【2026年4月適用】新リース会計基準とは?オンバランス化の影響をわかりやすく解説
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2026年4月から、日本でも新しいリース会計基準が適用されます。この変更により、これまで**オフバランス**だった多くのリース取引が**オンバランス化**されることになります。
本記事では、新リース会計基準の概要と企業への影響について、わかりやすく解説します。
## そもそもリース会計基準とは?
リース取引の会計処理を規定した会計基準です。
リース取引は、特定資産の所有者が一定期間貸し出して、借り手がその料金を支払う取引のことです。
## 新リース会計基準とは?
### 従来との最大の違い
これまでの日本基準では、リース取引を以下の2つに分類していました:
新基準では、この区分が**廃止**され、原則としてすべてのリース取引がオンバランス化されます。
### 国際的な流れ
この変更は、国際会計基準(IFRS16)との整合性を図るためのものです:
- **2019年**:IFRS16適用開始(国際基準)
- **2026年**:日本でも同様の基準を導入
## オンバランス化の仕組み
### 借手側の会計処理
リース開始時に、以下の2つを貸借対照表に計上します:
### 具体例で理解する
**例:オフィスの賃借(5年契約、年間賃料1,200万円)**
#### 従来の処理
```
【毎年の処理】
賃借料 1,200万円 / 現金 1,200万円
→ B/Sには何も計上されない
```
#### 新基準での処理
```
【リース開始時】
使用権資産 5,400万円 / リース負債 5,400万円
(※現在価値で計算、簡略化のため割引なし)
【毎年の処理】
減価償却費 1,080万円 / 使用権資産 1,080万円
支払利息 120万円 / リース負債 1,200万円
リース負債 1,080万円 /
```
## 企業への影響
### 財務諸表への影響
### 業種別の影響度
影響が大きい業種:
1. **小売業** - 店舗の賃借が多い
2. **航空業** - 航空機のリースが多い
3. **運輸業** - 車両・倉庫のリースが多い
4. **飲食業** - 店舗の賃借が多い
## 実務上の対応ポイント
### 1. リース契約の棚卸し
### 2. 例外規定の活用
以下の場合は、簡便的な処理が認められます:
#### 短期リース(12か月以内)
- 費用処理を継続可能
- オンバランス不要
#### 少額リース
- 少額資産のリース
- 費用処理を継続可能
### 3. システム対応
新基準に対応するため、以下のシステム対応が必要:
- **リース管理システムの導入・更新**
- **会計システムの設定変更**
- **内部統制の見直し**
## 導入スケジュール
### 準備スケジュールの目安
```
2024年10月~12月:リース契約の棚卸し
2026年1月~3月:システム対応・テスト
2026年4月:新基準適用開始
```
## まとめ
新リース会計基準の適用により、企業の財務諸表は大きく変わります。
特に、リース取引が多い企業は、早めに影響額を試算し、ステークホルダーへの説明準備を進めることが重要です。
重要ポイント
新リース会計基準により、原則としてすべてのリース取引が貸借対照表に計上されるようになります。
| 分類 | 会計処理 | B/S計上 |
|---|---|---|
| ファイナンス・リース | 売買処理 | オンバランス |
| オペレーティング・リース | 賃貸借処理 | オフバランス |
計上される項目
- ✅ 使用権資産(資産の部)
- ✅ リース負債(負債の部)
主な影響
- 総資産の増加:使用権資産の計上
- 負債の増加:リース負債の計上
- 自己資本比率の低下:負債増加による
- ROAの低下:資産増加による
確認すべき契約
- ✅ 不動産賃貸借契約
- ✅ 機械装置のリース契約
- ✅ 車両リース契約
- ✅ IT機器のリース契約
- ✅ その他の賃貸借契約
適用時期
- 📅 強制適用:2026年4月1日以降開始事業年度
- 📅 早期適用:可能(準備が整い次第)
押さえるべきポイント
- 🎯 原則すべてのリースがオンバランス化
- 🎯 使用権資産とリース負債を計上
- 🎯 財務指標への影響を事前に把握
- 🎯 早めの準備が重要
よくある質問
Q新リース会計基準はいつから適用されますか?
A
2026年4月1日以降に開始する事業年度から適用されます。早期適用も可能です。
Qすべてのリース契約が対象になりますか?
A
原則としてすべてのリース契約が対象ですが、短期リース(12か月以内)と少額リース(少額資産)については簡便的な処理が認められています。
Q中小企業も対象になりますか?
A
会計基準の適用対象企業であれば規模に関わらず対象となりますが、中小企業の会計指針を適用している企業は対象外です。
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