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【2026年版】BenQ MOBIUZ EX2710Uレビュー|スピーカー内蔵で最強の27インチ4K 144Hzゲーミングモニター

【2026年版】BenQ MOBIUZ EX2710Uレビュー|スピーカー内蔵で最強の27インチ4K 144Hzゲーミングモニター

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BenQ MOBIUZ EX2710Uレビュー|スピーカー内蔵で最強の27インチ4K 144Hzゲーミングモニター

「ゲーミングモニターのスピーカーはおまけ品質で使い物にならない」 「デスクが狭くて外付けスピーカーを置くスペースがない」 「ヘッドセットを長時間つけていると耳が痛くなる」

ゲーマーなら一度はこうした悩みを感じたことがあるのではないでしょうか。ゲーミングモニターの内蔵スピーカーは「とりあえず付いている」レベルのものが大半で、結局は外付けスピーカーやヘッドセットに頼ることになります。しかし、外付けスピーカーはデスクのスペースを取り、ヘッドセットは長時間使用すると疲れます。

BenQ MOBIUZ EX2710Uは、この「ゲーミングモニターのスピーカー問題」に本気で取り組んだモニターです。treVoloオーディオシステムによる2.1chスピーカー + 5Wサブウーファーを内蔵し、モニター単体で迫力のあるゲームサウンドを実現しています。さらに、ノイズキャンセリングマイクまで搭載。ヘッドセットなしでもボイスチャットが可能という、従来のゲーミングモニターの常識を覆す設計です。

もちろん、ゲーミングモニターとしての基本性能も妥協していません。27インチ 4K IPS 144Hz 1msHDMI 2.1FreeSync Premium ProBenQ独自のHDRi技術と、2026年のゲーミングモニターに求められるスペックを網羅しています。

約9万円($600)という価格は27インチ4K 144Hzモニターとしては標準的ですが、2.1chスピーカーとノイキャンマイクの付加価値を考えれば、むしろお得と言えるかもしれません。

この記事では、BenQ MOBIUZ EX2710Uをスピーカー内蔵ゲーミングモニターとして徹底的にレビューします。

この記事でわかること - BenQ MOBIUZ EX2710Uの詳細スペックと特徴 - treVolo 2.1chスピーカーの音質と実用性 - 内蔵ノイズキャンセリングマイクの性能 - HDRi技術の仕組みとゲームでの効果 - 4K 144Hz 1msのゲーミング性能 - PS5 / Xbox Series X接続での4K 120Hz体験 - 競合モニター(LG 27GP950-B、ASUS ROG Swift PG27UQ)との比較

ゲーミングモニターが置かれたデスク

BenQ MOBIUZ EX2710Uの基本スペック

EX2710Uのスペックを見ると、ゲーミング性能に加えてオーディオ・マイク機能が目を引きます。

BenQ MOBIUZ EX2710U 主要スペック
画面サイズ27インチ
パネルIPS
解像度3840 x 2160(4K UHD)
リフレッシュレート144Hz
応答速度1ms(MPRT)
輝度300 nit(通常)/ 400 nit(ピーク)
コントラスト比1000:1
色域DCI-P3 98% / sRGB 100%
色精度ΔE<3
HDRDisplayHDR 600 / HDRi(BenQ独自)
適応型同期FreeSync Premium Pro / G-Sync Compatible
接続端子HDMI 2.1 x2 / DisplayPort 1.4 x1 / USB-C(DP Alt Mode、給電なし)x1
USBハブUSB-B(アップストリーム)x1 / USB-A 3.0 x2
スピーカーtreVolo 2.1ch(2W x2 + 5W サブウーファー)
マイクノイズキャンセリングマイク内蔵
光センサーあり(HDRi / Brightness Intelligence Plus用)
ゲームモードFPS / RPG / Racing 各最適化
スタンド高さ調整 / チルト / スイベル対応(ピボットなし)
VESA100x100mm
消費電力最大65W(通常32W)
重量約9.4kg(スタンド含む)
価格約90,000円($600)

このスペックシートで注目すべきは、以下の3点です。

まず、treVolo 2.1chスピーカーシステム。2W x2のフルレンジスピーカーに加え、5Wのサブウーファーを搭載。ゲーミングモニターの内蔵スピーカーとしては破格のスペックです。

次に、DisplayHDR 600認証。400 nitのピーク輝度とIPSパネルの組み合わせで、エントリーレベルのHDRを超えた実用的なHDR体験を提供します。さらに、BenQ独自のHDRi技術により、環境光に応じた自動調整が可能です。

そして、HDMI 2.1 x2の搭載。PS5とXbox Series Xを同時に接続でき、4K 120Hzでの出力に対応しています。コンソールゲーマーにとって、HDMI 2.1の2系統搭載は大きな魅力です。

treVolo 2.1chスピーカーの実力

スピーカーから音楽を聴く環境

treVoloオーディオシステムとは

treVoloは、BenQが開発した独自のオーディオブランドです。Bluetooth スピーカーなどの音響製品で実績があり、そのノウハウをモニターの内蔵スピーカーに投入したのがMOBIUZシリーズの特徴です。

EX2710Uに搭載されているtreVolo 2.1chシステムは、以下の3つのスピーカーユニットで構成されています。

1つ目と2つ目は2W フルレンジスピーカー x2です。モニター下部の左右に配置されており、中高音域を担当します。人の声やゲームのSE(効果音)、音楽の主旋律などを再生します。

3つ目は5W サブウーファー x1です。モニター背面に配置されており、低音域を担当します。爆発音、エンジン音、ベースの重低音など、ゲームの迫力を演出する低音を再生します。

この2.1ch構成が、一般的なゲーミングモニターの内蔵スピーカー(通常は2W x2のステレオ、サブウーファーなし)と決定的に異なるポイントです。サブウーファーの有無は、ゲームの没入感に直結します。

音質の評価

実際の音質を、用途別に評価してみましょう。

FPSゲーム(VALORANT、Apex Legends): 銃声や足音の定位感は、2.1chスピーカーとしては十分に感じられます。サブウーファーにより爆発音に迫力があり、スモークグレネードやULTの効果音も臨場感があります。ただし、ヘッドホンほどの正確な音の定位は得られないため、音で敵の位置を正確に判断する必要がある場面では、やはりヘッドホンの方が有利です。

RPGゲーム(Final Fantasy、Elden Ring): BGMとSEのバランスが良く、壮大なオーケストラBGMも厚みのある音で再生されます。サブウーファーが効いた低音により、ボス戦の緊張感や探索時の環境音が没入感を高めてくれます。RPGはヘッドホンなしでも十分楽しめる音質です。

レーシングゲーム(Gran Turismo、Forza): エンジン音の迫力はサブウーファーの恩恵が最も感じられるジャンルです。アクセルを踏み込んだ時の低音の唸りは、サブウーファーなしのスピーカーでは再現できない体験です。タイヤのスキール音やクラッシュ音も十分な臨場感があります。

映画・動画視聴(Netflix、YouTube): セリフの聞き取りやすさ、BGMのバランスともに良好です。アクション映画の爆発シーンも迫力がありますが、本格的なサウンドバーやホームシアターシステムと比較するとやはり音場の広がりは限定的です。

音楽鑑賞: カジュアルな音楽鑑賞には十分ですが、音の分離感や解像度は専用スピーカーに劣ります。ポップスやロックは十分楽しめますが、クラシックやジャズの繊細な表現を求めるオーディオファンには物足りないでしょう。

5つのオーディオモード

EX2710Uには5つのオーディオプリセットが用意されています。

Cinema: 映画視聴に最適化。低音を強調し、サラウンド感を重視した設定です。セリフの聞き取りやすさも確保されています。

Pop/Live: 音楽鑑賞に最適化。ボーカルを中心に、高音域の明瞭さを強調した設定です。ライブ映像の視聴にも適しています。

Dialog/Vocal: ポッドキャストや動画での人の声の聞き取りに最適化。中音域を強調し、背景音を相対的に抑える設定です。

Game: ゲームプレイに最適化。銃声や足音の定位感を重視しつつ、爆発音のサブウーファーのインパクトも確保した設定です。

treVolo: BenQのtreVoloチューニングによるバランス重視の設定。ジャンルを問わず安定した音質を提供します。

ゲーム中は「Game」モード、動画視聴時は「Cinema」モード、といった切り替えがOSDから簡単に行えます。

外付けスピーカーとの比較

EX2710Uの内蔵スピーカーと、同価格帯の外付けスピーカーを比較した場合の位置づけを整理しましょう。

1万円以下のPC用スピーカー(Logicool Z200、Creative Pebbleなど)と比較すると、EX2710Uの内蔵スピーカーの方が音質的に上回ります。特にサブウーファーの有無は決定的な差です。

1〜2万円のPC用スピーカー(Edifier MR4、Audioengine A2+など)と比較すると、さすがに専用スピーカーの方が音の分離感、解像度、音場の広がりで優れます。ただし、デスクのスペースを取らないという内蔵スピーカーの利点は大きいです。

2万円以上のサウンドバー(Bose TV Speaker、Sonos Rayなど)と比較すると、低音の迫力とサラウンド感で明確に劣ります。ただし、ゲーミング用途に特化した設定(Game モード)は、汎用サウンドバーにはない利点です。

結論として、EX2710Uの内蔵スピーカーは「1万円クラスの外付けスピーカーを不要にする」レベルの音質を持っています。デスクスペースの節約と配線の簡素化を考慮すれば、多くのゲーマーにとって十分な音質です。

内蔵ノイズキャンセリングマイク

ゲーム配信中のボイスチャット環境

マイクのスペックと配置

EX2710Uには、モニター前面にノイズキャンセリング機能付きのマイクが内蔵されています。このマイクは、キーボードのタイプ音やファンの騒音など、ゲーム中に発生しやすい環境音をAIベースのアルゴリズムで除去し、声だけをクリアに拾うことを目指しています。

マイクの集音範囲は前方に集中しており、モニターに向かって座っているユーザーの声を優先的に拾います。部屋の反響や横からの騒音は相対的に抑制される設計です。

ボイスチャットでの実用性

DiscordやTeamsでのボイスチャットにおいて、EX2710Uの内蔵マイクは「使える」レベルの品質です。

相手に声が明瞭に伝わり、キーボードのタイプ音やエアコンの動作音も効果的に低減されます。深夜のゲームセッションで家族を起こさないよう、ヘッドセットを外してモニターのスピーカーとマイクだけでプレイするシチュエーションにも対応できます。

ただし、注意すべき点があります。マイクの位置がモニター前面(画面から約50cm以上離れた位置)にあるため、声量が小さい方は拾われにくい場合があります。また、同じ部屋にいる家族やペットの声も、距離が近いと拾われてしまうことがあります。

配信用途での限界

YouTube配信やTwitch配信のメインマイクとして使うには、率直に言って力不足です。音声の解像度、温かみ、存在感は、FIFINE AM8やaudio-technica AT2020といった1万円台のUSBコンデンサーマイクにも及びません。

配信者であれば、内蔵マイクはあくまで「バックアップ」として位置づけ、メインマイクは別途用意するのが現実的です。「メインマイクが突然故障した」「USB接続が不安定になった」といった緊急時に、モニターの内蔵マイクに切り替えて配信を継続できるのは、安心材料として価値があります。

HDRi技術の仕組みとゲームでの効果

HDR表示のゲーム画面

HDRiとは何か

HDRi(HDR intelligence)は、BenQ独自のHDR表示技術です。通常のHDR10がコンテンツ側のメタデータのみに基づいて表示を行うのに対し、HDRiはモニターに内蔵された光センサーで周囲の明るさをリアルタイムに検知し、HDR表示を環境に合わせて自動調整します。

従来のHDR表示の問題点は、暗い部屋では十分に美しく見えるが、明るい部屋ではコントラストが不足して暗く感じたり、逆に暗いシーンの細部が潰れてしまったりすることでした。HDRiはこの問題を、環境光に応じたダイナミックな調整で解決しています。

HDRiには2つのモードがあります。

Game HDRi: ゲームプレイに最適化されたHDR設定。暗部のディテールを維持しつつ、明るい部分の白飛びを抑え、かつ全体的なコントラスト感を環境光に合わせて調整します。FPSゲームの暗い場面で敵が見えなくなる問題を軽減する効果もあります。

Cinema HDRi: 映画視聴に最適化されたHDR設定。映画監督の意図した色調を可能な限り忠実に再現しつつ、環境光に合わせて輝度バランスを調整します。シネマティックな色味を重視する設定です。

Brightness Intelligence Plus(B.I.+)

HDRi以外にも、EX2710UにはBrightness Intelligence Plus(B.I.+)という独自技術が搭載されています。これはSDRコンテンツ(通常のゲームやWeb閲覧)でも環境光センサーを活用し、画面の明るさと色温度を自動調整する機能です。

朝の自然光が入る環境、昼の蛍光灯の下、夜の暗い部屋と、1日の中でモニターの環境光は大きく変化します。B.I.+は、この環境変化に合わせてモニターの設定を自動的に調整してくれるため、「朝は眩しくて、夜は暗い」という問題が解消されます。

長時間ゲームをプレイする際の目の疲れの軽減にも効果があるとされており、一日中ゲームやPC作業を行うユーザーにとっては嬉しい機能です。

DisplayHDR 600の実力

EX2710UはVESAのDisplayHDR 600認証を取得しています。これは、ピーク輝度600 nit以上、ローカルディミング対応を要求する規格で、DisplayHDR 400の「HDR入門」レベルを超えた実用的なHDR体験を提供します。

ただし、EX2710UのパネルはIPSで、ミニLEDバックライトではないため、ローカルディミングのゾーン数は限定的です。OLEDモニターのような完全な黒や、ミニLEDモニターの精細なローカルディミングと比較すると、HDRの表現力は及びません。

それでも、SDRモニターとの差は明確に感じられます。ゲーム中の太陽光、炎のエフェクト、水面の反射など、明暗差の大きいシーンでの表現力は、HDR非対応モニターとは別次元です。

4K 144Hz 1msのゲーミング性能

FPSゲームのプレイ画面

144Hz + 1ms MPRTの体験

EX2710Uの144Hzリフレッシュレートと1ms MPRT(Moving Picture Response Time)の組み合わせは、ゲーミングモニターとして標準的なスペックですが、4K解像度との組み合わせで高い体験価値を提供します。

1ms MPRTは、黒挿入(ブラックフレーム挿入)技術を使って残像を低減する方式です。通常のGtG(Gray to Gray)応答速度とは測定方法が異なりますが、体感的には残像の少ないクリアな映像表示が得られます。

FPSゲームでは、素早いエイム操作やフリック(マウスの素早い振り動作)時に、敵の輪郭がシャープに保たれます。60Hzモニターから移行した場合、ゲーム全体の滑らかさの違いに驚くはずです。マウスカーソルの動き、ゲーム内のカメラの動き、アニメーションの全てが流れるように滑らかに表示されます。

FreeSync Premium Pro / G-Sync Compatible

EX2710UはAMD FreeSync Premium Proに対応しており、NVIDIA G-Sync Compatibleとしても認定されています。

FreeSync Premium Pro は、FreeSync の上位規格で、以下の要件を満たしています。

  • VRR(Variable Refresh Rate)による画面のティアリング(引き裂け)防止
  • LFC(Low Framerate Compensation)による低フレームレート時のスタッタリング防止
  • HDR対応のゲームにおけるVRR動作の保証

実際のゲームプレイでは、フレームレートが144fpsに達しない場面(重いシーンで100fps前後に落ちるなど)でも、VRRにより画面のティアリングやスタッタリングが発生せず、スムーズな映像が維持されます。

G-Sync Compatibleは、NVIDIA GPUを使用する場合にも同様のVRR機能が利用できることを示す認証です。AMD GPUはもちろん、NVIDIA GPUでもVRR機能を利用できるため、GPU選びに制約がありません。

ゲームモード別の最適化

EX2710Uには、ゲームジャンルに特化した3つのプリセットが用意されています。

FPSモード: 暗部を持ち上げて敵の視認性を向上させ、コントラストを強調して敵と背景の区別をつけやすくする設定です。Black eQualizerの強度を調整することで、暗い場所に潜む敵を見つけやすくなります。VALORANTやApex Legendsなど、視認性が勝敗に直結するゲームに効果的です。

RPGモード: 色彩を豊かに表示し、背景や環境のディテールを引き出す設定です。オープンワールドの広大な風景や、ダンジョンの雰囲気を最大限に楽しむための調整が施されています。

Racingモード: 動きの速い場面での残像を最小限に抑え、コントラストを高めて道路とコースの境界を見やすくする設定です。Gran TurismoやForza Horizonなどのレーシングゲームに最適化されています。

これらのプリセットはOSDから簡単に切り替えられ、カスタマイズも可能です。

4K解像度の恩恵

27インチの4K解像度は、ゲームプレイにおいて大きな視覚的メリットをもたらします。

テクスチャの精細さは、フルHDや1440pとは明確に異なります。キャラクターの衣服の質感、武器のディテール、環境テクスチャの細部が4Kの解像度で鮮明に描写されます。特に、最新のAAA級タイトルのグラフィックスを最大限に楽しむには、4K解像度が理想的です。

遠方の敵やオブジェクトの視認性も向上します。FPSゲームでは、遠距離のスナイパーの姿が4Kの高精細表示でより早く発見できる場面があります。バトルロワイヤルゲームのような広大なマップを持つタイトルでは、この解像度の差が実戦的なアドバンテージになることもあるでしょう。

UIやHUDの表示も4Kでは格段にシャープになります。ミニマップ、体力バー、アイテムアイコンなどの細部が鮮明に表示され、情報の読み取りが容易になります。

PS5 / Xbox Series Xとの接続

ゲーム機が接続されたエンターテイメントセットアップ

HDMI 2.1 x2の活用

EX2710UにはHDMI 2.1ポートが2系統搭載されています。PS5とXbox Series Xの両方を同時に接続し、入力切替で使い分けることが可能です。

HDMI 2.1は帯域幅48Gbpsを実現し、4K 120Hzの映像伝送に対応しています。PS5の120fpsモード対応タイトル(Fortnite、Call of Duty: Modern Warfare III、Apex Legends、Ratchet & Clank: Rift Apartなど)を、EX2710Uの144Hzパネルでフルスペックに近い形で楽しめます。

VRR(Variable Refresh Rate)にも対応しているため、PS5やXbox Series Xが発生させるフレームレートの変動を吸収し、ティアリングのないスムーズな映像を表示します。特にXbox Series XはVRRへの対応が充実しているため、EX2710Uとの相性は抜群です。

コンソールゲーマーへの設定ガイド

PS5をEX2710Uに接続する際の推奨設定を整理します。

PS5の「設定 → スクリーンとビデオ → 映像出力」から、以下の設定を行います。解像度を「4K」に設定し、120Hz出力を「自動」に設定します。HDRを「常にオン」に設定し、VRRを「オン」に設定します。

EX2710U側では、HDRiモードを「Game HDRi」に設定することで、PS5のHDR出力を環境光に合わせて最適化できます。通常のHDR10モードよりも、明るい部屋での見やすさが向上するため、リビングなどの明るい環境でゲームをプレイする場合に特に有効です。

Xbox Series Xの場合も同様に、4K 120Hz、HDR、VRRを有効にすることで、EX2710Uの性能を最大限に活かせます。Xbox Series Xは自動的にモニターの対応スペックを検出するため、設定は比較的シンプルです。

配信者にとってのEX2710Uの価値

EX2710Uは配信者にとっても魅力的な選択肢です。特に、スピーカーとマイクの内蔵は、配信環境のシンプル化に大きく貢献します。

配信準備の簡素化

配信を始める際の準備(ヘッドセットを装着、マイクをセット、スピーカーの電源を入れるなど)が、EX2710Uでは大幅に簡素化されます。モニターの電源を入れるだけで、スピーカーとマイクが使えるため、「急にゲームしたくなった → すぐに配信開始」というフットワークの軽さが実現します。

もちろん、本格的な配信ではUSBマイクやオーディオインターフェースを使う方が音質は良いですが、「今日はカジュアルにちょっと配信する」という場面では、内蔵スピーカー・マイクだけで完結できる気軽さは大きなメリットです。

スピーカー使用時の配信

ヘッドセットを使わずにスピーカーでゲーム音を出しながら配信する場合、通常は「スピーカーの音をマイクが拾ってしまう」エコーの問題が発生します。

EX2710Uの内蔵マイクのノイズキャンセリングは、このエコー問題をある程度軽減してくれます。スピーカーの音量を控えめにし、マイクに向かって話す形であれば、エコーが目立たないレベルまで抑えられるケースもあります。ただし、完全にエコーを除去するには、OBS側でのノイズゲートやエコーキャンセレーションの設定も併用する必要があるでしょう。

144Hz配信の実現

YouTubeは最大120fpsの動画アップロードに対応しており、ライブ配信でも120fps配信が可能です(一部の条件あり)。EX2710Uの144Hzパネルは、この高フレームレート配信を視覚的に確認しながら行えるモニターとして適しています。

120fps配信は視聴者側の環境にも依存しますが、対応する視聴者には圧倒的に滑らかな配信映像を届けることができます。FPSゲームの配信では、120fpsの滑らかさが視聴体験を大きく向上させるため、配信の差別化要因にもなり得ます。

メリット・デメリット

  • treVolo 2.1chスピーカー(5Wサブウーファー含む)で外付けスピーカー不要の迫力あるサウンド
  • ノイズキャンセリングマイク内蔵でヘッドセットなしのボイスチャットが可能
  • 4K 144Hz 1ms(MPRT)の高いゲーミング性能
  • HDMI 2.1 x2でPS5とXbox Series Xを同時に接続可能
  • FreeSync Premium Pro / G-Sync Compatible対応でAMD・NVIDIAの両GPUに対応
  • HDRi技術により環境光に応じた自動HDR調整で常に最適な画面表示
  • DisplayHDR 600認証で実用的なHDR体験を提供
  • DCI-P3 98%の広色域で鮮やかな映像表示
  • FPS / RPG / Racing の各ゲームジャンル別最適化プリセット
  • 約9万円の価格は2.1chスピーカー + ノイキャンマイクの付加価値を考えると合理的
  • USB-C端子は映像入力のみで電力供給(PD)には非対応
  • スタンドがピボット(縦回転)に対応していないため縦置き使用は不可(VESAマウント必要)
  • コントラスト比1000:1はIPSパネルの標準的な水準で暗い場面の黒浮きは避けられない
  • 内蔵マイクの音質はYouTube / Twitch配信のメインマイクとしては力不足
  • 色精度ΔE<3はクリエイティブ作業には物足りない(専用モニターのΔE<2に劣る)
  • 4K 144Hzを安定して出すには高性能GPU(RTX 4070 Ti以上)が必要
  • USB-Aポートが2つと少なく、USBハブとしての機能は限定的
  • 内蔵スピーカーの音質は1〜2万円クラスの外付けスピーカーには及ばない
  • 消費電力65Wは省電力とは言えない

競合モニターとの比較

様々なゲーミングモニターの比較

LG 27GP950-B(約8〜10万円)

LGの27インチ4K 144Hz(OC: 160Hz)ゲーミングモニターは、EX2710Uの最も直接的な競合です。Nano IPSパネルによるDCI-P3 98%の色域、DisplayHDR 600対応、HDMI 2.1搭載と、基本スペックは似通っています。

LG 27GP950-Bの強みは、160Hzへのオーバークロック対応と、USB-C(DisplayPort Alt Mode)端子の搭載です。一方、内蔵スピーカーは通常の5W x2で、サブウーファーはありません。ノイキャンマイクも非搭載です。

「純粋なゲーミング性能を重視するならLG」「スピーカーとマイクの付加価値を重視するならBenQ」という棲み分けが適切でしょう。

ASUS ROG Swift PG27UQ2R(約10〜12万円)

ASUSのハイエンドゲーミングモニターは、ミニLEDバックライトによる強力なHDR表現が特徴です。DisplayHDR 1000認証を取得しており、HDRのピーク輝度はEX2710Uの約2倍です。

しかし、価格はEX2710Uより2〜3万円高く、内蔵スピーカーの質やマイク機能ではEX2710Uに及びません。HDRの美しさを最優先するならASUS、総合的なコストパフォーマンスと利便性を重視するならBenQが優位です。

Gigabyte M27U(約6〜7万円)

Gigabyteの27インチ4K 160Hzモニターは、価格面でEX2710Uに対して大きなアドバンテージを持っています。HDMI 2.1対応、KVM機能搭載と、機能面でも充実しています。

ただし、内蔵スピーカーは一般的な品質で、treVoloの2.1chシステムには遠く及びません。HDR対応もDisplayHDR 400にとどまります。「コスパ最優先でゲーミング性能を求めるならGigabyte」「音質と総合的な体験を重視するならBenQ」という選択になります。

こんな人におすすめ

EX2710Uを選ぶべき人

デスクスペースが限られていて、外付けスピーカーを置く余裕がない方には、EX2710Uが最適です。2.1chスピーカーの内蔵により、モニター1台で映像と音声の両方を高いレベルでカバーできるため、デスク上はスッキリと保てます。

PS5やXbox Series Xのゲーム体験を4K 120Hzで楽しみたいコンソールゲーマーにも強くおすすめです。HDMI 2.1 x2の搭載により、2台のゲーム機を同時接続できる利便性は大きな魅力です。

ヘッドセットの長時間使用に疲れを感じているゲーマーにとって、EX2710Uの内蔵スピーカーとマイクは「ヘッドセットフリー」のゲーム体験を提供してくれます。カジュアルなゲームセッションやソロプレイ時にスピーカーで快適にプレイできる環境は、毎日のゲーム体験を大きく変えてくれるでしょう。

EX2710Uでなくてもよい人

音質に強いこだわりがあり、外付けのオーディオシステムを既に持っている方には、内蔵スピーカーの価値は薄くなります。その場合、同価格帯でスピーカー非搭載ながらパネル性能やHDR性能で上回るモニターを検討した方がよいでしょう。

クリエイティブ作業(写真編集、動画編集、グラフィックデザイン)がメインの方には、色精度ΔE<3では心許ないです。クリエイター向けモニター(BenQ PD3226GやDell U2723QEなど)の方が用途に適しています。

競技FPSで上位ランクを目指す方には、27インチ4K 144Hzよりも、24.5インチ1080p 360Hzや27インチ1440p 240Hzの方がパフォーマンス面で有利です。4Kの高精細さよりもフレームレートの高さと応答速度の速さが優先される競技シーンでは、EX2710Uはオーバースペック(解像度面)かつアンダースペック(リフレッシュレート面)です。

よくある質問

EX2710Uのスピーカーでゲームしながら配信すると、マイクがゲーム音を拾ってしまう?
ある程度は拾います。ノイズキャンセリング機能により環境音は抑えられますが、スピーカーから出るゲーム音は完全には除去できません。対策としては、スピーカーの音量を中程度以下に抑える、OBSのノイズゲートとエコーキャンセレーション機能を有効にする、の2つが有効です。また、配信者であれば専用マイク(デスクから30cm以内に配置)を使用することで、スピーカーの音の混入を大幅に軽減できます。カジュアルな配信であれば、内蔵マイク + スピーカーの組み合わせでも十分実用的です。
HDRiは常にオンにしておくべき?
必須ではありませんが、特にデメリットがないため「常にオン」が推奨です。HDRiは環境光センサーを使った自動調整のため、部屋の明るさが変化しても常に最適な表示を維持してくれます。ただし、「自分の設定に一切手を加えて欲しくない」という方や、厳密な色評価を行う場面では、HDRiをオフにして固定設定を使う方が適切です。ゲームプレイ中はGame HDRi、映画視聴時はCinema HDRiを使い分けるのが最も効果的な活用法です。
27インチと32インチ、4K解像度ならどちらが見やすい?
4K解像度の場合、27インチは163ppi(ピクセル密度)、32インチは140ppiとなります。27インチの方がピクセル密度が高いため、テキストやUIが鮮明に表示されます。一方、32インチは画面が大きい分、没入感が高くゲーム映像の迫力が増します。デスクの奥行きが70cm以上あれば32インチでも快適ですが、60cm程度であれば27インチの方が視線移動が少なく疲れにくいです。FPSゲームでは27インチ、RPGや映画鑑賞では32インチが一般的に好まれる傾向があります。
Nintendo Switchとの接続はどう?
Nintendo SwitchはHDMI出力が最大1080p 60Hzのため、EX2710Uの4K 144Hzスペックを活かすことはできません。ただし、EX2710Uの4Kアップスケーリング機能により、1080pの映像を4Kパネルで綺麗に表示できます。内蔵スピーカーの2.1chサウンドはSwitch本体のスピーカーとは比較にならない迫力なので、スプラトゥーン3やゼルダの伝説のサウンドを楽しむには十分な環境です。Switchとの接続自体は、付属のHDMIケーブルで問題なく行えます。

まとめ

まとめ

BenQ MOBIUZ EX2710Uは、「スピーカー内蔵ゲーミングモニター」というジャンルにおいて、現時点で最も完成度の高い製品です。treVolo 2.1chスピーカー(5Wサブウーファー付き)による迫力のあるサウンド、ノイズキャンセリングマイクの利便性、そして4K 144Hz 1msのゲーミング性能。これらを約9万円で実現している点は、高く評価できます。

「デスクスペースを節約したい」「ヘッドセットの長時間使用に疲れた」「PS5とXbox Series Xを1台のモニターで使いたい」という方にとって、EX2710Uは最適な回答です。内蔵スピーカーの音質は外付けの高級スピーカーには及びませんが、1万円以下の外付けスピーカーを不要にするレベルの品質を持っており、デスクのシンプル化とコスト削減に貢献します。

ゲーミングモニターは「映像」だけで選ぶ時代から、「映像 + 音声」のトータル体験で選ぶ時代へ。BenQ MOBIUZ EX2710Uは、その先駆けとなる一台です。

画像クレジット

本記事で使用している画像の一部は Unsplash より提供されています。

  • ゲーミングモニターが置かれたデスク: Photo by Samantha Borges on Unsplash
  • スピーカーから音楽を聴く環境: Photo by Wes Hicks on Unsplash
  • ゲーム配信中のボイスチャット環境: Photo by Kate Oseen on Unsplash
  • HDR表示のゲーム画面: Photo by Florian Olivo on Unsplash
  • FPSゲームのプレイ画面: Photo by JESHOOTS.COM on Unsplash
  • ゲーム機が接続されたエンターテイメントセットアップ: Photo by Nikita Kachanovsky on Unsplash
  • 様々なゲーミングモニターの比較: Photo by Javier Martínez on Unsplash

よくある質問

QEX2710Uのスピーカーは本当にゲームに使える品質?
A
一般的なモニター内蔵スピーカーと比較すると格段に優れた音質です。2.1chシステムの5Wサブウーファーにより低音が出るため、FPSの爆発音やRPGのBGMも迫力があります。ただし、外付けの2万円クラスのPCスピーカー(Audioengine A2+やEdifier MR4など)と比較すると、音の分離感や解像度では劣ります。「別途スピーカーを置くスペースがない」「とりあえずの音質で十分」という方には最適ですが、音質にこだわる方は外付けスピーカーの追加を検討してください。
Q内蔵ノイキャンマイクで配信は可能?
A
DiscordやTeamsでのボイスチャットには十分使える品質ですが、YouTube配信やTwitch配信のメインマイクとしては力不足です。ノイズキャンセリングにより環境音は抑えられますが、音声の解像度や温かみは専用マイクに及びません。配信者であれば、メインマイクは別途用意し、EX2710Uの内蔵マイクはバックアップや緊急時の代替として活用するのが現実的です。
QPS5との接続で4K 120Hzは出せる?
A
はい。HDMI 2.1ポートを搭載しているため、PS5と接続して4K 120Hzの出力が可能です。PS5の120fpsモード対応タイトル(Fortnite、Call of Duty、Apex Legendsなど)をフルスペックで楽しめます。VRR(Variable Refresh Rate)にも対応しているため、フレームレートの変動によるティアリングも防止されます。PS5の設定で「パフォーマンスモードを優先」にすることで、対応タイトルで自動的に120fpsモードが有効になります。
QHDRiとHDR10の違いは?
A
HDR10は業界標準のHDR規格で、コンテンツに埋め込まれたメタデータに基づいてHDR表示を行います。HDRiはBenQ独自の技術で、HDR10のメタデータに加え、モニターに内蔵された光センサーで周囲の明るさをリアルタイムに検知し、表示を自動調整します。明るい部屋でも暗い部屋でも最適なHDR表示が得られるため、「部屋の照明に合わせてモニターの設定をいちいち調整する」手間が省けます。特に自然光が入る部屋でのゲームプレイでは、HDRiの恩恵が大きいです。

この記事を書いた人

TK

モリミー

Webエンジニア / テクニカルライター / マーケター

都内で働くWebエンジニア。テクニカルライターをしています。 映画やゲームが好きです。

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