【宅建試験対策】練習 問19 解説：宅地造成等規制法・許可と届出

📝 注意
この記事は宅建試験対策のための練習問題です。実際の試験問題とは異なります。

この練習問題では、宅地造成等規制法に関する問題が出題されました。宅地造成工事規制区域内での許可制度、宅地造成に該当する工事の範囲、届出義務について正確に理解しているかを問う重要な問題です。

問題文

問題
宅地造成等規制法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。ただし、この問において「都道府県知事」とは、地方自治法に基づく指定都市、中核市及び施行時特例市にあってはその長をいうものとする。

選択肢

1. 宅地造成工事規制区域内において、切土であって、当該切土をする土地の面積が600㎡で、かつ、高さ1.5mの崖を生ずることとなるものに関する工事を行う場合は、都道府県知事の許可を受けなければならない。
2. 宅地造成工事規制区域内の宅地において、高さが3mの擁壁の除却工事を行う場合は、都道府県知事の許可を受けなければならない。
3. 都道府県知事は、宅地造成工事規制区域内の宅地について、宅地造成に伴う災害を防止するため必要があると認める場合においては、その宅地の所有者に対して、擁壁の設置等の措置をとることを勧告することができる。
4. 宅地造成工事規制区域内において、宅地以外の土地を宅地に転用した者は、その転用した日から14日以内に、都道府県知事に届け出なければならない。

正解

正解：2

解説

ポイント解説

💡 重要ポイント
宅地造成等規制法の規制内容を整理しましょう。

• 許可が必要な宅地造成：一定規模以上の切土・盛土・切盛土
• 切土：高さ2m超の崖 又は 面積500㎡超
• 盛土：高さ1m超の崖 又は 面積500㎡超
• 擁壁の除却：許可不要（新設・改造は許可必要）

各選択肢の検討

✅ 選択肢1：正しい
切土で面積600㎡は500㎡を超えているため、高さに関係なく許可が必要です（宅地造成等規制法8条1項、施行令3条1号）。

✅ 選択肢2：誤り
擁壁の「除却」工事は許可不要です。許可が必要なのは擁壁の「設置」又は「改造」です（宅地造成等規制法8条1項）。

✅ 選択肢3：正しい
宅地造成等規制法16条1項により、都道府県知事は災害防止のため必要な場合、擁壁の設置等を勧告できます。

✅ 選択肢4：正しい
宅地造成等規制法15条により、宅地以外の土地を宅地に転用した者は、転用した日から14日以内に都道府県知事に届け出る必要があります。

関連する条文

宅地造成等規制法の該当条文

📖 宅地造成等規制法第8条（宅地造成に関する工事の許可）

1. 宅地造成工事規制区域内において行われる宅地造成に関する工事については、造成主は、当該工事に着手する前に、国土交通省令で定めるところにより、都道府県知事の許可を受けなければならない。

e-Gov法令検索：宅地造成等規制法第8条

📖 宅地造成等規制法施行令第3条（宅地造成）
法第二条第二号の政令で定める土地の形質の変更は、次に掲げるものとする。 一　切土であつて、当該切土をした土地の部分に高さが二メートルを超える崖を生ずることとなるもの 二　盛土であつて、当該盛土をした土地の部分に高さが一メートルを超える崖を生ずることとなるもの

e-Gov法令検索：宅地造成等規制法施行令第3条

暗記すべき重要事項

📝 暗記事項
宅地造成の許可基準

工事の種類	許可が必要な規模	覚え方
切土	①高さ2m超の崖 ②面積500㎡超	切土は2m
盛土	①高さ1m超の崖 ②面積500㎡超	盛土は1m
切土＋盛土	①高さ2m超の崖 ②面積500㎡超	合わせて2m

その他の重要事項

• 擁壁・排水施設の「設置・改造」→許可必要
• 擁壁・排水施設の「除却」→許可不要
• 宅地転用の届出：14日以内
• 工事完了の検査：工事完了後、検査を受ける

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まとめ

宅地造成等規制法は、がけ崩れ等の災害防止を目的とした法律です。特に「切土2m・盛土1m」という数値は必ず覚えておく必要があります。

また、擁壁の「除却」は許可不要という点も頻出です。宅地転用の届出期限「14日以内」も含めて、数値を正確に暗記することが得点の鍵となります。