【2026年最新】NVIDIA DLSS 4.5徹底解説|RTX 50シリーズで6倍フレーム生成が配信に与える影響
- DLSS 4.5の新機能と従来バージョンとの違い
- Multi Frame Generationで6倍フレーム生成の仕組み
- 配信中のFPS向上と画質への影響
- OBSでの最適設定と注意点
- RTX 50シリーズの性能をフル活用するための配信設定
「ゲーム配信中にFPSが落ちて、カクカクした映像を視聴者に届けてしまっている...」
多くのゲーム配信者が直面するこの悩みに、NVIDIAが強力な解決策を提示しました。DLSS 4.5です。
2026年春にアップデートが予定されているDLSS 4.5は、RTX 50シリーズのハードウェア性能をフル活用し、最大6倍のフレーム生成を可能にする次世代のAIグラフィックス技術です。これにより、4Kレイトレーシング有効の超高負荷環境でも、配信しながら滑らかなゲームプレイを維持できるようになります。
この記事では、DLSS 4.5の技術的な仕組みから、配信者が知っておくべき実践的な設定方法まで、徹底的に解説します。
DLSSの進化の歴史
DLSS 1.0からDLSS 4.5まで
NVIDIAのDLSS(Deep Learning Super Sampling)は、2018年のRTX 20シリーズとともに登場して以来、急速な進化を遂げてきました。まずはその歴史を簡単に振り返りましょう。
| DLSS 1.0(2018年) | AIアップスケーリング(ゲーム固有のモデル、画質に課題) |
|---|---|
| DLSS 2.0(2020年) | 汎用AIモデルに進化、画質が大幅改善 |
| DLSS 3.0(2022年) | Frame Generation追加(1フレーム生成)RTX 40以降 |
| DLSS 3.5(2023年) | Ray Reconstruction追加(レイトレノイズ除去AI) |
| DLSS 4.0(2025年1月) | Multi Frame Generation(最大4倍生成)RTX 50以降 |
| DLSS 4.5(2026年春) | 6倍フレーム生成、改良型MFG、画質向上 |
DLSSの進化の方向性は明確です。AIの力でGPUの処理負荷を軽減し、高画質かつ高フレームレートを両立すること。そしてDLSS 4.5は、その最新到達点です。
DLSS 4.0で何が変わったか
DLSS 4.5を理解するには、まずDLSS 4.0の革新を知る必要があります。
DLSS 4.0で導入されたMulti Frame Generation(MFG)は、従来のDLSS 3.0が1フレームしか生成できなかったのに対し、最大3フレーム(合計4倍)を同時に生成する技術です。
具体的には、GPUが実際にレンダリングした1フレームに対して、AIが前後のフレーム情報を分析し、中間フレームを最大3つ生成します。これにより、例えば30fpsでレンダリングされたゲームが、見かけ上120fpsで表示されるようになりました。
RTX 50シリーズのBlackwellアーキテクチャに搭載された第5世代Tensorコアと、専用のOptical Flow Acceleratorが、このリアルタイム処理を可能にしています。
DLSS 4.5の新機能を徹底解剖
6倍フレーム生成の仕組み
DLSS 4.5の最大の目玉は、最大6倍のフレーム生成です。GPUがレンダリングした1フレームから、AIが5つの中間フレームを生成します。
例えば、4K・レイトレーシング最高設定で実質20fpsしか出ない超高負荷のゲームでも、DLSS 4.5を有効にすれば120fps相当の滑らかな映像が得られます。
しかし、単純にフレームを増やすだけでは画質や遅延の問題が発生します。DLSS 4.5では、以下の3つの改良によってこれらの課題を解決しています。
改良点1:予測アルゴリズムの進化
DLSS 4.5では、AIモデルのモーション予測精度が大幅に向上しています。従来のDLSS 4.0では、高速に動くオブジェクト(爆発エフェクト、高速移動する敵キャラなど)で「ゴースト現象」(残像のようなアーティファクト)が発生することがありました。
DLSS 4.5では、Transformer(トランスフォーマー)ベースの新しいAIアーキテクチャを採用。より広い範囲のフレーム情報を参照することで、高速な動きや複雑なパーティクルエフェクトでも正確なフレーム生成が可能になっています。
改良点2:適応的フレーム生成
DLSS 4.5のもう一つの重要な改良が、Adaptive Frame Generation(適応的フレーム生成)です。
これにより、常に6倍のフレーム生成を行うのではなく、必要な場面で必要な分だけフレームを生成するインテリジェントな動作が実現しています。配信中のGPU負荷が安定するため、配信とゲームの両立にも大きなメリットがあります。
改良点3:Super Resolution 2.0
DLSS 4.5では、AIアップスケーリング機能であるSuper Resolutionも2.0に進化しています。
| テンポラル安定性 | 前バージョン比40%向上(チラつき・ジッター減少) |
|---|---|
| テクスチャ精度 | 細かいテクスチャの再現性が向上 |
| パフォーマンスモード | 4倍アップスケーリング時の画質がネイティブ品質に近づく |
| 互換性 | RTX 20/30/40/50シリーズ全対応 |
| VRAM効率 | 使用メモリ15%削減 |
特に注目すべきは、パフォーマンスモード(4倍アップスケーリング)の画質改善です。720p相当の内部解像度から4Kにアップスケーリングした場合でも、ネイティブ4Kとほぼ見分けがつかないレベルの品質を実現しています。
配信者への影響:ゲーム配信が劇的に変わる
ここからは、DLSS 4.5がゲーム配信者にとってどのような意味を持つのか、具体的に解説します。
配信中のFPS問題が解消される
ゲーム配信において、最大の悩みの一つが「配信ソフトの負荷でゲームのFPSが落ちる」ことです。OBS StudioやStreamlabsといった配信ソフトは、ゲーム映像のエンコードにGPUリソースを使用するため、ゲーム自体のパフォーマンスに影響を与えます。
DLSS 4.5では、フレーム生成をTensorコアとOptical Flow Acceleratorが担当し、従来のCUDAコアやレンダリングパイプラインとは独立して動作します。つまり、DLSS 4.5によるフレーム生成は、NVENCエンコーダーやゲームのレンダリングとリソースの競合が少ないのです。
- 4K・レイトレーシング有効でも配信中に120fps以上を維持可能
- NVENCエンコーダーとの組み合わせでGPU負荷を分散
- 従来は4K配信で60fpsが限界だったシーンでも高FPSを実現
- 配信画質(ビットレート)を落とさずにゲームパフォーマンスを維持
- 1台のPCでゲーム+配信の「1PC配信」がさらに実用的に
OBSの設定と注意点
ただし、DLSS 4.5のMulti Frame Generation使用時には、OBSの設定にいくつかの注意点があります。
特に重要なのがキャプチャ方式です。DLSS 4.5のMFGで生成されたフレームは、ゲームの描画パイプラインの最終段で合成されるため、ゲームキャプチャ方式を使用すれば正しく取得できます。ウィンドウキャプチャでは生成フレームが取りこぼされる可能性があるため、注意が必要です。
具体的な設定例
配信者がDLSS 4.5を最大限活用するための推奨設定をまとめます。
| DLSS Super Resolution | バランスモード or クオリティモード |
|---|---|
| DLSS Frame Generation | Auto(適応的フレーム生成) |
| DLSS Ray Reconstruction | ON |
| NVIDIA Reflex | ON + Boost |
| OBSキャプチャ方式 | ゲームキャプチャ |
| OBSエンコーダー | NVENC HEVC(H.265) |
| 出力解像度 | 1920x1080(配信)/ ゲームは4K |
| フレームレート | 60fps(配信出力) |
| ビットレート | 6000〜8000kbps(Twitch)/ 12000〜15000kbps(YouTube) |
ゲーム自体は4Kで表示し、配信の出力解像度は1080pに設定するのがベストバランスです。ゲーム画面は高解像度で楽しみつつ、配信はビットレート効率の良い1080pで出力することで、GPU負荷と帯域幅のバランスを取ります。
RTX 50シリーズのDLSS 4.5対応状況
GPU別の対応機能
RTX 50シリーズの各GPUにおける、DLSS 4.5機能の対応状況を整理します。
| RTX 5090 | MFG 6倍対応・SR 2.0・Ray Reconstruction・Reflex 2 |
|---|---|
| RTX 5080 | MFG 6倍対応・SR 2.0・Ray Reconstruction・Reflex 2 |
| RTX 5070 Ti | MFG 4倍対応・SR 2.0・Ray Reconstruction・Reflex 2 |
| RTX 5070 | MFG 4倍対応・SR 2.0・Ray Reconstruction・Reflex 2 |
| RTX 5060 Ti | MFG 3倍対応(予想)・SR 2.0・Ray Reconstruction・Reflex 2 |
| RTX 5060 | MFG 2倍対応(予想)・SR 2.0・Ray Reconstruction・Reflex 2 |
旧世代GPUでの対応
DLSS 4.5の恩恵は、RTX 50シリーズだけのものではありません。
| RTX 40シリーズ | SR 2.0対応・Ray Reconstruction対応・MFGは非対応(従来のFG 1倍のみ) |
|---|---|
| RTX 30シリーズ | SR 2.0対応・Ray Reconstruction対応・FG非対応 |
| RTX 20シリーズ | SR 2.0対応・FG/MFG非対応・RR非対応 |
| GTX シリーズ | DLSS非対応 |
Super Resolution 2.0のアップスケーリング画質改善は、RTX 20シリーズ以降のすべてのRTXグラフィックスカードで恩恵を受けられます。RTX 40シリーズユーザーも、SR 2.0とRay Reconstructionの改善により、既存の環境で画質向上が見込めます。
対応ゲームと今後の展開
2026年春時点での対応ゲーム
DLSS 4.5は、既存のDLSS 4.0対応ゲームにドライバーアップデートで順次対応が進む見込みです。
NVIDIAによると、DLSS 4.5リリース時点で100タイトル以上がMFG対応する予定とされています。DLSS対応ゲームは累計700タイトル以上あり、SR 2.0のアップスケーリング改善はそれらすべてに自動適用されます。
RTX Remix互換
古いゲームにレイトレーシングとDLSSを適用するRTX Remixとの互換性も強化されています。RTX Remixで改造された旧作ゲームでも、DLSS 4.5のMFGが利用可能になる予定です。
これにより、レトロゲームの配信でも4K・高FPSの美麗な映像を視聴者に届けられるようになります。
DLSS 4.5 vs AMD FSR 4 vs Intel XeSS 2:競合技術との比較
三つ巴の競争
AI超解像・フレーム生成技術は、NVIDIA DLSS以外にもAMD FSR(FidelityFX Super Resolution)とIntel XeSSが競合しています。2026年時点での各技術の比較を見てみましょう。
| NVIDIA DLSS 4.5 | MFG最大6倍・SR 2.0・RR・Reflex 2・RTX専用(MFGはRTX 50のみ) |
|---|---|
| AMD FSR 4 | フレーム生成対応・AIアップスケーリング・ハードウェア非依存(RX 9000で最適化) |
| Intel XeSS 2 | フレーム生成対応・AIアップスケーリング・DP4a対応GPU汎用 |
- MFGの6倍フレーム生成は業界最多
- 専用ハードウェア(Tensorコア・Optical Flow)による処理で高品質
- Reflex 2との深い統合で低遅延を実現
- 対応ゲーム数が最も多い(700+タイトル)
- Ray Reconstructionの品質が競合を上回る
- RTXグラフィックスカード専用(AMD/Intel GPUでは利用不可)
- MFGはRTX 50シリーズのみ(RTX 40ではFG 1倍まで)
- RTX 50シリーズの価格が高い(RTX 5080で約23万円〜)
- クローズドソースであり、ゲーム開発者側での最適化が必要
AMD FSR 4はハードウェア非依存で、理論上はNVIDIA GPUでも動作する点が強みです。Intel XeSS 2も汎用性が高く、幅広いGPUで利用可能です。しかし、フレーム生成の倍率と画質の面では、専用ハードウェアを持つDLSS 4.5が依然としてリードしています。
配信者はどれを選ぶべきか
配信者のためのDLSS 4.5実践ガイド
ゲーム別の推奨設定
配信中にDLSS 4.5を活用するための、具体的なゲーム別の推奨設定を紹介します。
| DLSS Super Resolution | バランスモード |
|---|---|
| DLSS Frame Generation | Auto |
| DLSS Ray Reconstruction | ON |
| レイトレーシング | パストレーシング(RT Overdrive) |
| 解像度 | 3840x2160(4K) |
| 期待FPS | 100〜140fps |
| OBS出力 | 1080p60fps / NVENC HEVC 8000kbps |
| DLSS Super Resolution | OFF(もともと軽いため不要) |
|---|---|
| DLSS Frame Generation | OFF(競技性を考慮) |
| NVIDIA Reflex | ON + Boost |
| 解像度 | 1920x1080 |
| 期待FPS | 400fps以上 |
| OBS出力 | 1080p60fps / NVENC HEVC 6000kbps |
配信ビットレートとDLSS設定の関係
DLSS 4.5で高FPSを実現しても、配信ビットレートが低すぎると視聴者側の映像品質に悪影響を及ぼします。高FPSの映像は動きの変化が多いため、圧縮効率が下がるためです。
| YouTube 1080p60fps | 9000〜12000kbps(HEVC対応時) |
|---|---|
| YouTube 4K60fps | 20000〜35000kbps |
| Twitch 1080p60fps | 6000〜8000kbps(上限あり) |
| Twitch 936p60fps | 5500〜6500kbps |
| ニコニコ動画 | 6000kbps上限 |
Twitchはビットレートの上限がプラットフォーム側で制限されているため、DLSS 4.5でゲーム側を高FPSにしても、配信出力は1080p60fpsに抑えるのが現実的です。YouTubeは上限が高いため、4K配信との相性が良好です。
RTX 5080・5090は配信者に必要か
コスパから考える選択
RTX 50シリーズの価格は、RTX 5090が約40万円前後、RTX 5080が約23万円前後と、決して安くはありません。配信者にとって、この投資は本当に必要なのでしょうか。
2PC配信環境(ゲーム用PCと配信用PCを分ける構成)を使っている配信者は、ゲーム用PCのGPU負荷と配信エンコードの負荷が分離されているため、DLSS 4.5のメリットは主にゲーム自体のFPS向上に限定されます。
1PC配信の配信者にとっては、DLSS 4.5のMFGとNVENCの組み合わせが2PC配信に匹敵するパフォーマンスを1台のPCで実現できる可能性があり、コスト面でもメリットがあります。
DLSS 4.5のよくある誤解
DLSS 4.5に関して、よくある誤解を解消しておきましょう。
まとめ
まとめ
NVIDIA DLSS 4.5が配信者にもたらすもの- DLSS 4.5は最大6倍のフレーム生成により、4K・レイトレーシング環境でも120fps以上を実現
- 配信ソフト(OBS等)との併用では、ゲームキャプチャ方式とNVENCエンコーダーの組み合わせが最適
- RTX 5080以上であれば、1PC配信でもゲーム+配信の高品質な両立が可能に
- 競技系FPSゲームではMFGオフ推奨。重いAAA級タイトルでこそ真価を発揮
- Super Resolution 2.0はRTX 20シリーズ以降で恩恵あり、旧世代ユーザーも画質向上が見込める
- 対応ゲームは100タイトル以上が予定され、今後さらに拡大
- 配信者にとって、DLSS 4.5は「2PC配信を1PC配信で代替できる可能性」を持つ革新的な技術
DLSS 4.5は、ゲーム配信者にとって「画質とFPSのトレードオフ」を大幅に緩和する技術です。RTX 50シリーズの価格は決して安くはありませんが、配信クオリティの向上と機材構成のシンプル化を考えると、長期的な投資として検討する価値は十分にあるでしょう。
2026年春のアップデートリリースを楽しみに待ちつつ、まずは現在の環境でDLSS設定を最適化するところから始めてみてください。
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