Q個人事業主になったら最初に何をすればいいですか?
A
まず税務署に「開業届」を提出しましょう。青色申告をする場合は「青色申告承認申請書」も一緒に提出します。開業から2ヶ月以内が期限です。
Q個人事業主1年目は消費税を払う必要がありますか?
A
基本的に1年目は免税事業者となるため、消費税の納税義務はありません。ただし、インボイス登録をした場合は消費税の申告・納付が必要になります。

この記事を書いた人

TK

モリミー

Webエンジニア / テクニカルライター / マーケター

都内で働くWebエンジニア。テクニカルライターをしています。 映画やゲームが好きです。

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